宇宙探索編集部

劇場公開日:

宇宙探索編集部

解説

廃刊寸前に陥ったUFO雑誌の編集部員たちが繰り広げる宇宙人探しの旅を描いた中国発のSFロードムービー。

かつてメディアにもてはやされ世間の注目を集めていた科学雑誌「宇宙探索」は、今ではその人気も衰え廃刊の危機に頻していた。そんなある日、編集長のタンは中国西部の村で宇宙人の仕業と思われる怪現象が起きたという情報を掴む。タンは雑誌の起死回生を図るべく、一癖も二癖もある編集部員や外部の仲間たちを連れて現地へ調査に向かう。そこで彼らを待ち受けていたのは、予想を遥かに超える出来事だった。

若手監督コン・ダーシャンが、1990年代に人気を誇った実在のUFO雑誌「飛碟探索」をモデルに制作。映画大学の卒業制作作品でありながらアジア各地の映画祭で話題を集めた。

2021年製作/118分/G/中国
原題:宇宙探索編輯部 Journey to the West
配給:ムヴィオラ
劇場公開日:2023年10月13日

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映画レビュー

4.0中国のドン・キホーテとフール・オン・ザ・ヒル

2023年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

知的

夢を追い求め時代に取り残された中年男・タンが主人公だ。若い頃に抱く「この道で一生食べていく」とか「何者かになる」といった夢を貫いて成功するのはほんの一握りでしかないと身をもって知っている大人なら、落ち目の雑誌「宇宙探索」の編集長でUFOを探し求めて旅するタンの“痛さ”が深く刺さるはず。 騎士道物語を読み過ぎて現実と物語の区別がつかなくなった男が冒険の旅に出る「ドン・キホーテ」を思わせもする。

タンと一行は怪現象の目撃情報を頼りに中国西部の村へたどり着き、頭に鍋をかぶった若者スン・イートンに出会う。彼を見て思い浮かんだのは、ビートルズのポール・マッカートニーが書いた「フール・オン・ザ・ヒル」。サビ部分は「丘の上の愚者は太陽が沈んでいくのを見る 頭の中では世界が回っているのを観る」といった詞で、天動説が信じられていた17世紀初頭に地動説を唱えたガリレオ・ガリレイを想起させる歌だ。

映画大学の学生だったコン・ダーシャンによる卒業制作とは思えない完成度に驚かされる。“内なる宇宙”と対(つい)の“外なる生命”とでも呼べそうな壮大なイメージはキューブリックの「2001年宇宙の旅」、UFOやエイリアンを信じる人が頭のおかしい人のようにも見えるという点ではM・ナイト・シャマラン監督作「サイン」、そして現代のドン・キホーテ的人物を描いた点では「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」といった先達の諸作に呼応するようにも感じた。

ラスト近くでタンが目にする衝撃的な出来事が、毒キノコの影響による幻覚としても解釈可能にしているのも、巧い語り口だと感心。

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高森 郁哉

4.0笑えないおっさん劇場に笑いながらなぜか涙が。

2024年4月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

サイエンスフィクションというのは、宇宙や未知の事象を扱いながら、じつは、人間そのものを描くもの、と以前に聞いたことがある。
この作品は、まさに、人間そのものを描いている。
笑いながら、笑えない。だけども、笑うしかない。
夢を見ることは滑稽だ。
しかし、夢がなければ、この世界は、辛く哀しいことばかり。
たかが映画、されど映画。
やっぱり映画っていいな。
人間が愛おしくなります。すごい卒業制作作品!

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青樹礼門

3.0無題

2024年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

楽しい

なかなかの珍品でもよかったよ。

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syouganeko

4.5新感覚のロードムービー。 1世代前を思わせるような撮影手法で、演出...

2023年12月17日
iPhoneアプリから投稿

新感覚のロードムービー。
1世代前を思わせるような撮影手法で、演出もカメラワークもセンスを感じた。
オカルト系かと思いきやクラシックが流れる叙情的な雰囲気のロードムービーになり、それでいて間延びすることなくくカメラカットなどでテンポが維持されているので見ていて嫌にならない。最後もオカルト要素も捨てることがなく、それが映画が作り出した雰囲気を壊さないようになっていた。

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kp
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