劇場公開日 2023年11月18日

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リアリティのレビュー・感想・評価

全43件中、1~20件目を表示

3.5ルールを守る倫理と破る倫理

2023年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

本作のタイトルは、主人公の名前からきている。だが、ダブルミーニングで現実感を意味する「リアリティ」の意味もあると思われる。本作は実話を基にした作品で、トランプ政権時代に国家機密をリークして逮捕されたリアリティ・ウィナーのFBI尋問記録の台詞を記録からそのまま再現している。自宅に戻るとFBI捜査官の2人が立っており、「なるべく恐怖心を煽らない」ような口調で話しかける。一見フレンドリーな二人の捜査官と主人公の間に流れる緊迫した空気が本作の肝で、彼女は何をしたのか、本当にやったのか、それとも濡れ衣なのかが徐々に明かされる。探りを入れる捜査官の2人と困惑する主人公のやりとりだけで全編を通している。
主人公の部屋にはどういう意図なのか(単純に実際の部屋を再現したということか)風の谷のナウシカやハローキティ、ポケモン関連のアイテムが置いてある。深い意味があるかどうかはよくわからない。
機密を扱うものとリークするもの、どちらにも倫理観がある場合とない場合がある。本作の本質は主人公は本当に機密リークの犯人なのかだけでなく、機密をめぐる倫理にあるのだと思う。これは日本ではなかなか浸透しない倫理観だ。ルールには従うべきだが、ルールを作る側がおかしい場合、ルールを破ることにも倫理がある。とても重要な指摘をしている映画だ。

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杉本穂高

3.5冷静沈着かつ透明な緊張感を持続させながら展開する異色作

2023年11月25日
PCから投稿

何も事前情報を頭に入れないでこの映画を観た。結果的にそれが良かったのかもしれない。会話劇として、サスペンスとして、さらにその向こう側でうごめく心理に焦点を当てた人間ドラマとして、本作に引き込まれる自分がいた。何しろ「あらすじ」さえ読んでなかったので、冒頭から一体何が起こっているのか、目の前に現れた男たちは何者なのか、何が真実なのか、事態はどう転がっていくのか、全くもって不可知。おそらく作り手も最初からそれを目論んでいるのだろう。ほとんど説明のないニュートラルな立ち位置から、観客が少しずつ状況を飲み込んでいける巧みな構造に仕上がっている。そして我々が本作の真意について理解する時、この映画はメッセージ性を帯びたもう一つの側面をあらわにするーーー。冷静沈着なセリフの報酬を単調に陥らぬまま成立させた俳優陣も上手い。ちなみにリアリティとは主人公の名。この象徴的な言葉がタイトルに掲げられたのも納得だ。

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牛津厚信

4.0A Day on the FBI Job

2023年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

Here's something I haven't seen before: a drama scripted entirely off of a tape-recorded interrogation. Also: a film set entirely during the FBI raid of someone's home. Sweeney excels in showing the leaker going through the grown-up version of getting sent to the principal's office. A forgotten episode in turbulent news that should be reviewed before we return to Trump election shennanigans.

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Dan Knighton

1.0真実か名前か?

2025年10月7日
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鑑賞方法:VOD
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odeonza

4.0なんとも凄い映画。 FBIから公表されている会話の記録をそのまま映画の台詞にしたという。 この事件のについて知らないと、彼女が何を漏洩したのか、その動機や背景が理解しづらいと思った。

2025年10月7日
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鑑賞方法:VOD

なんとも凄い映画。
FBIから公表されている会話の記録をそのまま映画の台詞にしたという。
この事件のについて知らないと、彼女が何を漏洩したのか、その動機や背景が理解しづらいと感じた。

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hato

0.559点

2025年10月6日
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イマイチ

ドキュメンタリー

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ま

3.5圧倒的リアリティ…

2025年10月5日
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鑑賞方法:VOD

怖い

驚く

斬新

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KEI

3.5思い当たるのか?

