劇場公開日 2024年3月22日

  • 予告編を見る

「後編への期待は十分に高まった」デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5後編への期待は十分に高まった

2024年3月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作は未読。
浅野いにおは昔好きな漫画家だった。でも、プンプンあたりから受け入れられなくなって読まなくなってしまった。でも本作は久々に浅野いにおに触れてみようと思った。幾田りらとあのの声優が気になったからという理由もある。実際、2人の演技は素晴らしかったし、彼女たちを目当てに観ても十分満足できる。
でも、やはりストーリーが気になってしまう。巨大な宇宙船が上空に浮かぶようになって3年がたった東京を舞台にした高校生の物語。多くの犠牲者が出ている中にあっても、普段通りの生活が続く社会が描かれる。これ既視感あるなと思っていたが、コロナ禍の世界がこんな感じだった。さらに言えば、欧米や中東でテロが起こる社会ってこんな雰囲気なのかもしれない。人がたくさん亡くなることへの恐怖はあっても、いつしか麻痺し日常を送るようになる。人間てたくましい生き物だ。
過去を描く中盤から雰囲気が変わっていくところもいい。ここらへんであれ?と腑に落ちない部分も後編で解決するのだと期待したい。考えてみると空に浮かぶ宇宙船の攻撃で人が亡くなる描写は今のところない。侵略者と呼びつつ、攻撃を仕掛けているのは地球人(日本人)のように見える。一筋縄ではいかない物語を描く浅野いにおっぽい設定と展開に久々ワクワクした。
後半での伏線回収に期待を込めて前編では若干低めの点数。でも、5月の公開が楽しみだ。

kenshuchu