クラユカバのレビュー・感想・評価
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キャラはしっかり立っていた
街の炭鉱跡坑道や地下鉄、地のヤクザや動物や暴走した機械が勝手に掘った穴など「クラガリ」と呼ばれる地下世界で、様々な事件が起きるという設定を元に、キャラが動き回るスタイル。
今回は探偵・荘太郎と指揮官・タンネのW主人公。
神田伯山、坂本頼光という講談と活弁の2人に、黒沢ともよも加わったキャラたちはしっかり立っていて、いくらでも話は作れそう。
ただ、説明セリフを排除した結果、かなりわかりにくく、雰囲気重視になってしまっていて。
大正から昭和のような雰囲気のレトロ・和風スチームパンクっぽい世界観は海外では受けそうだが、日本ではどうか?
幻想的ではあるが
大正スチームパンクの世界観と幻想的なアニメーションに惹かれる。だけど物語がぐるぐるして睡魔が襲ってくる。
時々、坂本頼光の声で目が醒めて、こういう世界が地下にあるのか、っと思っては見るものの、またコックリしてしまう。
もうひと押し、何かが欲しかった。
地下鉄の街という設定は良かったが
2024年劇場鑑賞86本目。
まぁコナン観た直後に同じ探偵ものとして観たのが良くなかったのですが、1時間ほどという短さを差し引いても話が薄いなぁと。今回のコナンもなかなかの薄さでしたが、やはり億稼ぐだけのことはあるなと逆にコナンの評価が上がりました(笑)
この長さを二本同時公開するなら一本にまとめてもオッペンハイマーより短いのに・・・。片方しか観ない人もいないでしょうし、回収方法がエグいなと思いました。まぁ分かれてたおかげで予定合ったので自分的には良かったのですが。
レトロ感と絵的な斬新さを楽しむ作品
時代設定、絵のタッチ、台詞回し、講談風な語り、神田伯山の起用などで大正や昭和浪漫風で幻想的なレトロ感を前面に押し出しており、雰囲気は存分に楽しむ事ができた。
一方、ストーリーとしては非常にわかりにくく、クラガリとは一体なんなのか、どういった集団が何を目的に行動しているのかなどの本筋が最後まではっきりしなかったのは非常に残念だった。
時代にそぐわない近代的なメカもあえてだと思うが、説明が一切ないので話には乗りきれなかった。
少女の隊長みたいな子も自身が何者かわからないと言っていたしw
もう少し尺を使って色々と明らかにしてくれても良かったように思う。
テアトル新宿で鑑賞したが、オデッサ?という音響システムとの相性もあまり良くなく、サウンドが大きすぎて音声をかき消してしまう箇所が一部あったのも残念だった。
ややもう少し時間が欲しかった一作。
今年145本目(合計1,237本目/今月(2024年4月度)19本目)。
(前の作品 「リンダはチキンがたべたい!」→この作品「クラユカバ」→次の作品「クラメルカガリ」)
東京テアトルさんの作品は、大阪市ではシネリーブル梅田(来週から「新テアトル梅田」になります。旧テアトル梅田にいかないように注意)がメインですが、なんばパークスシネマでもやっていました。
またこちらの作品は、本作(~ユカバ)が冒険もの、「~カガリ」が「甘酸っぱい恋愛もの」という扱いで「あなたはどっちから見る?」という宣伝もされていたと思いますが(2023年だったか、大分市を舞台に青とピンクの「主人公違い」で「どっちから見る?」というアニメ映画がありましたね)、コナンのやりすぎて「どっちから見る」も何も選択肢がありません…(7時間待てっていうのは無理すぎ)。
そしてこちらの作品ですが、大正時代などを時代背景にしながら(大正時代、は明示はされないが、描写からある程度類推ができる)、地下にすくうものを見に行くという冒険もののストーリーです(「~カガリ」とは世界観を共有しているだけで、共通登場人物はいない?)。
ただ、その分、60分ちょっとという長さでは限界がどうしても出て、とくに「~ユカバ」については話が飛びすぎで理解がしづらいという点がかなりあります(「~カガリ」は恋愛ものなので、ある程度理解はできる)。この点がかなり厳しく、あと20分程度時間があっても良かったのではないのかな…と思えます。
また、上記に書いた通り大正時代などが想定された設定のため、古典文法的な言い方やその看板なども見られますが、これらは一部高校の古典を超えた部分もあり、何らか配慮が欲しかったです(かなり語彙レベルの高い語や表現も出ます。高校古典程度はちゃんとやっていないと詰みます)。
個人的には「ユカバ」→「カガリ」で見ましたが(上述通り、コナンのやりすぎで選択肢がそもそもない…)、どちらから見ても良いのでは?と思います(ただ、後でまた投稿はしますが「カガリ」は恋愛ものに寄せた筋があり、理解はしやすい映画です)。
採点に関しては以下まで考慮しました。
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(減点0.3/一部の古典的言い回しの理解がかなり難しい、正確な知識がないと厳しい)
この映画で、「撃ちてし止まむ」という言い方が登場します。この表現は戦中等で用いられたため、当時の時代(戦中時代)にできた語と勘違いされるかもしれませんが、もとは「古事記」からきている立派な言い回しで、それが戦前戦中において、こうした「軍事的要素」を持つ古典的な言い回しの一部が「戦争の道具」に使われたにすぎません。
また、この「撃ちてし止まむ」も正しい意味の理解まで求めようとすると古典文法の知識が必要です。「(相手を)撃ったら、(戦いを)やめよう」という意味で、第二次世界大戦はそれをさらに言い換えて「相手を全滅させるまで戦おう」的な意味合いに取られるようになりました(そもそもこの「撃ちてし止まむ」は、古事記にでる以外はほか、第二次世界大戦までほぼ使用例がないほど使用例が極端すぎる)。
(減点なし?/海外において放映が困難?)