2025年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

ドキドキ

主人公(シドニー・スウィーニー)が家に帰るとFBI捜査官が、家宅捜索するという。
あれよあれよという間にFBIだらけだが、なかなか容疑を明かさず、イライラしてきたところに・・・。
主人公の勤め先が分かれば、あとはリアリティだから。

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いやよセブン

3.5認知戦に利用された女

2025年10月2日
Androidアプリから投稿

最近『アメリカン・イーグル』の広告モデルになって物議を醸したシドニー・スウィーニーちゃん。“良いjeans”という“良いgenes(遺伝子)”をかけたキャッチコピーが、白人優性思想につながるとしてリベラルから総攻撃を受けたのだ。そこに目ざとく飛びついたトランプが、“アメリカン・イーグルのジーンズが飛ぶように売れている。みんなでスウィーニーを応援しよう”とツイートしたもんだから、火に油を注ぐ大炎上騒ぎに発展してしまったのだ。

多分トランピアンでもなんでもないであろうスウィーニーちゃんが演じるは、ロシアゲート事件発覚の原因を作ったさる政府機関の派遣社員リアリティ。語学堪能で中東地域での正社員勤務が希望のリアリティだが、与えられた仕事は中東言語から英語への翻訳作業という地味ーな内容だ。勤務中偶然発見した“ロシアゲート”に関する報告書を印刷しどこぞの放送局に郵送する、という機密漏洩をやらかしてしまう。

映画は、リアリティの自宅で立ったまま行われたFBIによる任意取り調べの模様を、実際の録音テープから忠実に再現しているらしい。そんなテープがなぜ原作者兼監督の手に渡ったのか?事件そのものよりもその点にこそ興味がわくのだが、事件内容にふれる部分はなぜか意図的にオミットされていて、逆にそれが本作のいいアクセントにもなっている。

はたしてトランプはロシアとの共謀によって大統領選挙(2017)に勝つことができたのか。裁判では証拠不十分でトランプは無罪、ロシアゲートについての偽情報をヒラリー・クリントン陣営が2016年の選挙中に、意図的にメディアに流出させた事実も判明している。つまり、政争に利用されたスウィーニー同様、本作の主人公リアリティはその偽情報に踊らされたスケープゴートだったわけである。

劇中、『私はスノーデンじゃないわ』とリアリティがFBI捜査官に反論するシーンがあるのだが、ヒラリー・クリントンのPCからヤバいメールをロシア人ハッカーが盗み出したという事実はどうも本当のことらしい。ヒラリーが国務長官時代、私物のPCを使って各国にクリントン財団への寄付を呼び掛けたメールをハッキングし、ネット上にリークしたというではないか。

当然日本のメディアでは一切その報道が取り沙汰されることもなく、恒例のTV討論会においてトランプがその件を追及すると、窮地に立ったヒラリーが渋々認めるという前代未聞のシーンも見事にカットされていた。トランプの(FOXを除く)大手メディアに対する不信感が頂点に達した瞬間といっても良いだろう。

本作で描かれるロシアゲート前夜の漏洩事件も、結局中間選挙(2022)を見据えた民主党の報復行為だったわけだが、思うような効果を得られないまま空振りに終わったようだ。民主党にしてもトランプにしても、事実の真偽よりも選挙民がどのように思うのかという“認知戦”に終始しており、この点に関してはメディアなれしているトランプの方が一枚上手だったと言わざるを得ない。

リベラルにとっては思い出したくもない過去の恥部を扱った本作は、当然アメリカにおける劇場公開が見送られ、ネット配信のみの放映にとどまったのだとか。魔が差したとしか例えようのない無気力な派遣社員を、素っぴんノーメイクのスウィーニーちゃんが淡々と演じているこのセミ・ドキュメンタリーに、果たして政治的意図が隠されていたのかどうかも定かではない。

むしろ、いい歳こいたジジババたちの醜い足の引っ張り合いに嫌気がさしたノンポリ女子のささやかな反乱、という印象を受けたのである。能力があっても願い叶わず、まるで生殺しされているような現況の沼から抜け出したいと思いながらもままならない。檻に閉じ込めらた保護犬ボーダーコリーのように、その目はひたすらどんよりと曇って虚空を見つめていた。

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かなり悪いオヤジ

3.5リアル

2025年10月2日
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鑑賞方法:VOD

平凡な女の人が何やったんだろ?と引き込まれた。FB Iの会話術が巧みで真相に迫り吐かせる持っていき方が凄い

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ゆうき

3.5ずっと尋問

2025年7月20日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

WOWOW視聴より。
スリルある雰囲気だったが特に何もなく、ずっと尋問してた。引き込まれたが終わってみると呆気ない。
この事件の重要性がイマイチ分からないから大袈裟のやり取りにしか見えなかった。

