劇場公開日 2023年10月13日

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月のレビュー・感想・評価

全218件中、81~100件目を表示

2.0描き方に疑問

2023年11月2日
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鑑賞方法:映画館

元重度最重度知的障がい者施設の職員でしたので、この映画は観ないといけないと思い、観てきました。

まずは、施設の環境の描き方がマイナスの面だけを誇張して描かれていることが、とても残念です。映画のテーマに合わせてプラスの面はあえて捨てたのだとは想像しますが、現実もこうであろうと観た方が誤解されないか、悲しくなります。
パンフレットには、石井監督のインタビューの中に、「この映画で描いた、障害者施設で起こっていることに関しては、全部事実です。障害者施設の中のことに関しては、絶対に嘘はつくまいと思って、事実としてあったことしか描かないと決めていました。」「もちろん、僕が実際に見たのはそういう劣悪な環境の施設ばかりではありませんし、いままで問題があった施設でも、日々改善の努力がなされていることはきちんと協調しておきたいです。」と書かれていました。
監督が言われているように、プラスもマイナスも両面あるんです。それなのに、いろんな施設のマイナスのことだけ集めて、さも津久井やまゆり園の状況のように描くのはひどいです。
私も津久井やまゆり園の現状は、正直分かりません。でも、一度見学した際は、あんなに暗くないし、利用者さんはもっと部屋から出て過ごされていたり、日中活動をされていたりします。笑顔で快適な時間も当然あると思います。スタッフが支援する必要があるので、スタッフ同士であんなにゆっくり話している時間がないと思います。あと、同性介護も徹底されていると思います。施設の場所は自然豊かなところですが、あんな暗い森を超えないといけない場所ではありません。普通に県道沿いです。
一方で、一般的に知的障がい者の施設が、交通の便の悪いところにあり、たくさんの知的障がい者が大規模施設に入所し、地域で暮らすことができず、施設の中で心ない虐待にあってしまうこともまた事実であろうと思います。
なので、この映画が難しいテーマについて問題提起してくれたことについては、敬意を表したいと心から思いますが、あの事件を題材しているのならば、関係者を再度傷つけかねない表現は絶対に避けてほしかったと思うのです。

あとは、この映画を観て、自分自身の内面で起きたことを書かせてもらいます。
以前、施設で働いていた時のことを思い出しました。映画の中で描かれていたように、利用者さんは自傷が止まらなかったり、声を出し続けていたり、私自身が嚙まれたり、排泄物を投げられたりもありました。私の心の中で、怒りや憎しみが湧いたことがあったのも覚えています。自分の中の嫌な面をすごく体験させられました。キャパシティの狭い、優しくない、結局自分が大事で、楽をしたい、ズルい自分を痛感させられました。だから、この映画をみてそんな自分を思い出してきつかったです。それでも、チームで支援を考えて実践する中で、利用者さんの笑顔が増えたり、不快な声が減ったりしていくことも経験しました。心がないと映画の中で言われていましたが、私が出会った方達はみなさん本当に感受性が豊かでとても個性的でした。何年経っても忘れないです。元気に生きていて欲しいです。
自分自身の中に、悪意も好意も両方あり、その自分を見つめ、できることを見極めてやっていくことが大事なのかなと今は納めています。悪意はあってもいいと許すようにしています。いけないのは行為に出てしまうことなのです。

いろんな意味で心が動かされたので、ほとんど書いたことのない映画レビューを書かせてもらいました。

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うめこ

3.5一生整理はつかないだろう

2023年11月2日
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泣ける

悲しい

怖い

自分の中にもある闇を見せつけられた。
観終わって半日が経つが、整理ができない。

観終わった後に、実際に起きた事件をインターネットで調べる。磯村さんは劇中「さとくん」という名前だったが、本当の加害者も「さとし」だった。
「さとし」は刺青を入れ、大麻を吸っていたようだ。割と勉強もできて、友達もいて、家庭環境は一般的だったそう。教師になろうとしていたし、資格も取ったが、教職にはつかず、仕事は続かなかったそうだ。現在は死刑が確定。

