ホゾを咬むのレビュー・感想・評価
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象さんのポットを思い出した
2023年公開作品
初鑑賞
U-NEXTで鑑賞
監督と脚本は『言ってくれよ』『サッドカラー』の高橋栄一
プロデューサーは主人公の妻を演じた小沢まゆ
奥田瑛二監督主演でヒロインとしてデビューした2001年公開の『少女~an adolescent』でヌードを披露した
当時は21歳くらいで少なくとも少女ではなかった
妻の浮気を疑う夫
モノクロ
シュール
ナンセンス
無駄に間が多い
眠くなる
ハマる人はハマる
自分はダメだった
ごめんなさい
ちなみにこの時代「カメレオン俳優」という珍妙な言葉がネットの一部で使われていた時期
俳優側から不評で定着しなかった
そのままでは語呂が悪いし流行るならカメレオン俳優の略語が誕生するはずだがそれはできなかった
そもそもカメレオンの色が変わるシステムと俳優が様々な役をやりきるのとでは根本的な違いがありそれを同じような扱いで表現するのは知性が感じられないし爬虫類に例えること自体失礼だ
演技派とか個性派とかそういうのもいらない
「俳優」だけで良い
大根俳優の区別するためだと正当化するアホがいたが大根じゃない俳優に余計なものをつける必要は無い
そういえば草食系肉食系という言葉もゴリ押しされていたこともあった
草食動物の方がむしろ性欲が強いのに
馬のアレは最強ですたい
配役
不動産会社に勤める茂木ハジメにミネオショウ
ハジメの妻の茂木ミツに小沢まゆ
ハジメの職場の同僚で日焼け止めの匂いが好きな月見里海に木村知貴
電機メーカー社長でヤクザのような野老武光に河屋秀俊
ハジメに付きまとう棒を持った少年のコゾウに福永煌
タクシーで「生まれてきてからこの顔だが自分の顔では無いので両手で顔を隠す男」について話す一卵性双子の中年女性のフクリにミサ
タクシーで「生まれてきてからこの顔だが自分の顔ではないので両手で顔を隠す男」は食事するときどうするのか疑問に思う一卵性双子の中年女性のシッタにリサ
ハジメの職場の同僚の百々路浩に富士たくや
物件を探している夫婦で美人な妻の容姿についてハジメに確認する不細工な牧田樹に森田舜
物件を探している夫婦の美人な妻の牧田巴に三木美加子
野老の部下で太っていた体格が良い仲代亮二に荒岡龍星
カメラ店店主の加々美凪に河野通晃
美しいコメディとサスペンス
一見相反するジャンルが絶妙なバランスで同居している
『サッドカラー』の、美しさの中に共存するバカバカしい笑いと狂気に大興奮!
『ホゾを咬む』の公開を楽しみにしていました。
『サッドカラー』が“笑いと狂気”だとしたら『ホゾを咬む』はミスコミュニケーションから生まれる“笑いと恐怖”…
恐怖と言ってもホラー的な怖さではなく、心がゾワゾワして不安感に襲われるので、サスペンスの恐ろしさに近い。
とにかく一つのシーンがコメディにもサスペンスにも映る面白さ!
そしてどちらも美しい愛の物語です。
漫画家の楳図かずお先生が「人間の原始的な感情である“恐怖”と“笑い”に興味がある。」と語ってらしたのがずっと心に残っていましたが、髙橋監督の映画で実感しました!
そもそも笑いは人の不幸で出来ているものですが、笑いと恐怖も紙一重。
行き過ぎた笑いは恐怖になって
行き過ぎた恐怖は笑いになる
まさに楳図ワールド
ちょっとした偶然なら笑えるけど、ものすごい偶然だと怖くなるし
ちょっとした勘違いなら笑えるけど、ものすごい勘違いだと怖くなる
知っていると思っていた相手の別の顔が見えた時…
相手のことを信じられなくなるのか?
それとも自分のことを信じられなくなるのか?
自分を形どっているはずの“自分”という存在までもが危ぶまれてくる恐ろしさ。
相手の見えていなかった部分が“本当”なのだとしたら、見えていた部分は“偽物”なのか?
でも、同じものを見ていたとしても、受け止め方は人それぞれだし、自分だって自分の耳の裏は見えていない。
自分自身ですら自分のことがわかっていると言えるのか?
むしろ出逢う人それぞれの中に、異なる自分が存在しているのだと思えてきます。
会話をじっくり分解して観察することで、会話に至るまでの心理の裏側が炙り出されていきます。
本当は聞きたいことがあるのに、言い出せなくて別の話題をしてみたり。笑
聞いて欲しかったのはそこじゃないのに、相手は別のポイントが気になっていたり。笑
こちらの真意は言葉にしないと相手に伝わらないけど、言葉にしたからといって相手に伝わるとも限らない。
私たちが普段あまり意識せずに交わしている会話の裏には様々な心理が交錯していて、表情やちょっとした仕草、間などから瞬時に判断して次の言葉を選んでいる。
“会話をする”ということは非常に高度でエキサイティングなコミュニケーション。
そのドキドキハラハラも伝わってきます。
見えていない部分を無理に見ようとしなくても良いけど、相手に一歩近づきたい。
子供の頃、大人たちがする天気の立ち話を生産性のない不毛な会話だと思っていましたが、コミュニケーションを取ろうとすること自体が愛なのよね。
監督でもあり脚本家でもある足立紳さんが「奥さんの事が大好きすぎる人の話し」とおっしゃってましたが、まさにその通り。
不器用な愛が笑えて泣けます。
こだわり抜かれたモノクロの映像は、どこを切り取っても絵になる美しさ。
こんな詩的な映像に笑いを入れてくるセンスがたまらない!
私、泣かせるよりも笑わせる方が難しいと思っているコメディ至上主義者です。
ベタな笑いも好きですが、本人たちはこの上なく真剣なのを引いた目線で捉えた笑いが大好き。
長回しだから活きる面白さに、カットのタイミングで笑わせる気持ち良さ!
寝室のシーンが最高に笑えました。
◾️2024/2/25 カラー版鑑賞
1回限りのカラー版の上映とのことで、ファンとしては見逃せません。
色がつくことで登場人物やモノに質量が生まれる!!
モノクロ版の幻想的な禍々しさや緊張感が薄れて、リアル世界のヘンテコな人々の物語に見えました。
確かに監督の狙いとしてはモノクロが正解なのですが、双子が座るソファーとラストの暖かな光には、カラーならではの感動がありました。
観ることができて本当に良かった。
パラアミノ安息香酸
妻の浮気を疑う男の幻想譚
日焼け止めの方が気になる
町で普段とは違う格好の妻をみかけたサラリーマンが、不安に苛まれる様になる話。
普段家から出ずに過ごす妻とそっくりだけど派手な服装の女を見かけ、帰宅後聞いたら出かけていないと言われて…。
モノクロにしている狙いも良くわからないけれど、全体的に引きの画が多いし画面が暗いし、殆どの場面で表情がよく見えない。
何がしたいのかわからないシーンも多いし余計な間が多く、会話も噛み合っていなかったり、兎に角まったりで非常に冗長。
カメラを買いに行くシーンも店内のポップを読んで察して下さいですか?
疑心暗鬼に陥って、闇堕ちしたり狂気的になって行く様な感じもなければ、鬼気迫る様子もなく、子供がついてくる辺りからの流れはかなり無理があるし。
自分には何から何までと言っていいぐらいハマらなかった。
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