火だるま槐多よ

劇場公開日:

火だるま槐多よ

解説

22歳で夭逝した大正時代の画家・村山槐多の作品に魅せられた現代の若者たちが、槐多の作品を独自の解釈で再生させていく姿を描いたアバンギャルド・エンタテインメント。

村山槐多の絵画「尿する裸僧」に魅入られた法月薊が「村山槐多を知っていますか?」と街頭インタビューをしていると、「私がカイタだ」と答える男・槌宮朔に出会う。特殊な音域を聞き取る能力を持つ朔は、過去から槐多が語りかけてくる声を何度も聞くうちに神経を侵食され、自らを槐多と思い込むようになっていた。朔が加工する音は同じく特殊な能力を持つ者にしか聞き取れないが、それぞれ予知能力、透視能力、念写能力、念動力を持つ若者4人のパフォーマンス集団がそれに感応する。

「佐々木、イン、マイマイン」の遊屋慎太郎が朔、「背中」の佐藤里穂が薊を演じる。ピンク映画出身で「ピンク四天王」の1人に数えられる佐藤寿保が監督を務め、「乱歩地獄 芋虫」「眼球の夢」でも佐藤監督と組んだ夢野史郎が脚本を担当。

2023年製作/102分/G/日本
配給:渋谷プロダクション
劇場公開日:2023年12月23日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15
  • 画像16

(C)2023 Stance Company / Shibuya Production

映画レビュー

物語と観客をつなぐ道

2024年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 夭折した表現者・村上槐太の名前だけは知っていましたが、その作品に触れた事は殆どありませんでした。しかし、本作は槐太の伝記映画ではなく、彼の声が聞こえるという男性から繋がる様々な異能者のお話です。

 う~む、制作者が村上槐太に強い思いを抱いている事はよく分かったのですが、槐太と観客を結ぶ道をどこにも見出す事ができませんでした。これじゃあ槐太でなくゴッホでも宮沢賢治でも成立したお話ではないでしょうか?

 頭でっかちの学生劇団の思い入れタップリの前衛劇を見せられているみたいで、ひたすら恥ずかしく苦痛でした。お芸術映画は僕にはやっぱり理解できないな。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
La Strada

1.5まあいかにもミニ系らしい作品

2024年2月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

この人は実在するらしいがどこ程度の知名度 実績がある方なのだろうか?観てても何を表現したいのか観てても出演者も無名の人ばかりで退屈

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ゆたぼー

2.0これは前衛芸術!?

2024年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

大正時代の画家であり、詩人の村山槐多の自伝的作品とでも言うべきか!?
実際には槐多にとりつかれた女、槐多を名乗る男、槐多を具現化するパフォーマンス集団の前衛芸術とも言うべき作品ではあるが、あまりにも浮世離れした感覚が強く、個人的には全くもって理解不能な作品であった。
本来、村山槐多はかの”高村光太郎”も絶賛する天才画家であり、詩人であるようだが、劇中にも描かれる彼の作品はノーマルとアバンギャルドの両極に位置するような捉え処の無いもので、凡人の自分には映画同様、摩訶不思議としか言いようのない世界観であった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ナオック

5.0夭逝(ようせい)天才画家村山槐多 毒刃社、悪魔の舌、アニマリズム

2024年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

大阪十三にある映画館「第七芸術劇場」にて鑑賞 2024年1月6日
パンフレット入手
村山槐多(かいた)(1896~1919)愛知県岡崎市うまれの夭逝(ようせい)天才画家、詩人 22歳没
アニマリズム

タイトルは槐多の友人、高村光太郎(1883~1956)の詩からによる
1935年
------------------
槐多は下駄でがたがた上つて来た。
又がたがた下駄をぬぐと、今度はまつ赤な裸足で上つて来た。
風袋のやうな大きな懐からくしやくしやの紙を出した。
黒チョオクの「令嬢と乞食」。
いつでも一ぱい汗をかいてゐる肉塊槐多。
五臓六腑に脳細胞を遍在させた槐多。
強くて悲しい火だるま槐多。
無限に渇したインポテンツ。

「何処にも画かきが居ないぢやないですか、画かきが。」
「居るよ。」
「僕は眼がつぶれたら自殺します。」
眼がつぶれなかつた画かきの槐多よ。
自然と人間の饒多の中で野たれ死にした若者槐多よ、槐多よ。
-----------------------
作品「尿する裸僧」まっかっか(がランス)で強く激しい作風に魅せられた法月薊(佐藤里穂)が街頭で道行く人々に「村山槐多を知っていますか?」とインタビューしていると、「私がカイタだ」と答える謎の男に出会う。槌宮朔(遊屋慎太郎)は特殊な音域を聴き取る力があり、過去から村山槐多が語り掛ける声を聴き、度重なる槐多の声に神経を侵食された彼は、自らが槐多だと思いこむようになっていた。
「予知能力」「透視能力」「念写能力」「念動力」を有する(パフォーマンス集団)毒刃社の4人の若者が独自の解釈で再生
その能力ゆえに家族や世間から異分子扱いされ、ある研究施設で”普通”に近づくよう実験台にされていた。
脱走し、街頭でパフォーマンスを繰り広げていた。
小説「悪魔の舌」の影響か、まっかっかのガランス色の舌を使った奇妙なダンスであった。

「ホラー映画」といっていいのではと恐怖を感じた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
大岸弦