優生思想、生前診断、東日本大地震、ワーキングプア、ものづくりの才能、他人からの評価、虐待、卵焼き、刺青、障碍者、キリスト教、大麻、ワイン

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邦画好き

3.0月とは、、

2023年11月1日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

7年前に実際に起きた事件を元に作られた作品だが、フィクションとして成り立っているも
のの、やはり実際に起こった事件とは切りはなせない。
人間は自分以外のものを攻撃する生き物、特に弱者へと向きやすいもの。
障がい者施設での職員と入所者においても悲しいことにその構図が成り立っている。
かつては優生思想が幅を利かせていた時代、それに異議を唱える声はかきけされていた。
今はそうではない、と誰が言えるか、今でもその思想が私たちの心の奥底に潜んでいる、そして何かをきっかけにむくむくとあらわになる。例えば貧困、不幸、思い通りに行かない人生などをきっかけとして。
しかし、自分が嫌なものを排除する資格はない、目を背け見ないようにする、存在を否定する、それできるかもしれない。でもそれは事実ではないし、事実そこに人は存在する。
事実とどう向き合うべきか。
自分がもし障がい者だったら、と考えるのが一番単純で分かりやすいのかもしれない。
自分の身内が、とかでもいい。
月は太陽によって光る。太陽なければ月は暗い物体でしかない。
人もまた月のように 他者との関わりで光り輝く。自ら輝いているように見える人でも同じだ、人を輝かせることができる人こそ幸いなのだろう。

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Naotanjr

4.0考えさせられるけど答えは出ない

2023年11月1日
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石井裕也監督作品はわりと好きで見ています。たまたま同じ日に『愛にイナズマ』を見てから『月』を見ました。
全く別物のかなり重い作品。

施設の職員として、入所している障害者として、障害者の親として…感じ方は全く違うでしょうし誰が正しいとかもない。施設内での虐待やイジメはあってはならないし、どんな理由があろうと殺人は許されない。

しかしそういう世界に目を向けていなかった自分は何も言えないな。

どなたかのレビューにもあったけど、宮沢りえじゃなかったら見なかったしオダギリジョーがいなかったらもっともっと重い作品になっていたと思う。

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れもん

5.0闇を照らす 【追記済み11月7日】

2023年11月1日
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hum

3.0原作未読。余計なものまで詰め込み過ぎなような、それによってややチグ...

2023年10月31日
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原作未読。余計なものまで詰め込み過ぎなような、それによってややチグハグな印象も。難しいテーマだからストレートに描くのは難しいということか。

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ghostdog_tbs

4.5経済合理性の思想に騙されてはいけない

2023年10月31日
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鑑賞方法:映画館

まさか、『愛にイナヅマ』と同じ監督がほぼ同時期?に作った映画だとは⁉️

でも、この監督さん、主演俳優に〝顔〟で演技させるのが好きなのですね。宮沢りえさんが過去の辛い思い出と高齢出産の不安を重ねるあたりはまさに真骨頂。

(障害者に関わる様々な事象やご家族のことを想像すると、俯瞰的に考えることができなくなってしまうので、以下は敢えて当事者の方々とは距離をおいて書いてます。もしかしたら不愉快な思いをされるかもしれませんが、ご容赦ください)

さとくん勇斗さんが、元々持っていた正義感が蝕まれ追い込まれた挙句、狂気に変容する様も見事だし、彼が滔々と語る〝正論〟(ここでは敢えてそう言います)も説得力を持つことになる。

