押井守監督、ドワンゴ・夏野剛氏との異色対談で熱論交わす
2012年10月24日 12:20

[映画.com ニュース] 「機動警察パトレイバー」「攻殻機動隊」シリーズなどで知られる鬼才・押井守監督が10月23日、動画サービスサイト「ニコニコ生放送」で、IT企業ドワンゴの取締役・夏野剛氏と対談を行った。
「ニコ生トークセッション 押井守×夏野剛『時事【砲弾】』~コミュニケーションはいる? いらない?~」と題されたトークショーで、2人はITビジネス、政治問題、押井作品など、さまざまなジャンルのトークを展開。「攻殻機動隊」の大ファンを公言する夏野氏は、「日本の起業家は“攻殻”を見よ! SFってリアリティをもたせつつ未来社会に起こりそうなことを提示するもので、僕のような商品・コンテンツ・サービス開発をしている人間にとってめちゃくちゃ参考になる」とリスペクトを表した。
押井監督は、「僕の場合は全部妄想なんだけど、リアルな妄想って何だろうって考える。よく警察ばかり描いていると言われるけど、警察は自分の利害で動いてないから、誰にでも会えるしどこにでも上がり込んで勝手に振る舞える。なのでドラマが作りやすい」と自作について解説した。さらに、映画製作のモチベーションについて「自分のためだったら面倒くさいから作らない。ある時までは娘のために作っていた。娘が大人になったら、次は知り合いの子どもに目をつける」と明かし、夏野氏も「日本のメーカーって物作りはうまいけど人の心を打つことができない。それは誰のために作っているのかっていうのがずれているから。社内で評価されようとばかりするけど、自分の奥さんを喜ばせてみろよと思う」と同調していた。
また、押井監督は自著「コミュニケーションは、要らない」に絡め、「コミュニケーションのメディアとして携帯だのネットだのあるけど、そのツールといえばやはり言語。バカなふりしているうちに本当にバカになっちゃう。言語能力はふだんからきちんと使っていないと」と警鐘を鳴らした。また、「政治家って台本がないとろくに答弁もできない。あげ足を取るやつが山ほどいるから、政治家は失言しないようにと曖昧にしゃべっておこうとする。失言したっていいことにすればいい。あとで謝ればいいんだから」と持論を展開していた。
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