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「大人の女性が撮りたかった」ダルデンヌ兄弟の新境地「ロルナの祈り」

2009年1月30日 12:00

ケンカではなくあくまで“議論”を交わすダルデンヌ兄弟「ロルナの祈り」

ケンカではなくあくまで“議論”を交わすダルデンヌ兄弟
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[映画.com ニュース] 「ロゼッタ」「ある子供」で2度のカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)に輝く ベルギーの世界的な名匠ダルデンヌ兄弟の新作「ロルナの祈り」。本作のPRのため来日したジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌに話を聞いた。

本作は、08年のカンヌ国際映画祭において脚本賞を受賞した問題作。ベルギー国籍を取得するために偽装結婚生活を送るアルバニア移民ロルナ(アルタ・ドブロシ)と、偽装結婚の相手で麻薬中毒者のクローディ(ジェレミー・レニエ)。この2人の間に生まれた愛によって、ロルナが過去の自分と決別し、生まれ変わっていく姿が描かれる。

今回はヨーロッパで問題になっている移民による偽装結婚や国籍売買が題材となっているが、2人の映画の出発地点はあくまで登場人物だと兄のジャン=ピエールは語る。「我々は現代の人間に興味があり、映画の主人公には常に現代の人間を選んでいる。そして、その人物たちは辺境にいる存在で、社会の余白的な部分にいて、彼らの視点に立つと現代社会の問題点、歪みのようなものが浮かび上がってくる。映画っていうのはどうしたって、社会を映してしまうけれど、我々が興味を持っているのは社会問題や思想ではなく、あくまで問題に直面した個人の感情的な状況、道徳的な状況なんだ」

これまで「ある子供」「ロゼッタ」「息子のまなざし」など、子供の主人公を描くことが多かったダルデンヌ兄弟。「今回は女性を描くことが念頭にあった」と弟のリュックはいう。「ロルナという女性が利用していた男性を愛するようになり、その愛に責任感を抱く。だが、間接的に犯罪に加担したことで彼女の中で罪悪感が生まれ、その責任感と罪悪感の狭間で揺れながら、彼女は生まれ変わっていくんだ。我々は若い娘や少女を描いたことはあっても、ロルナのような葛藤に揺れる大人の女性を描いたことがなかったんだ」

兄弟で映画製作を始めてから35年になる2人。今でも脚本執筆の段階ではかなりの議論を交わすが、撮影時はお互いの意見を尊重して何通りも撮ることがあるという。「片方が現場で思いついたことは片方が拒否することなく、そのままやってみるんだ。口論していたらスタッフを待たせて、結局お金がかかってしまうからね」(ジャン=ピエール)、「我々の撮るテイク数は結構多い方だと思うけど、我々にとって撮影現場は仕事のプロセスだから、仕方のないことなんだよ(笑)」(リュック)

ロルナの祈り」は1月31日よりロードショー。

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