草なぎ剛「『任侠ヘルパー』は30代での僕の代表作」
2013年6月17日 13:00
[映画.com ニュース] SMAPの草なぎ剛が極道者の介護ヘルパーに扮し、仁義にもとる暴力団を相手に弱きを助ける生き方を貫く任侠エンタテインメント「任侠ヘルパー」のブルーレイ&DVD化を記念し、草なぎ、風間俊介、西谷弘監督による特別てい談が行われた。
昨年11月の映画公開以来という久々の再会にも関わらず、撮影で培われたチームワークで一気に和やかな雰囲気となる3人。風間は劇中で扮した翼彦一(草なぎ)の弟分・山際成次と同様に草なぎを「アニキ」と呼び、草なぎも温かくそれを受け入れ、厚い信頼関係をうかがわせた。この日のてい談は、西谷監督がセレクトした10シーンを見ながら撮影を振り返るのがテーマ。草なぎはどのシーンでも「このシーンすごい好き」という言葉を連発し、同作への思いの強さを明かした。
草なぎが「このシーンは1番グッときた」と語ったのは、特別養護ホームの前で安田成美演じる葉子の子どもが泣きながら走ってくるのを受け止め、「弱きを助け、強きをくじく」という任侠道を貫こうとする決意のシーン。「自分で自分ではないみたい。見たこともない顔。どうしてこんな顔ができたんだろう。奇跡のシーンを撮ってもらいました。一生の宝物です」と言う草なぎに、「こんなにクローズアップで、しかもハイスピードカメラで長く撮ったのは初めて」と返す西谷監督。同シーンが、監督の飽くなきチャレンジと草なぎの熱演によって完成した“奇跡のたまもの”だったことが明らかとなった。
草なぎは「こうしてまた本編を見ると、撮影当時のことが鮮明に浮かんできて、本当に良い作品だなと改めて思ったし、30代での僕の代表作になった」と思いを語る。そして、「彦一は監督と共鳴しあって一緒に作り上げたキャラクター。機会があれば、また挑戦したい。もっと先の、何年か後の彦一も見てみたいし、どう演じるのかなっていう自分自身も楽しみ。正直、彦一を演じるのは精神的にも肉体的にも辛いけど、その高いハードルを乗り越えて、またひと皮むけた彦一を監督と作れたら」と続編への意欲を明かした。
この「シーンセレクションてい談」は、6月21日に発売されるブルーレイ&DVD「『任侠ヘルパー』スペシャル・エディション」に特典映像として収録予定。アクションシーンの裏話や、セリフの秘密、TVシリーズを通して初めて彦一が笑うシーンの役作り、共演者とのエピソードなど、作品をより深く理解できる充実の内容となっている。