全米映画ランキング : 2011年9月16日~2011年9月18日

全米映画ランキング:2011年9月20日発表(毎週月曜日更新)

全米週末興行成績:2011年9月16日~2011年9月18日
(金額・順位は確定後のもの)Exhibitor Relations Co. Inc.

順位

先週

タイトル「邦題」/配給(日本配給)

上映週

週末の興収
(単位:$)

累計興収
(単位:$)

1 ライオン・キング ディズニーデジタル3D 1 29,300,000 29,300,000
2 1 コンテイジョン

Contagion
「コンテイジョン」

Warner Bros.
(ワーナー・ブラザース映画)

2 14,480,000 44,192,000
3 ドライヴ

Drive
「ドライヴ」

FilmDistrict
(クロックワークス)

1 11,018,464 11,018,464
4 2 ヘルプ 心がつなぐストーリー 6 6,438,000 147,365,000
5 わらの犬 1 5,000,000 5,000,000
6 ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ) 1 4,500,000 4,500,000
7 4 ペイド・バック 3 2,945,897 26,543,546
8 3 ウォーリアー 2 2,770,000 9,912,300
9 6 猿の惑星:創世記(ジェネシス)

Rise of the Planet of the Apes
「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」

20th Century Fox
(20世紀フォックス映画)

7 2,625,000 171,618,406
10 5 コロンビアーナ

Colombiana
「コロンビアーナ」

TriStar
(ショウゲート)

4 2,300,000 33,347,000

「ライオン・キング3D」がV。ライアン・ゴズリング主演「Drive」は3位デビュー

4本の新作がランクインした先週末の全米ボックスオフィスは、約2930万ドルの興収で「ライオン・キング3D」が首位デビューを果たした。

同作は94年公開の同名ディズニーアニメを3D化して再公開した作品。10月4日までの2週間限定公開で、劇場公開後すぐにブルーレイが発売されるにもかかわらず、9月公開作では歴代4位のオープニング興収を叩き出すスマッシュヒットとなった。ちなみに9月公開作の歴代オープニング興収1位は「メラニーは行く!」(02年/約3560万ドル)、2位「ラッシュアワー」(98年/約3300万ドル)、3位「くもりときどきミートボール」(09年/約3030万ドル)。

2位は前週首位だったソダーバーグ監督のオールスター感染スリラー「コンテイジョン」。10日間の累計興収は約4400万ドル。このままでは1億ドル突破はかなり厳しい。

初登場で3位にランクインしたのはライアン・ゴズリング主演の話題作「Drive」。昼はハリウッド映画のカースタントマン、夜は逃亡の手助けをするドライバーとして生計を立てている男(ゴズリング)が、ユダヤ系マフィアの犯罪に巻き込まれるというアクションドラマ。メガホンをとったデンマーク出身の異才ニコラス・ウィンディング・レフンが今年のカンヌ映画祭において監督賞を受賞し、批評家から賛辞を浴びた同作だが、観客の評価は賛否がはっきりと分かれている。否定的な意見で目立つのが「予告編とは全く異なる映画」という意見で、「ワイルド・スピード」のようなカーアクション満載の映画を期待していた観客には少々理解しがたい内容らしい。その一方で、絶賛評も多くあり、今後のチャートの動向も楽しみだ。共演は「17歳の肖像」のキャリー・マリガン、「ヘルボーイ」のロン・パールマン、「タクシードライバー」「アウト・オブ・サイト」の名優アルバート・ブルックス。

4位「The Help」は累計興収が今週中に1億5000万ドルに到達する見込み。

そして、ともに振るわなかったのが初登場の残り2作。まず5位の「Straw Dogs」は暴力映画の巨匠サム・ペキンパーの名作「わらの犬」(1971年)を「ザ・コンテンダー」のロッド・ルーリー監督がリメイクしたサスペンス。田舎に引っ越してきた夫婦が地元民から嫌がらせを受け、最後に怒りを爆発させるという筋は同じだが、設定がいくつか変更されている。オリジナル版ではゴードン・M・ウィリアムズによる原作「トレンチャー農場の包囲」の通りにイギリスの田舎を舞台にしていたが、リメイク版はアメリカ南部が舞台。主人公の設定も数学者からハリウッド映画の脚本家に換えられている。主演はジェームズ・マーズデンとケイト・ボズワース。巨匠のオリジナル作と比較され、批評家からは厳しめの意見がちらほら。

6位の「I Don't Know How She Does It」はアリソン・ピアーソンのベストセラー小説をサラ・ジェシカ・パーカー主演で映画化したラブコメディ。ボストンにある大手の会計・経理管理事務所の女性社員の奮闘が描かれるも、批評家、観客の双方に無視されてしまった。

今週末は、「カポーティ」のベネット・ミラー監督が、大リーグ・アスレチックスの球団改造物語をブラッド・ピット主演で映画化したドラマ「マネーボール」に、ジェイソン・ステイサム、ロバート・デ・ニーロ、クライブ・オーウェン共演のサスペンスアクション「Killer Elite」(こちらはペキンパー作品のリメイクではない)、「トワイライト」シリーズで人気アイドル俳優になったテイラー・ロートナー主演のアクション「Abduction」が公開となる。

2011年9月20日更新 藤井竜太朗

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