劇場公開日 2024年4月12日

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「61分2,000円の観賞価値(←貧乏性)」クラユカバ Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

3.561分2,000円の観賞価値(←貧乏性)

2024年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

知的

幸せ

今週末よりコナン新作が封切られ、ゴールデンウイーク前の稼ぎ頭に箱を贅沢に振り分け、初日から全力全開16回まわし。そのおかげで本作は封切り日の金曜レイト上映ナシでした。ですので仕事帰りに行けず土曜日に定価鑑賞となりました。

作品の上映時間は61分との表記。最近では120分作も珍しくないので、数字だけでは結構短く思えました。ですが実際鑑賞すると極端に短い印象はなかったので、鑑賞料を割高に感じる程ではなかったかなと。
ただし本作とOVAが同日封切りで、いずれも割引ナシの定価鑑賞となればチョッとだけ警戒心も。よって本作も身構えて鑑賞する事となる上、評価基準も厳しくなりかねません。
この設定にした制作首脳陣&配給会社の思惑は吉凶いずれとなりますやら。

と言う訳で実際鑑賞して思ったのは、まずはイイカンジには出来ていると思います。
全体の世界観が、古き良きノスタルジックな質感のビジュアル。何と言うか、レトロな暖色系の温かさが凄く良い雰囲気です。ソレに合わせた昔風『語り』も本作の特徴の一つ。チョッとした駄菓子屋みたいな味わいです。
そして主人公の中の人は、声優素人とは言え一流の講談師、コツと言うか要点・スジを、持ち前の修得スキルでシッカリ声当てされ違和感皆無。作品としての完成度は案外高いと思います。

微妙だったのは、本作はミステリー要素はあま〜り感じられません。『探偵』が主人公ですが、その謎解き、トリックや仕掛け、伏線の配置と回収など計算沙汰のストーリーではなく、全体的にはアクションに寄った『セカイ系』の一種と思われます。
また主人公の人間性が巧く表現できてない感も。終盤に過去を明かされるも、そこまでの前半の行動原理に疑問が残ってしまいます(情報屋の件など特に)。
そして動く紙芝居的な演出が、イヌカレーを彷彿とさせてましたが、アレは講談に係ってる演出でしょうか、個人的には微妙でした。

従って、他の作品とは一風変わったビジュアルと語り(音声)を楽しむ事に尽きる、そんな雰囲気アニメです。クラガリと云う世界設定も、実際良く解りません。この辺が鑑賞者のツボにハマるか否かで、評価は二分されるでしょう(どんな作品でもそうですがw)。
もう一つのOVA作も鑑賞してみると、チョッと印象変わるやも知れません。

余談ですが『bilibili』が関わってるんですね、コレ中国本土でも上映するつもりでしょうかね?

Geso_de_Nyoro