ムービング・オン 2人の殺人計画!?
2022年製作/85分/アメリカ
原題または英題:Moving On
スタッフ・キャスト
- 監督
- ポール・ワイツ
- 製作
- アンドリュー・ミアノ
- ステファニー・モイラー
- ポール・ワイツ
- クリス・パーカー
- ディラン・セラーズ
- 製作総指揮
- ザック・シラー
- デビッド・ボーイズ
- タイラー・ザカリア
- ダン・バルゴイエン
- 脚本
- ポール・ワイツ
- 撮影
- トバイアス・デイタム
- 衣装
- モリー・グランドマン=ガーボシ
- 音楽
- アマンダ・ジョーンズ
- 音楽監修
- ミシェル・ジョンソン
2022年製作/85分/アメリカ
原題または英題:Moving On
昔から現代まで続くテーマがてんこ盛りの映画。ブラック vs.ホワイト、レイプと被害者の一生続く苦しみと怒り、家事能力ゼロで威張ってる男・夫、女の友情、同性愛とバイと女装、老いと病、離婚、再会、住む場所の変化、ペット、子どもや孫達との関係、老いてからの自動車との付き合いなどなど。
アクチュアルなテーマがあまりに盛り沢山なのでやり過ぎ?と最初は思ったが、笑わせてくれて楽しく、少し悲しくもあり、「高齢者」が昔よりずっと元気で活動的な「現代」がヒシヒシと伝わってきた。
エブリン、粋で強くてユーモアがあって面白かった。チェリストである彼女が老いて思うようにチェロが弾けなくなって悔しい。でも前向きでストレートに物言う女でかっこよかった。ジェーン・フォンダ演じるクレアは正直で一途で辛くて忘れられない過去の事柄を清算しようとする。水に流すとかそんなきれいごとにしないのが気に入った。
それにしても女優は魔物だ!ソレンティーノ監督の映画「グランド・フィナーレ」ではジェーン・フォンダだとまるでわからなかったほど厚化粧で「過去の」女優を演じていた。この映画ではグレイヘアに真っ赤なルージュ、ミニスカートにロングブーツ、スタイルよくてあっぱれ!かわいい!と言える位なのだが、実は大人なのだ。
バックに流れる音楽がチェロだったのでエブリンの人生、そしてもう一人の女友達(彼女のお葬式がこの映画の発端)の人柄と人生も一緒に振り返ることを観客に優しく許してくれる映画だった。