「怪物と愚かな人間が織りなす神話から続く話のパターン」イコライザー THE FINAL 烏丸沙鴎さんの映画レビュー(感想・評価)
怪物と愚かな人間が織りなす神話から続く話のパターン
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驕れる者は久しからず……とは良く言ったもので、主人公である最強の怪物マッコールの怒りに触れてしまった驕れる男達に送る葬送曲と言ったところだろうか。
このパターンもハリウッドの伝統芸ではあるし、神話時代からある物語のパターンでもある。
しかし、それをただのアクションとしてでなくサスペンスタッチにし、デンゼル・ワシントンのもの静かでありながら、強烈な眼力でマッコールという『怪物感』を際立たせている。
アクションは同時期公開の「ジョン・ウィック4」と比べると真逆の「静」のアクションだがマッコールに襲わる敵側主観で撮られている為、寧ろホラーサスペンスと言っていい。
ジョン・ウィック程フィクション感がなく、私自身はすんなり観れた。
ただ一点、ストーリー序盤の街が好きになっていく描写が少し弱く感じたが、尺の都合でカットされたように感じる。商業作品だから仕方ないが、ここは重要性なのでしっかり写してほしかった。
映画として物語として典型的なパターンだが、デンゼル・ワシントンの演技でここまでの映画に引っ張って来た感強い。彼でなくてはこの作品がここまで続かなかっただろう。
ファイナルと銘打った作品で、彼も68歳ということだがこのタイプのアクションならまだ続編は作れる。
彼のこれからの作品も期待したい。
映画館で観ても良い作品だと私は感じた。
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