「人には善も悪もどちらもあるのが普通!」画家と泥棒 らま+たんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5人には善も悪もどちらもあるのが普通!

2023年11月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

馴染みのない北欧映画でStranger@菊川デビュー💜
ポスタービジュアルだけ見て老人の画家のお話なのか〜と勝手に思い込んでたけど、全然違ってた😂
実際にノルウェーであった絵画盗難事件をベースに、その絵画を盗んだ加害者の男と盗まれた被害者の女性画家という稀有な関係性から生まれた出会いからそれぞれの視点でその後のストーリーが描かれていくというドキュメンタリーらしからぬドキュメンタリー。(あまりに構成が秀逸すぎて本当にドキュメンタリー??と懐疑的に思う部分はあるけどそれもご愛嬌❤ ❤ ❤)

前半部分では『善と悪』がしっかりと分けられており、盗んだカール=ベルティルの悪に対してバルボラがまるで光に包まれた聖女様かのように描かれてる。でも話が進むにつれて、実はその聖女にだって闇はあることがわかり…。そもそもアーティストってそうでない人が目を向けない、もしくは背けがちな側面に着目して『美』を見出すことが多いから、その行動だけを取り上げるとわからない人にはそれ自体が『悪』にすら見えてしまう。
一方で『悪の象徴』のはずだったベルティルの明るい側面がアートの力でどんどん解き放たれていき……。
結局2人は同じなのか違うのか。いろんな想像を張り巡らせるのが楽しいこの作品。

いやー、よかったなー。
この作品が観られるならU-NEXTへの加入をリアル検討しようかしら?と思うほど🍀🍀🍀

らまんば