劇場公開日 2023年2月23日

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少女は卒業しないのレビュー・感想・評価

全100件中、61~80件目を表示

4.0優しさと、さりげない気遣いが美しく昇華される二日間

2023年2月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

たぶん校舎の老朽化や少子化なんかの影響で取り壊しになってしまう片田舎の高校の、卒業式前の二日間が舞台です。

彼氏の為に隠れて弁当作ってあげてる家庭的な女生徒、いかにもボッチそうな不登校寸前の女生徒、あと・・・軽音部の流行りの?歌わないボーカリスト(男子)と、それを取り巻く友人、先生の間の交流が実に自然な形で丁寧に描かれます。

卒業間際の二日で起こるドラマって何?・・・って当初疑問に思っていました。経験上、最後に起こることは卒業式の準備(済んでなければ)と、卒業式、あと卒業式後のクラスメイトとの最後のダラダラしかありませんから。私んとこは男子校だったので、最後のダラダラさえ虚しかったなあ、と悲しい記憶が蘇りました(笑)。

映画も実際そんな感じで進行していきますが、上記3人とそれに接する人々(クラスメイト、親友、部活の後輩、先生たちなど)の言動、対応の中に何かそれぞれ「ほんのちょっとだけ違和感」があることに気づくのですよ。

これが不審の種になって、後々最悪な場面に遭遇するのでは・・・と、終始不安な気持ちになりますが違いました。

それはむしろ「不安だったり、臆病だったりして一歩踏み出せない人を気遣って肩をそっと・・・時に強引に(笑)押してくれようとしたため」だと知った時、なんとも言えない優しい気持ちに包まれました。

しかも、優しさの表現の仕方が日本人的な、相手に気づかれないような控えめで繊細、そして自分が損な役回りでもあえてうける・・・ところが本当に美しかったです。

これぞ日本人の美徳、特に女子高生はキャピキャピしてるだけとちゃいました(笑)。

鑑賞後のみなさんは見落としがちな、このさりげない気遣いに何個気づかれましたかね?

派手さはないですが、大変良作でした。

ぜひご鑑賞を。

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やまちょう

4.0人生で1番濃い貴重な瞬間を追体験できた

2023年2月26日
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卒業式当日の確実に春が近づいて新しいスタートがすぐそこまで迫っている時の香りを思い起こされた。

高校の卒業式の1日前から当日までの話。
様々な登場人物のそれぞれの悩みが描写される。
観る人は少なからず登場人物の誰かしらの悩みに共感ができるのではと思う。
自身の高校時代を改めて思い起こされされたし、あの頃はかけがえのない瞬間だったんだなと思わされられた。
それは作品全体を通じて、あの瞬間を意識して作ったからなのではと思う。

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モトコ

4.5サナギが蝶になる瞬間を捉えた様な映画

2023年2月26日
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やきすこぶ

2.5大きな世界の中の小さな世界

2023年2月26日
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悲しい

幸せ

萌える

卒業後校舎の取り壊しが決まっている地方の高校を舞台に、4人の少女の「卒業」をみせる話。

卒業式前日から始まって、東京の大学に進学することで彼氏と揉めている女子バスケ部長、変わり者扱いされている同級生男子に惹かれる軽音部長、人と話すことが苦手でいつも図書室で過ごして来た女子、卒業式の答辞を読むことがみんなが知ると空気が変わった何かを抱えている少女をみせていく。

自分が高校生だったのはもう30年以上前だし、当時からかなりドライなタイプだったし、東京出身だから上京云々も良く解らないけれど、高校生らしいそれしか知らない子達のそれが全ての、でも大人からみたら他愛のないやりとりが何だか懐かしくもあり爽やかでもありむず痒くて良い感じ。

そんな中でも答辞の少女は過去に何が?は結構早くに察しがつくし、映画としては全体的に波が少ないし、10代や20代の人と自分の様な世代の人には見え方がだいぶ違うだろう作品だった。

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Bacchus

5.0もう、大丈夫。

2023年2月26日
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泣ける

悲しい

知的

校舎の取り壊しを目前に控えたある地方高校で、最後の卒業式を迎える4人の少女の群像劇。
それぞれの想いを抱えた彼女たちは周りを巻き込みながら最後の2日間を過ごす。
ー私はさよならする。世界の全てだった学校とこの恋に。