でも、経済合理性を盾に語る人間を誰が批判できるのだろう。
今の世の中は、コスパによる評価が社会の規範になってます。受験競争も社会人になってからの人事評価も目先の結果や成果ばかり追い求めてるから、みんな余裕を無くしてる。勉強が苦手でも気の優しい人間とか、要領は悪いけどなんだか芯は通ってる人間、そういう人は受験や就活という期間限定での競争からは結果的に〝排除〟されていきます。だから、〝大器晩成〟という言葉が死語になりました。
成長には個人差があるのに、それを待てない大人ばかりだから、こどものほうも自分だけがいち早く評価されたくて、人を蹴落とすことばかり覚えてしまう。
受験競争も出世競争も自分が勝ち残るためには、自分が抜きん出る努力をするよりも他人を蹴落とすのが早道。自分のノートを貸して友達が自分よりいい点を取ってしまうなんて事態は全面回避したくなるから、助け合うよりもギスギスしていく。
経済合理性の方が人命より価値があるのだから政府も僕を褒めてくれる、と手紙を書く若者が出現したのは、ある意味で日本政府の国民教育の成果なのですね。さとくんにとっては、それはリアルな現実です。
勲章がもらえるくらいのことをしてるんだぜ、オレ。

宮沢りえさんが、さとくんとのやりとりの中で、自信を失っていくのは、クリエイターである作家ですら、経済合理性の思想に侵され、その論点で発想せざるを得ないから。
人間性の尊重や尊厳、福祉などの制度的な救済。
これらの概念は大人たちに余裕のある成熟した社会ならそれなりに備わっているもので、経済合理性の論点とは別次元のこと。金のことだけ考えたらムダと思えることを社会の枠に収めて運用できるのが成熟した社会。
自分の家族の問題を社会と共有するのが憚られるし、自分の事情に負い目を感じざるを得ないということは、この日本の社会がまだまだ成熟途上(むしろ後退かも?)ということだと思います。
でも、今の政治家は要領よく私利私欲を満たすコスパ脳はあるけれども、余裕を感じさせる成熟した大人とは程遠い人ばかりだし、中年も高齢者も全体的にはどんどん成熟とは反対の方向に時間を重ねている気がします。

小難しいことを長々と書きましたが、簡単に言えば、
フーテンの寅さんのような人が、自分の兄弟であってもにこやかでいられるし、一般社会の人たちもあんな非生産的な人はムダ、とか、あんな人に生活保護費が出るのは怪しからん、などと狭量なことをいうような社会だとすれば、成熟とは程遠い。
そういうことだと私は考えます。

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グレシャムの法則

4.5気力体力が充実している時に観ること。

2023年10月31日
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まず自分の気力体力が充実している時に観ること。なかなか答えなど出せない問いを全て自分自身に突きつけられる。
洋子も陽子もさとくんも、みな元々少しずつ不安定で、バランスを崩していく。陽子とさとくんが確信犯的に洋子とその夫に心ない言葉を容赦なくぶつけ始めたところが前兆だったのか。
事態に直面する家族と現場だけでなく、社会全体が孤立させずに直視すべき問題。
宮沢りえと磯村勇斗が対峙する長尺のシーンの迫力がすごかった。
この映画の良心は、昌平か。

経験値が佇まいに滲むようになった宮沢りえをはじめ、磯村勇斗、二階堂ふみ、オダギリジョー。このキャストでなければできなかっただろう作品。

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may 929

3.0ヒトであることの判断

2023年10月30日
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知的

難しい

予想以上に、暗く重い雰囲気の濃厚な作品だった。
投げかけられた問題も難解すぎる。
正解なんて無いだろうけど、だからといって知らんぷりも出来ない、捨置けないタスクを受け取った気分。
心の無いモノは殺して(生命を破壊して)いいのだろうか?……
草刈りを延々としながら滔々と考えてた事があり、雑草を刈りとる事もまた生命を剥奪してる事なら、連続殺人者と似た行為なのか?と考えを巡らせた事もあったのを思い出させられた。
生きる事を許されない存在が有るとしたら、どんな生命体なのか?
生きてるだけで価値が有る、とどこかの政治家が言ってたが、深く掘り下げて考え、その真意を探ると複雑な思いに駆られる。
考えても仕方の無いところにまで展開してしまう……。

