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ダルデンヌ兄弟が来日、里親制度を考えるシンポジウムで新作への思い語る

2012年2月9日 13:02

新作について語るダルデンヌ兄弟「少年と自転車」

新作について語るダルデンヌ兄弟
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[映画.com ニュース] ベルギーの名匠ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督とリュック・ダルデンヌ監督が、第64回カンヌ映画祭審査員特別グランプリを受賞した新作「少年と自転車」のプロモーションで来日し、2月8日に都内で行われた試写会後のシンポジウムに出席した。

同作は、2003年に両監督が来日した際に少年非行問題を専門とする石井小夜子弁護士が語った、施設で親を待ち続けるとある少年のエピソードから着想を得て製作された。児童養護施設に預けられた少年シリルと、週末に少年の里親になる独身女性サマンサとの交流を描く。

「血がつながらなくても家族になること」と題されたシンポジウムは、両監督と石井弁護士のほか、26年間、のべ15人の里子を受託している「里親ひろば ほいっぷ八王子」代表の坂本洋子氏、家庭養護促進協会理事の岩崎美枝子氏が参加した。

リュックは「本作の出発点は、ここにいらっしゃる石井さんから伺ったお話です」と作品を紹介。ジャン=ピエールは「サマンサの愛情により、シリルが子どもらしい子ども時代を取り戻せるか、我々はそれが可能だというところに賭けたのです」と説明する。

「少年が事件を犯す背景には、母子世帯の貧困問題など厳しいものがある」と話す石井弁護士の試写後の感想は「サマンサら大人が醸し出しているあたたかさがシリルにしみ込んで、あたたかい作品に仕上がっている」。坂本氏は「週末里親に注目しているところが新鮮だった」、岩崎氏は「大事なのは子どもが帰る家があること。それが描かれていてよかった」とそれぞれの立場から本作の注目点を語った。

シンポジウムでは、日本の児童養護施設の現状や、東日本大震災後の震災孤児・遺児の数などが発表されたほか、両監督がベルギーでの状況を説明する一幕もあった。

最後にリュックは「私は血縁でなくても家族になれると思います。自分のために死ぬこともいとわない大人、完全に受け入れてくれる大人が子どもにとって大事なのです。サマンサはシリルにとってそういう存在なのです」と作品へ込めた思いを語った。

少年と自転車」は3月下旬から全国順次公開。

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