朝井リョウの原作を実写化。
『カランコエの花』の衝撃が印象深い中川駿監督の商業映画デビュー作。
主演には河合優実、小野莉奈などの実力派若手俳優が脇を固め、主題歌はみゆなの『夢でも』。
この時点で自分の中での優勝を確信していたし、実際に優勝だった。
言葉にするのを躊躇いたくなるほど、良い良い良い。
なんともいえない余韻が素晴らしくて、近いうちにもう一度観に行こうと決めた。

卒業。
それは平等に与えられたターニングポイントだと思う。
4人はクラスメイトだがほとんど関わりがない。
同じ教室にいるのも疑ってしまうほど他人だ。
そして立場も性格も全く違う。
勿論、卒業に対する想いも違う。
ずっと卒業したくない者、早く卒業したい者、卒業を機に変わりたい者、変わりたくない者、上京する者、地元に残る者、進学する者、就職する者。
社交的な人にも教室に居場所がない人にも、みな平等に、ある意味残酷に、卒業の時はやってくる(留年とかは今回は除いて)。
卒業しなければならない。
そして彼女たちは進まなければならない。
そのためには大切ななにかを捨てなければならない。
この映画では卒業式前日と当日のたった2日間が描かれる。
しかもある一点を除いて、時間はそのまま進み無駄な回想や時系列の前後はない。ある一点を除いて。
進むしかない、時間は戻ってくれない。
楽しかったことも悲しかったことも戻らない。やり直したくてもあと1日しかない。
だからあの過去にもこの恋にも別れを告げるんだ。
どんなに嫌でも自分の気持ちに区切りをつけて次のステージに進む。
それを迫られるのが、卒業式というある意味残酷な儀式なのだ。
少女は卒業しない。少女だったあの頃の私はこの校舎とともにさよならする。少女だった私は永遠に卒業しない。

高校時代、私にはこんな青春はなかった。
特別仲の良い友達はいなかったし、勉強も運動も出来なかったから自分の中では割と暗黒時代で、出来れば思い出したくない。
でも今回、頑張って思い出しながら観ると、やはりこみあげるものがある。
どんな高校生活を送った人でもきっとあの中に自分がいるはず。
なんとなく卒業してしまったけれど、あの時この映画を観ていたら何か違ったのかなと思ったり思わなかったり。
地獄のアディショナルタイム、ものすごく分かる。
一緒に写真撮ったり寄せ書きしたりする相手もいないけれど、すぐ帰るのもなんか嫌だったから校内ウロウロしてたな。そのせいでとある事件が起きたんだけど、それは今回は割愛。
あと、結構イジられキャラで普通に評価されないってこともあったから、森崎の姿が本当にカッコよかった。自分もあれがやりたかったな。

たった2日の出来事、一人一人で見ればそんなにすごいたくさんの事があったわけではない。
でも、答辞を読む山城まなみの勇気に感化された、ただのクラスメイトだった4人の少女の物語が集まった時、この話が生まれた。
元々原作は短編集らしいが、それを結びつけて1つの映画を作り上げた監督に拍手。
カメラワークだとか細かい演出には彼女たちの日常を覗き見しているような臨場感がある。
セリフなどで直接的に語ることは一切なく、この2日間の彼女たちの様子だけで、これまでの3年間分の出来事をなんとなく観客に理解させるやり方はただただ上手いと感じた。
中川監督でなければここまで自分も入り込める作品になっていなかったと思う。

国連、願掛けフリースロー、Danny Boy、延滞本。
何度も泣かされた。
涙を流すのはただ悲しいからだけじゃない。
これは終わりの物語ではなく始まりの物語だ。
出会いがあれば別れがある。別れがあればまた新たな出会いがある。
とにかく観て欲しい。
映画館で映画が観たい、そう思ったならこれを観て欲しい。
どれを観ようか悩み前にまずこれを観て欲しい。
早くも今年ベスト最有力。おすすめ!