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奇妙鳥

5.0誰もが承認欲求のある当事者

2023年10月30日
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泣ける

怖い

知的

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てつ

4.0あなたは無傷で手ぶらで善の側に立とうとするなんてズルいですよ。

2023年10月30日
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重いなあ。問題作だって言ってる人、現実を分かってないって憤る人、そういう人もいるだろうけど、こうして人の嫌がるところに手を突っ込んで問題提起をすることは評価すべきだと思う。少なくとも、知っていながら知らんぷりしているよりも。宮沢りえやオダギリジョーたち役者陣は、おそらく撮り終えた後に疲労困憊だったことだろう。観ているだけのこちらがこれだけ心が重くなったのだから。

検診で子供に障害が見つかった場合、96%の人が中絶を選ぶらしい。洋子(宮沢りえ)も問い詰められる。「同じでしょ?障害があったら中絶しようと思ったでしょ?あなたは無傷で手ぶらで善の側に立とうとするなんてズルいですよ。」見透かされているのだ。いい人であろう、常識人であろう、弱き者の味方であろうと思いながらも、いざ自分が「そちら側」の立場になるかも知れぬと察した時の、人間としての狡さ、小賢しさを。そして、それを素知らぬ顔で違いますよと言い返せぬ正直さを。そうさ自分だって、人には授かった命だからとか何とか体裁のいい言葉で善人振ってしまうんじゃないかと思うもの。心の中では96%の1人でありながら。この映画を観る行為だけで、さもこの問題を知っているかのような似非満足に浸ろうとしていたのだから。洋子の戸惑いは、自分の中にもあるのだ。せめて、そんな自分の中にある「善意のふりした悪意」に自覚していようと思う。
希望と絶望が同時に襲い掛かってきたようなラストは、今の世の中、この問題がまだまだ解決していない、いやむしろ解決のしようのない泥濘なのだと思い知らされたような気分になった。

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栗太郎

3.5月の元に晒す

2023年10月30日
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momo

4.0撮るの大変だったろうな

2023年10月29日
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実際の身障者が出演してて、制作側の苦労を想像してしまう。
嫌なことから目を逸らして生きているのは誰もが一緒だ。胸に直球で来る。
答えは出しようもないが、生きることを肯定するのは愛だというメッセージが強かった。

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ドラゴンミズホ

3.5答えは出ない

2023年10月29日
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究極だわ…。
誰にも感情移入せず、映画作品として観ることに努めた私は、
お前もきちんと考えろ!という投げかけから逃げているズルい人間だよな…。
そんなの判っているけど、結構、心痛いわ、これは。
ストーリーや映像的には、必要ない部分も多々あったけど、
それは、監督のくせということで、
元になっている事件については、
薄れていた記憶が再び濃くなり、考えようとする所まではいけた。
でも、やはり、最終的に答えは出ないよ、と逃げる自分への嫌悪感。

それも、また薄れていくのだろうな…。

難しい…。

しかし、俳優さんたちはスゴいね…。
メンタルやられないのかな。

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hkr21

4.0宮沢りえ 年取って好きに成った。

2023年10月29日
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悲しい

知的

難しい

内容は重いです。
最後はハッピーエンドなんですが、重すぎてほのぼので終われ無いですね。
役者がオダギリジョーと宮沢りえなんで見れました。
人間は何か、正義は何か、幸せは何か
考えます。

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こえん

3.5多くの人が観るべき映画

2023年10月29日
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悲しい

怖い

難しい

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green

2.0月を観て

2023年10月29日
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悲しい

近辺の映画館では上映していないので上映している県一館のシネマで観てきました
主人公の小説が綺麗ごとと指摘されたり
同僚支援員の家庭が表面何事もなく生活されていく中
殺人犯のみが障がいをお持ちの方々に対して抱く感情を実際に行なう
ということを提起しているのでしょうか
誰もが綺麗ごとで済ます現在へのひとつの問いかけでしょうか
ただ現実に7年前に殺されたご本人の方々やご親族の心情を考えると
もう少し取り上げる内容を考えた方がいいと思います
殺人犯は他支援員より一生懸命やった結果あのような感情を持ったように
描かれています
実際は何回も施設長から考えを注意されていたと聞いています
あくまであの事件をヒントに描かれているとは考えますが
内容が内容だけに現社会に与える影響を考えます

