アンジーが国連大学でスピーチ 緒方貞子氏と難民支援呼びかける
2013年7月29日 21:53

[映画.com ニュース] 夫ブラッド・ピットと共に来日中のアンジェリーナ・ジョリーが7月29日、東京・渋谷の国連大学で開催されたジョリーの初監督作「最愛の大地」上映イベントに出席し、スピーチを行った。第8代国連難民高等弁務官・国際協力機構(JICA)前理事長の緒方貞子氏も駆けつけた。
ジョリーは製作・脚本執筆からかかわった「最愛の大地」で、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を扱っている。「友人や隣人として平和に暮らしてきた人たちが、いったいどうして互いを攻撃するようになるのか。戦争がいかに人間を変え、言葉にできないほどの残虐な行為をさせるようになるのか。そして、すべてを失うとはどういうことなのか。ありとあらゆるトラウマや暴力を経験し、そのうえ国際社会に見捨てられる――助けが必要なときに、世界から背中を向けられたと感じる。それはいったいどういうことなのか。こうした問題を、映画という方法を通じて見きわめようと思いました」と制作の経緯を語る。
民族浄化の手段として性暴力が大規模に行われたことを説明し、ジョリーは、戦争における性暴力根絶のために地球規模の行動を起こすべく新たな取り組みを始めたと話す。「かつてのボスニア、そして現在のコンゴやシリアのように、性暴力を戦闘の手段として使い、処罰をのがれるという状況が世界で起きることを、これ以上絶対に許さないことです。これは壮大なタスクであり、各国政府や国連から地域社会、家庭、さらには皆さん方一人ひとりまで、あらゆるレベルのあらゆる努力を必要とします」と述べる。
そして、「これは私たちが生涯かけてめざすことのできる目標です。 この映画を撮りはじめたとき、私は物語を語り、被害者に発言の機会を与えることだけを考えました。今日、私は監督としてだけではなく、活動家としてここにいます。日々大きくなるグローバルな活動の一員として」と自身のスタンスを強調し、「力を合わせれば、こうした悲劇を二度とくり返させないことができます。 過去を変えることはできませんが、未来はそう、私たちの自由になるのです。 そして、あなたはその未来のカギを握るひとりなのです」と観客に呼びかけた。
緒方氏は、ジョリーとともに視察をしたボスニアでのレイプの問題や、未亡人で家族をなくした女性に対する住居の問題など、新たに援助を必要とする人々について報告。「援助をするというのはいつまでも“dependant”でいるというよりも、社会の重要なメンバーになれるように応援していただくのが私たちみんなの仕事だと思います。よく映画をご覧になった上で、またどんな形で日本も、日本人も、世界のいろんな人々がお互いに役に立つ役割を探していくということにぜひ考えを広げていただいて、ご協力していただきたい」と語った。
「最愛の大地」は8月10日日本公開。
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