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唐揚げ

3.5少女であった頃の自分をそこに残して、人は大人になってゆく。

2023年2月26日
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泣ける

萌える

卒業式を直前に迎えた四人の少女の青春群像劇。それぞれの二日間が描かれる。
進学を機に恋人と離れ離れになる由貴、中学からの同級生だった彼への淡い思いを抱く杏子、卒業を機に自分の殻を破ろうとする詩織、そして失った恋人への気持ちに踏ん切りをつけ前に進もうとするまなみ、それぞれの少女たちの心の揺れ動きが丁寧に描かれる。

全編通して若手女優さんたちの演技が少女期特有の揺れ動く気持ちを見事に表現していたし、演出も自然でまったく違和感がなかった。監督の演出力は確かなもので本作は青春映画の佳作といえる。

ちなみに個人的には終盤、森崎君のアカペラ歌いだしがちょっと微妙で、杏子が言う思い知ったかには程遠かった。これは大丈夫かいなと思ったが後半は持ち直したという感じ。でも掴みの歌いだしでグイっと心をつかんでほしかったかな。

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レント

3.0落ち着いて衛生的に悩める今時の高校生。

2023年2月26日
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もはやヤンキー、体罰教師、スポ根偏愛、受験重圧、イジメも無い(本当?)静謐清潔な学園で、
恋に友に進路に落ち着いて衛生的に悩める今の高校生が羨ましい。
櫻の、リンダ、桐島など同系名作群からエグ味と喜劇と喧騒を抜き切るトライは一応成功。
終盤モタつくが、支持。

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きねまっきい

4.0中川監督×河合優美で期待大

2023年2月26日
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丁寧に描くというのはこういう映画というべき秀逸な出来。何故、「しない」なのか?エンドロール中に問いかけてくる。
河合さんの答辞。しみますね。
等身大を描くための序盤の平淡からの変化が、4つの物語の彩りを深くさせた。

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ダルメシアン07

4.5青春が詰まった120分

2023年2月25日
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悲しい

原作未読でしたが、評判が良かった印象だったので鑑賞。ただの「アオハル映画」ではなく、細かい感情変化にも意識した素晴らしい青春映画でした。

青春映画にありがちな「青春してるぜ!」って押し付けがましいものはなく、それぞれが「卒業」というものでひとつの「区切り」を迎えるというそのリアルの表現はなかなか難しいとは思いますが、うまく切り取れていたと思います。

しかし、内容に切り込むとすると、とある2箇所が気になってしまいました。
出演俳優の演技力が高い分(原作にはもしかしたら説明があったか否かは定かではないですが)気になってしまったのでそこが-0.5評価です。

とはいえ先述通り、俳優が「サマーフィルムにのって」の河合優美と「アルプススタンドのはしの方」の小野莉奈という青春映画御用達のキャストで、やっぱりこの2人の演技力たるや目を見張るものがありました。他の2人も初見でしたが上手かった。

しかし、上映が始まったばかりなのに地元の劇場が10人以下…名作なだけに勿体ないと思います。
皆様の「卒業」に思いを馳せながら観るのをオススメします。

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北極punch

5.0恋するマルチバース惑星に慟哭させられた‼️❓

2023年2月25日
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初め、見知らぬ人たちなので、いや、見分けがつかないので、楽しめるだろうか、理解できるだろうか、そんな不安がよぎる。
たちまち引き込まれる。
図書館ガールの淡い先生への恋心が控えめで好感度が高い、いや、恋してしまう。
軽音ガールも何か起こる予感、ミュージカルみたいな予感。
答辞の弁当ガールは幸福そうだが不穏な雰囲気。
心理学行きたいガールは喧嘩中でどうなるのか。
大きな不幸が一つ、でも、マルチバースが化学反応を起こして、感動して、慟哭、涙が止まらない。
紛らわしくて御免なさい、SFでも無く、ミステリーでも無く、日常の一部の切り取りなんだけど、感動して泣く、映画ファンでよかつた、つくづく思う映画でした。
弁当答辞ガールと図書館ガールの最後のシーンが最高でした。
図書館先生の控えめな演技も最高でした、将棋の羽生善治似てる。
最高の感動映画を🎞🎟🎟🎬是非

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アサシン5

4.0「卒業しない」は間違い、みな、卒業しています

2023年2月25日
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映画を見ていたら自分の高校の卒業式を思い出してしまいました。卒業は1975年ですから48年前になります。だいぶ忘れてしまいましたが、それでも鮮明に覚えている場面はあります。途中から自分の思い出と重ねて見てしまいました。