こうした、第二次世界大戦において、いわゆる「大本営」において多用された語であることはどうしても否定はできず、第二次世界大戦において日本の被害国といえる韓国ほか一部の国では、この表現はどうするか気になるところです。
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映像はセンスの塊、話とキャラが薄い
アニメーションは素晴らしいし、背景美術や昭和レトロな雰囲気も魅力的。
しかし話は面白くないというより着地を考えず世界観と自分のセンスだけで行き当たりばったりに書き殴った感じ 決着も定かではないし、だからと言って深い余韻もない それを断片的記憶とか想像シーンにして逃げているように思えた
キャラも分身の術かと思うくらい似た雰囲気の人物しかいない。少しハスに構えて余裕ありげに喋る。有り体に言えばキャラの性格の描き分けがあまりないので敵か味方か一般人か見分けにくい。
それに関しては同時上映のクラメルカガリの方がずっとマシだった。恐らく原案が成田良悟だったからだろう。メインキャラの何人かはキャラが立っていた。
この監督は原作があるものをアニメ化した方がいいのではないか。素晴らしい映像センスがあるだけに素材によっては大傑作が生まれる気がする。
独特の作風
和風サイバーパンクの作画や独特の言い回しなど、刺さる人にはとことん刺さるような作風。
作画や台詞の情報量が多く、上映時間が1時間程度とは思えないほど見ごたえがある。
後半やや駆け足なうえ、次回作を意識したのか消化不良気味で終わるなど、ストーリー展開にはやや物足りなさを感じる。
予告動画を見て気になった人は観に行っても後悔はしないと思う。
もう30分欲しい
そんなに事前には知らず観賞
SEKAI NO OWARIのMV制作等も
手がけるフリーアニメーター
塚原重義氏の
オリジナル作品で企画は5年ほど前から
立ち上がり進行していたそうである
レトロフューチャーな世界観で
独特のフィルターがかかった表現は
非常に引き込まれ
キャラクターデザインも好まれやすく
感じました
ただその特殊な世界観の説明は
一切なく進行していくので
ちょっと置いてけぼり
まぁ気にするほどでも
ないのですが構造的につかみにくい
ところがあったかな
クラガリというアングラ世界
と対比する部分なのでそこは
もう少し
尺は75分ですがもう30分
そういうとこに割いても
いい気がしました
クラメルカガリという
もう一つの共通した世界での
話もあるとの事でそちらも観ると
きっと理解が深まるのでしょう
またそちらも機会があれば
観に行こうと思います
この映画を仕上げた監督を尊敬します!
私は性根が下劣で、その映画に捧げた時間とお金を取り戻すぞと肩張り踏ん張り見るのですが、そんなふうにこの映画を見てしまうと物足りないところは多少ありますが、昭和レトロと現代のPOPカルチャーを共存させて、こうした独自の世界観の作品を仕上げた塚原重義監督の行動力を高く尊敬いたします。キャラクターの絵の不均一やシナリオが練れきれなかったところ、一言で言えば20年前のゲームの挿入動画みたいかなとか、不満も少しありますが、監督自身は真面目な方で、日本と海外のスタッフをバランスよく使いこなすとかご苦労も多かったことでしょう。
61分と短めなので、とにかく気楽に見ることをおすすめします。声優さん、挿入歌はよかったです。流石にプロのお仕事だなと感心しました。
昭和レトロといえばエログロも混在しますが、今はコンプラとポリコレ全盛。この世界観で思い切ってそっち方面にも突っ走って欲しかった気持ちもあります。
全体としては見てよかったです。
レトロ調の絵と音楽が良かったけど・・・
ここ数カ月、テアトル系の劇場で上映前の注意事項を絡めた予告編が流れ続けた本作をようやく観に行きました。ちょうど時間が空いたので、塚原監督はじめ、主演の神田伯山らが登場する初日舞台挨拶の回で鑑賞出来ました。
予告編によれば、主人公の荘太郎は探偵で、彼が大量の失踪事件を捜査する話であるらしいこと、絵の感じから大正時代から昭和初期の東京をイメージした街が舞台であることは分かっていましたが、題名の意味がイマイチ分からない状態でした。”クラ”と言えば”忠臣蔵”、”ユカバ”と言えば軍歌の”海行かば”を想起したものの、探偵物とか時代背景とはマッチしないものなので、どんな内容にしてこの題名を付けたのかに興味がありました。
結果、”クラ”とは”暗がり”のことであり、”ユカバ”は”海行かば”ではなく、単に”行かば”という意味でした。要するに、主人公が東京をモデルにしたと思われる大都市の地下に広がった文字通りのアングラ街を冒険するというお話だった訳ですが、正直この世界観がピンと来ませんでした。
最大の問題は、主人公の荘太郎の人物像とか、どんな探偵なのかと言ったものを掴む前に物語がどんどん進んでしまい、最後まで主人公に感情移入出来ないままだったことでしょうか。上映時間が1時間と限られていたので、余計な話を一切入れなかったということなのだと思いますが、もう少し荘太郎を理解できる話を入れて欲しかったなと思ったところでした。
ただ塚原監督独特のレトロ調の絵の感じや、それに合わせた音楽は心地よかったです。また、講談界の麒麟児・神田伯山の声も良く、さらには活弁士の坂本頼光も、小池朝雄のコロンボ調のトーンで登場し、満足させていただきました。
そんな訳で、本作の評価は★3.5とします。
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