クリックベイト

話数が進むたびに主人公が入れ替わり、「24」のような怪しげなキャラクターたちが次々と現れる本作。目まぐるしい展開に一瞬たりとも飽きることがなく、各話の終わりには必ず「次はどうなる？」という期待感が残る。

物語の謎は、そもそも解けない仕組みになっているのがミソ。観る側は「あれ？これは一体何が真実？」と混乱しながらも、その不可解さこそが本作最大の魅力となり、どれだけ驚かせてくれるかを存分に楽しめる。

最終話を見終えた後には、「ここで踏みとどまれたはず」「逃げ道や回避策はいくらでもあったのに…」というもどかしさが胸に迫る。結末は最悪の形を選び取ることで、登場人物たちの選択と運命の残酷さを際立たせている。

そして最後に残るのは、「あのとき、何か光は見えたのだろうか？」という問いかけ。救いがあったのか、それとも完全に絶望に突き落とされたのか。考えれば考えるほど深まる余韻が、本作をただのサスペンス以上のものにしている。