「正義のための罪か、罪のための大義か」デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 みみみさんの映画レビュー(感想・評価)
正義のための罪か、罪のための大義か
この現代社会の中での今まさにこのご時世だからこそ上映されたのではないか?と疑うほどのメッセージ性の強い作品。
原作は読了済みだが、話題を作るにおいて声優陣を有名どころにしたのは吉。見てもらうために作られた作品であったとも思う。
言語を消滅させることの恐ろしさ、争わないといけない理由が正義から大義に変化している部分には昔ながらの戦争映画でも題材とされている。
正義のために罪を犯したのが、罪を隠すために大義を制すことに移り変わるのは、ギリシア人の高貴なる血筋や生き様を泥にしたメロス島事件と繋がる部分である。
ただ、原作を読んでいた時からおもったが、前半の平々凡々としながらのシーンは、キャラクターのリアリティを追求するながらも逸脱したものを生み出すにおいて、物語の転までが長いようにも感じる。
もう少し短くても十分伝わるようではあったと思うし、キャラクターを独立させるために必要だった時間と思えば疑問は湧かない。
後半も期待。
SEもサウンドトラックも素晴らしかった。劇中歌が個人的に好みでエンドロールを見たら作者本人の名前が載っていたので納得.
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