タランティーノ監督、新作脚本をリークしたニュースサイトを訴える

［映画.com ニュース］　新作映画「The Hateful Eight」の脚本がリークされたことを理由に、製作中止を発表したクエンティン・タランティーノ監督が、米オンラインメディアのゴーカー・メディアを訴えたと、ハリウッド・レポーター紙が報じた。

同社の芸能ゴシップサイトgawker.com内のブログ「Defamer」は、「これがリークされたクエンティン・タランティーノの『The Hateful Eight』の脚本だ」という記事を掲載。この記事には外部のダウンロードサイトへのリンクが掲載されていることから、興味があれば誰でもダウンロードが可能だ。

これに激怒したタランティーノ監督は、著作権侵害でゴーカー・メディアを訴えた。訴状では、「略奪を目的としたジャーナリズムを展開し、金儲けのために他人の権利を踏みにじっている」と主張している。

一方、ゴーカー・メディアは声明を発表。同社は他人がアップロードしたサイトへのリンクを掲載しただけであり、ニュースサイトとして読者が知りたいニュースを扱うのが使命であると反論。また、同作の脚本がここまで注目を集めることになったきっかけは、タランティーノ監督が業界内でのリークに対する不満を公にしたことが原因であると、徹底抗戦の構えを見せている。

「The Hateful Eight」は、「ジャンゴ　繋がれざる者」に続いてタランティーノ監督が手がける予定だった群像西部劇。意中の俳優3人（マイケル・マドセン、ティム・ロス、ブルース・ダーン）を含む計6人に脚本を手渡した直後に業界内で広まったことにショックを受けたタランティーノ監督が、製作を棚上げすると宣言していた。