劇場公開日 2023年6月30日

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「武士の生き様・現代編」東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5武士の生き様・現代編

2023年11月12日
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鑑賞方法:映画館

前作「運命」を観たときも思ったが、「え、もう終わりなの?!」っていうくらい、あっという間だった。前編・後編に分けたことで、クライマックスに向けてグツグツと煮え滾ってくる気持ちが薄まりやしないかと憂慮していたが、それに関しては無問題。
前編で追加キャストをお披露目的に見せ、千冬目線の場地くん回想を後編に持ってきて、既に「知っている」キャラの掘り下げ、という段階的移行を無理なく可能にした脚本と構成の賜物だと思う。
前編で一度区切り、内容が一度観客の中で腹落ちして、尚且つ前回の記憶が曖昧になる前に後編、というのはアリっちゃアリかなと。
まぁ、でも95分は短いよね~。体感60分くらいに感じたくらいテンポも早かった。個人的にはどれだけ上映時間が長くても全然OKなので、168分で一本の作品だったら今年のベストに選んだかもしれん。

今回、ストーリーのメインは場地くんで、アクション的にも情緒的にも見せ場山盛りだった。誰よりも仲間思いで誰よりも諦めが悪く、誰よりも辛い立ち回りだったと思う。
演じた永山絢斗はすごく良かっただけに、色々と残念な気持ちになるな…。千冬との回想、ハロウィン決戦での生き様、思わずホロリと来たよ。まさか東京リベンジャーズで泣くとは思わなかった…。
半間も千冬もドラケンもすごく良かったけど、改めてマイキー・吉沢亮の素晴らしいことよ。アクションも良かったけど、とにかく演技力が高い!漫画やアニメや小説で「カリスマ」と描かれていても、実際そのカリスマ性を演じられる人っていうのは、なかなかいない。何だかんだでマイキーについていきたい!という説得力は、吉沢亮の演技がキャラクターと噛み合ってるからなんじゃないかな~と思う。
あと稀咲ね。本当に毎回毎回、「キー(#・∀・)!ヤな奴!」って思わせてくれるもんね。間宮祥太朗すごいよね、コメディとか真面目で善人な役とかも全然イケるけど、出てくるキャラの中で最も暗躍してそうな感じ、暗躍出来そうな感じあるもん。
最後になっちゃったけど、武道の絶妙にヘタレな感じが出せるのは、北村匠海しかいないかなとも思ったね。「そんなに強くない」武道が奮戦してるのに心折れてたらカッコ悪いっしょ!っていう気持ちになるもんね。

オッサンだらけの汗臭い「エクスペンダブルズ」シリーズ(アレはアレでとても良い)とはまた違う、華やかな男祭り、楽しませて頂きました。
ヤンキーもの、ヤクザものっていうのは、多分現代が舞台の「時代劇」なんだろうね。プライドとメンツと野心を賭けて戦いに明け暮れてる。
暴力的なんだけど、一方で情愛の深い世界で、愛があるから仲間のために体を張り、愛のせいで殺したいほど憎んでしまう。
一作目を観たとき「戦国武将かよ!」と思ったけど、シリーズ観て真理に思い至るとは思わなかったな。
今回タイムリープ一回しかしてなくて、時をかける要素はだいぶ薄くなっちゃったが、続編観たいと思った自分は正解だったのだ!と確信している。

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つとみ