劇場公開日 2025年6月13日

「独特の世界観がクセになる。」JUNK WORLD みーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 独特の世界観がクセになる。

2025年7月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

驚く

前作が最高だったので、映画館で鑑賞。
地下の迷路のような穴倉から、上層世界へ舞台は変わり、空の演出が新たに加わる。飛行シーンでは本当に飛んでるように見えて、今回もまたストップアニメーションの壮大で細かい作りに脱帽。
キモいセット(褒めてる)や沢山の新キャラのデザイン・服も、ジャンクの世界観が絶え間なく表現されていて、観ていてすごいなぁと思う。

ごにょごにょ版で観たのだが、言語の中にクスクス笑える日本語ワードが出てきて面白かった。
ストップアニメーションも細かいけど、言語にもこだわりを感じて流石としか言いようがない。
ひとつひとつ言葉を作るのも、ものすごく時間と労力とユーモアがいると思う。

1作目のJUNKHEADから何百年、何千年?も前の設定の今作は、きっとまだ人間の文化が残ってる時代だから私たちも聞き取れることばだったんじゃないかなと、私は思ってる。
どんどん月日が経ち言語が変化していって、1作目のようなごにょごにょ加減へと変化したのではないかな。
3作目がもし1作目の続き(ホクロと赤い女の子とぽん太)の物語であるならば、きっと1作目のようなごにょごにょ具合なのではと推測する。

マリガンの創始者の末路やラストは前作に派生する展開になっていたので、また前作のジャンクヘッドの方もすぐに見直したい。
メイキングでは、何の気無しに観てたものがこんなにも時間がかかっているんだと、改めてすごいなぁと思った。たまをちぎるシーンにもこだわりを感じた。あと、トリスちょ(たぶん)の音声に、あっ!てなった。裏方の方が声やられてるのかな?

前作は、カット割り・カメラワーク・カメラの角度・ストーリー・演出全てにこだわりを感じたし、狭い迷路の中でもいろんな手法を使うことで広大な地下世界を想像できた。画角が良くて画の構図が好きだった。

その前作の構図の面白さに対し、
今作は広い空間ならではの、アクションの派手さとかアクションの俊敏さを感じることが多くあった。
そしてそれは普段観る実写映画のような滑らかさで、ストップアニメーションだということを忘れさせるような動きに、改めてすごいなぁと思った。
新しいキャラの愛くるしさや上層の人間世界、
それは見たことがある馴染みの世界を感じる映画になっていたと思う。

私はこの世界観が好きだ。
監督の頭の中のジャンクワールドがまた観れて嬉しい。それに次回最終章とのことで、またこの世界が観れるのが本当に楽しみだ。
次回作は1作目の続きなんだとしたら、ホクロと赤い女の子とぽん太がその後どうなるのか、マリガンの技術を人間世界に持って帰れるのか、とても気になる。
その時はまた映画館に観に行きます。

みー