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ノブ様

4.0いまそこにある危機

2025年7月6日
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どちらの立場(2つとは限らないからどの立場が正しいかもだけど)に立って見るかで、捜査や調査の進め方の印象はだいぶん異なる。これはある日突然FBIの捜査を受けたリアリティの視点だから、連邦政府のやり方には違和感、悪意、陰謀、恐怖しか感じない。しかしひるがえって見れば、捜査や調査はそのように行われるのがある意味王道で、相手が悪人だと信じる場合には、胸のすく場面だったのかもしれないと思うと、今度は自分の神経を疑うようになる。いずれにしても、これはFBIの録音をもとにして実際に行われたやりとりのようすをセリフや時間軸はそのままに映画化したもので、かなり面白い試みの作品。観客の感覚はすなわちリアリティが感じていたこととかなり近いのではないだろうか。そう思うと、背筋が寒くなる。

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とむこ

2.5トランプ2期目真っ只中ですから・・・

2025年5月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

漏洩事件の容疑者と、FBI捜査官の尋問の様子を描く物語。

実際の尋問記録を忠実に描いた物語のようですね。それだけに、物語は地味で抑揚にかけますが、逆にリアルで緊迫感のある描写が続きます。
面白い着想でしたが、それだけの作品にも感じました。

それにしても、基本は会話劇なのに、なぜかスタジオ撮り⇒VFXが多いのは何故なのでしょうか?

私的評価はやや厳しめです。

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よし

3.5そもそも何故この事件を映画化したのか? N.Y.現代演劇界で活躍す...

2025年4月21日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

そもそも何故この事件を映画化したのか?
N.Y.現代演劇界で活躍する劇作家ティナ・サッターが興味を持ったからなのだろうが、製作の意図が気になる。
しかし関係なしにシドニー・スウィーニーの演技が見応え有りで、強い女性の "もじもじ演技" や「あっ 涙が出るのか」とか、他にもFBIの捜査官がNSAの職員相手に "どうやってアプローチするか?" がリアル。

NSA:アメリカ国家安全保障局
FBI:アメリカ合衆国連邦捜査局

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ナイン・わんわん

3.0「リアリティ」が被疑者の名前だということに終盤まで気づかなかった(...

2025年4月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「リアリティ」が被疑者の名前だということに終盤まで気づかなかった(泣)
感情に任せて国家機密を漏洩してしまって、犯罪者となってしまい、後悔先に立たずという感じか。
特別反省している様子もなく、笑顔も交えて取り調べに応じる様子は少しイライラした。

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省二

3.5国家反逆か、公益通報か

2024年7月22日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

難しい

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レント

3.5真っ当なFBI捜査官と容疑者

2024年1月22日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

静かだけど退屈しない映画で、あっという間の82分でした。
情報がほとんどない状態で映画を見たので、主人公の女性の様子から無実を信じていましたし、女性1人に対して大勢の屈強なFBI捜査官が次々到着するので、大げさに感じていていました。
また、FBI捜査官の女性に対して、任意調査の伝達や気遣いなどが、丁寧すぎるなと思いました。
考えてみると、あとで裁判で使われるであろう言動はこれぐらい、慎重になるべきなのでしょう。
粗忽者で信じやすい私には、FBI捜査官はムリです。
この映画には、バグった動物に優しい聡明な女性と冷静で思慮深いFBI捜査官が登場し、強欲な悪人はいません。
もし、ネットフリックスで見ていたら、
地味な映画なので、途中でやめていたかもしれないので、集中しやすい映画館で見れて良かったと思います。

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のっぽ

3.0刑が重すぎでは?

2024年1月21日
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鑑賞方法:映画館

単純

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りあの

2.5主演シドニー・スウィーニーの表情の演技に圧倒される

2024年1月20日
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鑑賞方法:映画館

実話ということで、ドキュメンタリー的なつくりなのかと思いきや、
そんなことはなかったです。
ただ、物語になっているということもなく、FBIの尋問記録の完全再現映画としか
言いようがないですね。

いきなりそこから始まるんだ!?と、冒頭から面くらいましたが、
とにかくFBI捜査官の尋問手法が本当に凄すぎる。
優しく入りこんでくるあたりが、ある意味怖いし苦しくなるくらいですが、
どんどんボロが出ていく様を見るにつけ、
主人公の名前だけでなく、作品自体のリアリティもありました。

主人公リアリティを演じたシドニー・スウィーニーによる表情の演技が圧倒的で
それだけでも観る価値がある映画だなと感じた次第です。

82分という短めの上映時間もスピード感があってよかったです。

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ひでちゃぴん

5.0「ヒトラーのための虐殺会議」と同様の

Mさん
2024年1月5日
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そのままの記録を映画にした(だけの)話だった。
緊張感のある90分足らず。
このような記録がちゃんと公に出されて、これを映画にできることが、アメリカの力(ちから)なのかなと思った。
派手な作品ではないが、見てよかった。

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M