漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々のレビュー・感想・評価
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東洋館へ行こう!
ビートたけし世代だったので、高校時代にラジオで面白おかしくネタにしてた東洋館(当時はフランス座)には聖地巡礼とばかりに何度か足を運びました。
内容は漫才協会の紹介を主としたドキュメンタリーで、爆笑問題、サンドイッチマン、ビートきよし、青空球児好児、おぼんこぼんなどのインタビューや青空一門の成り立ちの他、事故で片腕を失った大空遊平、元夫婦の夫婦漫才コンビはまこ・テラこ、会費だけを数十年間払い続けるが一切活動しない高峰こだま、稀少な若手漫才コンビのドルフィンソングなどへのプチ密着取材もあり、しっかりと漫才協会への興味を持たせる仕様となっている。
また小泉今日子やナイツ土屋のナレーション、ハイロウズの楽曲もどことなく郷愁的で映像とマッチしており懐かしさを感じさせる。
私が角川シネマで鑑賞した回は上映前に協会から派遣されたアマレスコンビがネタを披露し場を温めてくれたが、舞台が無い劇場のうえに床に寝っ転がるネタなので座席からはほぼ見えず、彼らも映画には一切出ていないという事だったが、息を切らせ一生懸命だったのでみんなが応援し和んだ雰囲気で鑑賞することができた。
監督のナイツ塙さんは水ダウのおぼんこぼん仲直り企画や人気芸人のスカウトなど会長として使命感や覚悟を持って積極的に漫協を盛り上げようとしているが、先日のサンドイッチマンのラジオでは撮影に参加したのは2割程度とバラされていた。
間違いなく鑑賞後、東洋館に行きたくなる映画なので、皆さんも是非。
”教養”としての東京漫才
浅草東洋館を本拠地として活動するお笑い芸人グループ「漫才協会」がテーマ。
作品制作中に同会7代目会長に就任したナイツ塙監督作品です。
小泉今日子とナイツ土屋のナレーションで
・漫才協会とは何か
・漫才協会の歴史
・漫才協会会員
が映し出されます。
そもそも漫才協会とは、というレベルから理解できる内容になっています。
この作品は、漫才協会がテーマではありますが、これそのもので大爆笑というわけではなく、落語や講談などを含む舞台演芸に関する知識を教養として捉えようとする人々にとって有用な作品です。
各登場人物は、その人生観とともに紹介されることからフジテレビの「ノンフィクション」風のドキュメンタリーでもあります。
<主な登場人物>
・飲んだ帰りに鉄道ホームから転落して電車と接触して右腕を失った
大空遊平
・相方の死を経験した
ホームランたにし、カントリーズ福田
・漫才協会入会のきっかけエピソード
ハマカーン、U字工事、X-GUN、プリンプリン、金谷ヒデユキ、BOOMER、錦鯉、じゅんいちダビッドソン、にゃんこスター、ふじいあきら、ロケット団、ねづっち、宮田陽・昇、すず風にゃん子・金魚、わらふじなるを
・草野球やフットサル、消しゴムサッカーなどのレクリエーション風景
コンパス、漫才56号
・東洋館のかつての思い出
ビートきよし
・若手漫才師の日常
ドルフィンソング
・実生活では離婚した夫婦漫才師
はまこ・テラこ
・内海桂子の思い出
成田常也(芸人ではなく桂子のマネージャーであり夫)
・幻の会員
高峰コダマ
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作品そのものが爆笑の対象ではなく、教養的だとすると、お笑いと真反対ではないかというパラドックスも感じますが、時の人(ブーム、ファッション、トレンド)となるような派手なクリエイティブ活動ができるのは、いつの時代でもごくわずかと考えると、日常生活に組み込まれるエンタメや教養としてのポジションは、生活できる人のすそ野を広がることにはなりますから、とても価値があることだと思います。
私お気に入り、東京太・ゆめ子、中津川弦、オキシジェン、マリア、爆弾世紀末がフィーチャーされなかったのは残念でしたが、それは寄席の現場で楽しみたいと思います。
漫才協会のための映画
漫才協会会長のナイツ塙さんがテレビやラジオなどで漫才協会の話をしているので、応援も兼ねて観に行きました。
出てくるのは漫才協会所属の売れていない、生活に困っていそうな芸人さんばかりです。彼らに光を当て、仕事を増やしてあげようという会長の優しさに感動しました。
事故にあって片腕を喪失しながらも舞台に立つ、大空遊平さんの姿には感動しました。
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