そんなことができる秀作です。

ただし、題名は間違い
「卒業しない」ではなく、1名を除いてみな次のステップに進もうとしています。つまり「卒業」しています。

「題名の間違い」が減点

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PAK UNTIK

5.0前半卒業あるあるだとおもっていたら

2023年2月25日
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2023年劇場鑑賞45本目。
内容キャスト全く知らずに鑑賞。
知らない役者しかいないし(藤原季節は名前知ってるけど顔が一致せず)パッと見誰が主人公か分かりません。
卒業式前日から始まり、いくつかの物語が同時進行していきますが、どこの学校にもありそうな話が丁寧に語られていき、ドキュメンタリーでも見ている感覚になります。途中卒業式前日にしては違和感のある会話があり、当日になって色々動き始めます。後半結構泣きましたね〜。期待していませんでしたがめちゃくちゃいい作品でした。後味もいいですね。

卒業生代表の子は将来売れる女優さんになる気がします。

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ガゾーサ

4.0 思ったとおりのこじんまりした世界だったけれど、喪がちゃんと描かれ...

2023年2月25日
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 思ったとおりのこじんまりした世界だったけれど、喪がちゃんと描かれているのは良かった。リョウ君は、高校時代に愛着があるんだろう。
 図書館で先生が、本を交換してくれるのはよかった。

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えみり

4.0「そこだけの世界」を味わう

2023年2月25日
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hum

3.5作品としては破綻なく秀逸。朝井リョウ原作らしさ。甘酸っぱい青春。だが【千輝くんが甘すぎる】と比して興行的に地味。

2023年2月25日
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悲しい

幸せ

萌える

コレ、ある程度同年代の高校生、大学生専門学校高卒社会人の支持が欲しい興行。基本女性ね!むさ苦しい男子高校生はアテにできない。
しかし河合優実さんの健闘虚しく、非常に流れるような秀逸な作品なのに結果が追いついていない。高校生の小遣いではせいぜい月一回だろう、映画館に来れるのはねぇ
パンフレットは品がよく装丁も良い。
原作+脚本の妙で【わかる、わかる】的な快適作品。甘酸っぱい恋愛。喪失感。
しかし興行結果に結びついてないような・・
確かに駅から遠い映画館で金曜平日夕方だから仕方ない面もある

しかし、ワシも乗り出した船だ。来週の・・チギラ君 で ワシの爽やかレビュー【本人が思ってるだけという噂も】
で、文筆のみで敵、かたきは取ってやるぞ、本作の死に水も任せとけ・❗️
ペンは剣より✒️強しだ❗️【単に、おっさんジジイの私が「なのに、千輝くんが甘すぎる」単身でお金払って静かに鑑賞。パンフも購入して興行に貢献するだけです。誤解なきようお願いします🥺恥を忍んで・・】

つまり来週公開の【なのに、千輝ちぎら君が甘すぎる】

①イケメン、アイドル なにわ男子の高橋くん主演
②片思いごっこ、とか、【オレ専用のほっぺな❗️】とか現実離れした今風のウキウキ感

が、神々しく輝きすぎてて

対する本作が
①ジャニーズ系の今風イケメン・・有名なイケメン男子タレントを欠いている
②非常に現実的描写、オーソドックスすぎ
て今風の若い女子の心を鷲掴みまでは行っていない。

ワシも、映画館でお喋りに興じる、今風うるさい女子高生集団征伐にメラメラ燃えて🔥
本作に、万全の体制で、説教モードMAXで本作に臨んだのだが、完全に肩透かしであった。

ワシは堂々、定刻を過ぎて予告編後半に、胸を張って入場【虚勢とも言う】
したはずが、・・・なんと・・今年初の、観客ワシ1人だけ。180くらいの器に、ワシ1人

咳をしても独り・・・のリアル地獄・・マスクすらいらない、大声上げようと誰も反応するはずがない
スクリーンの責め苦、たった1人だけ地獄なのであった。

朝井リョウ原作の時系列を直線から平行線に変えて
若手新進気鋭の女優【なぜか主役レベル4人とも2000年生まれ】あっ❗️間違えた。
小宮山さんだけリアル世代2005年生まれ

