故アレキサンダー・マックイーンの伝記映画が製作へ 「さざなみ」のアンドリュー・ヘイが監督
2016年1月28日 21:30
[映画.com ニュース] 2010年に40歳で亡くなった英ファッションデザイナーのアレキサンダー・マックイーンさんの伝記映画を、「さざなみ」のアンドリュー・ヘイが監督することがわかった。
米Deadlineが報じたもので、ウガンダのホモフォビアを題材にした舞台「The Rolling Stone(原題)」が絶賛されている、劇作家クリス・アーチが脚本を執筆する。「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」のダミアン・ジョーンズがプロデュース。ジョーンズは以前、マックイーンさんの伝記本であるアンドリュー・ウィルソン著「Blood Beneath The Skin(原題)」の映像化権を獲得しているが、映画はこの本をもとに脚色するのではなく、あくまでも資料の一部として使う予定だという。
マックイーンさんは、1969年にロンドンで労働者階級の家庭に生まれた。16歳で紳士服街サビルローのテイラーで働き始め、のちに名門ファッションスクールのセントラル・セント・マーチンズに入学。同校の卒業コレクションを、著名スタイリストでファッションエディターの故イザベラ・ブロウが全点買い上げたことで一躍注目された。
その後、92年に自身の名を冠したブランドを立ち上げ、96年には弱冠27歳でジバンシィのデザイナーに抜てき(のちに辞任)。先日、死去したデビッド・ボウイさんが97年のアルバム「アースリング」ジャケット写真で着用したユニオン・ジャックのコートや、「アースリング」ツアー衣装を手がけた。
マックイーンさんは、同性愛者であることを公言。ブリティッシュ・デザイナー・オブ・ザ・イヤーを4度受賞するなど、英国を代表するデザイナーの1人であり、独創的かつ繊細で荘厳なショーはいつも話題となった。母親がガンで他界した数日後の2010年2月11日、ロンドンの自宅で遺体で発見され、自殺と断定された。
マックイーンさんの伝記映画を監督するヘイも、同性愛者であることを公表している。新作「さざなみ」は、シャーロット・ランプリングとトム・コートネイのベテラン2人が主演した人間ドラマで、ロンドン映画批評家協会賞英国/アイルランド映画賞を受賞。ランプリングは、第88回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされている。