20世紀最大のスパイ、ゾルゲが映画に!
2002年4月9日 12:00
構想10数年、総製作費20億円を投入する、篠田正浩監督の一大プロジェクト「スパイ・ゾルゲ」。本作の製作発表が、4月4日、東京プリンスホテルにて行われ、篠田監督のほか、イアン・グレン、本木雅弘、永澤俊夫、葉月里緒菜、小雪、夏川結衣、岩下志麻らの出席者が会見を行った。
今年72歳になる篠田監督が、自身の最後の監督作に選んだのは、20世紀最大のスパイ事件と言われる“ゾルゲ事件”。「トゥームレイダー」にも出演しているイアン・グレンがゾルゲを演じる。イギリス、アメリカ、ドイツを捜し歩いた末に彼と出会ったという篠田監督は、「珍しく神様に感謝した。彼しかいない」とぞっこん。イアンも「篠田監督は世界でも有数の監督。スクリプトもすばらしい」と出演の理由を語った。一方、もう1人の主演、ゾルゲと共にスパイ活動を続けた尾崎秀実役の本木は、一度は出演の依頼を断ったという。しかし、篠田監督による5時間もの説得の末、「目の前にどんどんブラックホールが広がっている」と不安を表しながらも「慎重に、かつ時には大胆に演じたい」と意気込みを語った。
また、本作に特別出演する篠田監督の妻、岩下は自らカメラを回してメモリアルビデオを撮影するほか、もう1台のカメラで撮影した映像の編集、ナレーション、構成も担当し、メイキングを製作する予定だという。本作は、今後海外と日本縦断ロケを敢行し、2003年、全国東宝系にて公開予定。