必ず学園カースト、ヒエラルキーの上位に君臨する
バスケット部🏀、軽音楽部🎸🆚今はかえって希少価値で尊ばれる、図書館女子、料理女子
🆚というほどではないが

廃校寸前の学校の卒業式2日前
という状況ならば・・甘酸っぱい恋愛に💖決まってる。女子は間抜けな男子より優れてるから
恋愛、というか恋愛道も深いのだ❗️
群像劇だが流れるような快適な展開、同じ朝井リョウの【桐島、部活辞めるってよ】ほどの斬新さは無いが
オーソドックスナ快適作品。皆んな見て

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満塁本塁打

3.5森崎、最高だよ。

2023年2月24日
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ここ数年「ここにも河合優実」と気づくほど、作品選びも良く、且つ本人が爪痕残す演技で最早「信頼」のおける彼女。初主演作品となれば観てみたいと思っていたら朝井リョウさん原作とのことで、これまた間違いないだろうと鑑賞を決めました。
ちなみに、中川駿監督は存じ上げなかったので過去作を確認すると、前作『カランコエの花』がAmazon Prime Videoにあり評価も高い。公開1週目のカリテは午前中回がなかったこともあり、公休だった本日、朝一にこの短編を前もって鑑賞しました。で、これが確かに良かった。特に終わり方が最高過ぎですが、うっかり「レコメンド」を有効にしたまま観るとこの演出が台無しなので、まだ観てない方は設定を無効にしてご覧ください(笑)。
話が脱線しましたが、、期待度をさらに上げつつ半年ぶりのシネマカリテへ。
鑑賞してみてまず言えるのは、河合さん主演とありますが「卒業式」という軸に対して、ある役割を担うまなみを演じることで「主演」という見方も出来ますが、基本的にはまなみ、由貴、杏子、詩織という4人の少女たちの群像劇です。「三者三様」(「四者四様」という言葉はありません)エピソードもいいしキャラクターにあった演技も素晴らしく、若者たちの真っすぐで感情の高まっていく様子にオジサンのバカになった涙腺が刺激されます(苦笑)。
勿論、男性陣のことだってちゃんと見てますよ(笑)。
まず、司書教諭・坂口役の藤原季節さん、いいですね。生徒に丁寧に「敬語」で接する感じがとても真摯で慈愛も感じる。詩織(呼称は「作田さん」)からの信頼も当然と思え、またちょっととぼけた感じもむしろ好感を覚えます。
そして、杏子が部長を務める軽音部の部員で杏子と同じ中学出身の森崎を演じる佐藤緋美さん。『ケイコ、目を澄ませて』でもケイコの弟役で存在感あり、とても素晴らしかったことが記憶に新しいですが、今作終盤におけるパフォーマンスは特に最高です。元々HIMI名義で音楽活動をしていますが、兎も角多くは語りません。まさに「映画を観てのお楽しみ」と言って過言のないシーンです。
と言うことで、中川駿監督、チェックインに入れて今後の作品をまた楽しみにしたいと思います。

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TWDera

4.0【”何で卒業式があるのかな、ずっと楽しい世界に居られたのに・・。”人生の節目を迎え、未来への茫漠たる不安や、母校が廃校になる事への複雑な気持ちを抱える高校生男女達の姿を、写実的に描き出した作品。】

2023年2月24日
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悲しい

知的

幸せ

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NOBU

4.5卒業アルバムのあのひとは・・・・

2023年2月24日
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泣ける

幸せ

萌える

卒業式の前日から始まり当日に終わる、
ごく短い期間の物語りは
邦画ではあまり描かれることのなかった題材との記憶。

海外には「プロム」との圧倒的なイベントがあり、
その分、扱い易いのだろう。
劇中でもふれられる〔キャリー (1976年)〕や、
結構好みの〔ウォールフラワー (2012年)〕。

とは言え本作を観れば、
どうしてなかなかドラマチックな展開を創れるものだな、との感慨。

実は自分は、高校の卒業式には出ていない。

大学受験のため上京し、
一ヶ月間、親戚の家にやっかいになっており
出席が叶わなかった。

今でこそ結果はWebでも確認できるし、
共通試験の結果を以っての受験も可能も、
往時はそんな便利なシステムにはなっておらず。

叔父叔母にそこまで迷惑を掛けるわけにも行かず、
大学生のアルバイトによる「合格電報」はあったものの、
信頼性には欠け、やはり自分の目で合否は確かめたいとの強い思い。
まぁ結果、全滅し、浪人となったのだが。

