「「∴」」隣人X 疑惑の彼女 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
「∴」
難民問題とともに地球外生命体Xは人間に擬態化できる能力がある事実。これは『火の鳥』に登場するムーピーみたいな存在なのか?興味津々での鑑賞。最初から、何でもかんでもアメリカ追随の問題が提起されていたし、Xへの排他的な日本人体質が浮き彫りに・・・
笹憲太郎が担当することになった疑惑の人物は柏木良子と台湾人のリン・イレン。その台湾人のレンちゃんはバイト先の居酒屋でヘビメタミュージシャン志望の拓真と親しくなり、同じコンビニでバイトする良子とは憲太郎が付き合うことになるというラブロマンスの要素もあった。どちらかというと社会派SFよりはロマンス要素のほうが強かったかなぁ。
ペトリコールという言葉も初めて知った(忘れてるだけかも)けど、本が好きだという良子の日常がなぜかほのぼの。さすがは上野樹里。ただ、プラネタリウムから星の話題にもっと触れて欲しかったかな・・・Xの手首には「∴」もあることだし。
良子の父親(酒匂芳)がX疑惑の中心となり、スクープを掴んだ憲太郎の心理変化描写も見事でした。結局は普通の人間として生きていても誰にも害は与えないX。レンちゃんの苦手な日本語にしてもそうだし、日本人が排他的で疑心暗鬼に満ちている部分を上手くえぐり取っていたように思います。それにしても、Xはいつ頃地球にやって来たんだろ?気になってしょうがなかった。
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