また描かれている施設の様子
主人公が最初に入った時は鉄格子の入ったドアを解錠して入ってました
最初に入るドアがあんな状態なのはここ最近もそして過去にさかのぼってもほぼないです
事件は2016年です 各部屋が施錠されていたり
あの部屋は入らないようにと上司から言われているとか
便で汚れても放ったらかしなど皆無です
またフロアで過ごしていた方々もすごく暗く陰鬱に映されています
実際の施設はあんなことありません
もっと開放的で明るく楽しい雰囲気です
あの殺人犯の気持ちを裏打ちするためにあのように描いたかもしれませんが
楽しく過ごしている施設に押し入り殺人を行なったのが現実です
あの犯人の残虐性をもっと描いて欲しかったと思います
そうしなかったなんらかの意図があるかと思ってしまいます

現実の施設をもっと下調べしてから映画製作を行なって欲しかったと痛感しました
でないと今の施設があんなんかと思われる方がいっらっしゃるかもしれないこと危惧します

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トシチャン

4.0現代に「人間とはなにか?」を問うメッセージ映画

2023年10月29日
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悲しい

怖い

難しい

相模原やまゆり事件をモチーフに描いている問題作と言う事で観に行った。この事件の詳細は知らなかったが映画を観た後に調べると映画の随所にそのまま使っているんだなぁと改めて事件に興味を持った。
さとくんの主張は一貫している。「意思疎通のできない、生産性のないモノは人間ではない、排除した方が世の中のため」。モデルとなってる植村聖も同じ主張をしていると思われるが後で実在の植村聖の方がより普通の青年だと感じた。パンフレットを読み「共感させないため」にわざとさとくんは闇があるように描いているのだと感じた。
私達は上記さとくんの問に答えなくてはならないが、主人公(宮沢りえ)も明確に答えられないまま映画は終わっている。つまり観客に答えを問うている映画なのだと思った。
特に日本は宗教もない経済資本主義なのでお金の稼げない者、生産性のない者は排除されるような価値観であるのはさとくんに限らず現代に生きる私、皆さんも感じているのではないだろうか。
私は映画を観ている中で「私達が昔、原始時代(経済発展がない)中では、障害者たちはどうような生活だったのか」と想像してみた。たぶん命の危険はあるが現代より自由であったのではないかと想像した。私は「本来、人間に生きる明確な意味はなく、生きているだけで良い」と思っているが、私たちは経済「お金」以外の価値観を見つけないとまた同じような事件は起こるのではないかと感じた作品だった。
最後に宮沢りえさんはじめ役者陣はみんな素晴らしく実力派が揃っていました。事件が起こるまでの時間は長く、人間ドラマが繰り広げられるが飽きさせず見応えもありました。役者陣の力だと感じた。

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ron

5.0 石井さんの映画は力強いものが多いし、この映画も最後はそうだけど、...

2023年10月28日
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 石井さんの映画は力強いものが多いし、この映画も最後はそうだけど、それでもかなり主人公たちはよれよれした設定だった。オダギリジョーも宮沢りえも、難しい役をよくこなしていたと思う。磯村勇斗くんは、カルト映画など、受動的な状況に身をおいて精神が壊れる話を続けてやっていて、この役も、人の良さそうな感じとそれが精神病的に壊れて行く感じはうまく演じていた。二階堂ふみも、若き頃の演技の感じだ。謝りながら、嘘が許せない感じ、うまかった。
 原作がそうなのかわからないけれど、夫婦の話を絡ませる演出は面白かったと思う。
 回転寿司もいい。不気味だ。
 夫婦に子どもの声が聞こえるなど、彼らも病気スレスレの設定がうまい。

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えみり

5.0人間の絆

2023年10月28日
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泣ける

知的

難しい

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しんなりママ