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1970年代後半のアメリカを舞台に、猟奇殺人犯の研究を行う「FBI 行動科学課」の捜査官たちの姿を描いたサスペンススリラー。
(シーズン1)
1977年、FBI特別捜査官のホールデンはFBI行動科学課のビル・テンチと出会う。2人は捜査に役立てるため収監中の凶悪殺人犯たちにインタビューを行い、彼らの心理を学び始める…。
製作総指揮を務めるのは『セブン』『ゴーン・ガール』の、名匠デヴィッド・フィンチャー。また1、2、9、10話の監督を自ら担当している。
同じく製作総指揮を務めるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『ワイルド・スピード』シリーズで知られる、オスカー女優シャーリーズ・セロン。
Netflixオリジナルドラマ。
主人公はサイコパスやソシオパスを研究するFBIのユニット、「行動科学課」に属するホールデン・フォード。彼が収監中の猟奇殺人犯たちに聞き取り調査を行い、その調査結果を現在捜査中の猟奇殺人の解決に活かす、というのが大まかな流れである。
まぁ要するに『羊たちの沈黙』(1991)なのだが、実はこの作品は『羊沈』の前日譚のようなもの。というのも、本作の主人公であるホールデンと、『羊たちの沈黙』の主人公、クラリスの上司であるクロフォード主任捜査官は、共にジョン・E・ダグラスという実在のFBI捜査官/プロファイラーをモデルに創造されたキャラクターなのである。
この10年後くらいにバッファロー・ビル事件が発生し、レクター博士が脱獄しちゃうのか…みたいに考えると、『羊沈』のプリクエルを観ているみたいで楽しい🐏
正直なところ、今シーズンは今後のための種まきでしかない。猟奇的殺人事件解決のためにハンニバル・レクターに助けを求める、みたいなサスペンスを求めていると完全に肩透かしをくらう。
殺人事件は3つくらいしか起こらないし、そのいずれも割とあっさり解決。ミステリー的な面白さはほぼない。基本的には行動科学課の成り立ちみたいなものを追っかけていくドラマとなっている。
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という有名なニーチェの格言。ビルのモデルであるFBI捜査官、ロバート・K・レスラーはこの言葉を度々口にしていたらしいのだが、本作で描かれているのもまさにこれ。
サイコパスとの交流により、だんだんと精神を蝕まれていくホールデンとビル。特にホールデンは自分も狂気の沙汰の一歩手前にまでいってしまう。最終話のあの緊張感、あれは凄まじかった…😱流石は鬼才、デヴィッド・フィンチャー。『セブン』(1995)を作った男なだけありますわ。
とまぁ、ミステリーというよりはサイコスリラーといった感じのドラマなのだが、ちょっとスロースターター過ぎる。目玉となる猟奇的連続殺人が発生しないので、一体何を観させられているんだ?という気持ちが湧いてしまう。
せっかくデヴィッド・フィンチャー×サイコパスなんだから、それこそ『セブン』的な連続殺人が発生して、それの捜査にホールデンとビルが乗り出すみたいなのが観たかったっすわ。
全体的に好みの雰囲気ではあるんだけど、この第1シーズンだけで判断するなら正直期待はずれ。ただ今後面白くなりそうな予感はするので、第2シーズンで化けてくれることに期待する。
(シーズン2)
FBIアカデミーの新所長であるテッドに認められ、組織内での存在感が増す行動科学課。しかし、シリアル・キラーたちへの聞き取り調査により精神を病んだホールデンはパニック障害に陥ってしまう。また、ビルの家庭でも新たな問題が発生する。
様々な問題を抱えながら、行動科学課はアトランタで発生した連続児童殺人事件の調査へと赴くのだが…。
製作総指揮を務めるのはシャーリーズ・セロン。
同じく製作総指揮を務めるのはデヴィッド・フィンチャー。また1、2、3話の監督を自ら担当している。
う〜ん…。
う〜〜〜〜〜ん……。
こう何というか、面白くなりそうな雰囲気だけは醸しつつ、結局煮え切らないまま終わってしまった。
前シーズンは今後のためのセットアップという感じだったが、今シーズンでは実際に「アトランタ児童連続殺人事件」という、29人もの犠牲者を出した未曾有の大量殺人事件の捜査が展開される。いやぁ、最終話のモノローグでぶっ飛んだ。これ実話がベースだったのかよ!?∑(゚Д゚)
実際の未解決事件がモデルだとわかれば、この残尿感のある決着にも合点がいく。
…いくんだけどさ〜。2時間の映画ならともかく、約9時間も付き合わせておいてこの終わり方はなぁ…。労に対してご褒美が少なすぎやしませんかねぇ。
もっと根本的な問題として、今シーズンではホールデン、ビル、ウェンディ、3人それぞれの物語が展開されるのだが、視聴者として興味があるのはやはりホールデンが主導するアトランタ児童連続殺人事件である。しかし、その流れをぶった斬るようにしてビルの家庭のイザコザやウェンディの恋愛についてのエピソードが挿入される。テンポ悪いっつーの。もっとホールデンの活躍を見せてくれっ!
何というか、この題材ならもっとサスペンスフルな面白いドラマ作れただろ、というのが率直な感想。
チャールズ・マンソンが登場したり、『セブン』(1995)的な殺人事件が発生したり、「おっ!」と思わせてくれるところは多かったんだけどねぇ…。
次シーズンこそは…!と思ったら、何とこのドラマここで打ち切り。フィンチャー監督の最近のインタビューによると、「金かかりすぎるからもう作るの無理」なんだそう。おいおいおいおい💦
BTK事件やビルの息子など、数々の伏線をぶん投げて終わってしまった。これで終わりなんてあァァァんまりだァァアァ😭
あ、そういえばホールデンの彼女、今シーズンでは影も形もなかったね。やっぱ評判悪かったのかな?