卒業証書とアルバムは重い気持ちを鼓舞しながら個人で高校に取りに行き、
担任からは「捲土重来」との有り難いお言葉を頂戴するオマケ付きで(笑)。

とは言え、その当時は、結構な人数が出席していなかった、とも漏れ聞く。

が、今回観たような、
わくわく
どきどき
もやもや
むふむふ
うるうる
のドラマが繰り広げられると知っていれば、
多少の無理をしてでも帰ったのにと、後悔しきり。
今となっては取り戻すことなどできはしないものの。

三年間、ほぼほぼ友達もできず
図書室で時間を過ごした『作田(中井友望)』。

自分は演奏はしないものの、
卒コンを仕切らねばならぬ『神田(小宮山莉渚)』。

式での答辞を読むことになった『山城(河合優実)』。

東京の大学への進学が決まったため、
地元に残る彼氏の『寺田』との仲が気まずくなってしまった『後藤(小野莉奈)』。

何れも男子の陰がチラつきながら、
四者四様の悲喜こもごもは、
実は三年間の集大成がぎゅっと濃縮された時間と言え。

自分達の学び舎が、今年を最後に取り壊され、
新しい校舎に移るとの設定も
エピソードを膨らませるスパイスとして上々に機能している。

技量的にはいまだしも、
後ろ髪を引かれつつ旅立とうとする少女たちを
四人の女優さんが瑞々しく好演。

葛藤と闘いながら、一段の成長を遂げる姿は
観ていて清々しい。

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ジュン一

3.5女性陣の皆さん全ての演技にメッチャ引き込まれた邦画。 本年度ベスト!

2023年2月24日
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河合優実&中井友望さん目当て。
この二人の演技を観ているだけでも満足度は高め(笑)

高校の卒業式前日と当日の2日間の出来事を切り取った感じの作品。

家庭科室で自分が作ったお弁当を男子と二人で食べる山城。
友達との交流を避け図書室で先生に悩みを打ち明ける作田。
地元に残る彼氏を差し置いて東京の大学に行く後藤。
これらの女子学生の2日間をオムニバス的に進んで行くストーリー。

序盤は何も起こらずぶっちゃけ暇で退屈な感じ。
その後、?と思うシーンからの展開に意表を突かれた感じ(笑)

やっぱり山城を演じた河合優実さんが良かった。
卒業式で答辞を述べるシーン。
指名されてもなかなか立たなかったり、なかなか喋らないシーンが不思議。
答辞の場面は何故かカットされていたけどその後に答辞を述べるシーンに泣ける。

中井友望さん演じる作田。
図書室で先生に悩みを打ち明け、自分の殻を破ろうとする感じが良い。

軽音楽部の口パクバンド。
ヘブンズドアのヴォーカル。
彼を思う軽音の部長の卒業式後の演奏会での素敵な演出も良かった。

地元に残る彼と東京の大学に行く二人のやり取りも何だかリアル。

かなり期待していた作品だったけど、満足度はそれほどでも無かったのは残念。

卒アルにコメント書く儀式。
自分の世代にはありませんでした( ´∀`)

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イゲ

3.0俺もまだ卒業してない

2023年2月24日
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 わが河合優実の初主演作と銘打たれ、東京国際映画祭でみのがしていた本作遂に鑑賞。確かに重い比率ではあるものの、緩やかなつながりを持った複数主人公の話であったことが個人的には残念だった。他の3人もしっかり演じられており好感がもてるが、とにかく河合優実をもっともっと見たいと思った。シュンの母親を見てしまい普通でいられなくなる、その先も見てしまいたかったのだ。映画全体でも最もエモーショナルなパート、俺ならここ7割であとの3話をも少し強めにここに絡めるかな(笑)。
 軽音の話は、「あつい胸騒ぎ」のター坊、「ケイコ」の弟、佐藤緋美なかなかヤルな、なんだけど、もっと一般客を唸らせるほど歌と英語が巧かったらなあと。それと小宮山莉渚部長、道具や衣装全部隠すのは、小説はどうかわからないけど映像ではやり過ぎでしょ。
 小野莉奈は日常生活の演技はうまいんだけどバスケ部部長には見えないんで役柄変えても良かったかと。
 今までになく普通っぽい藤原季節は、なぜか「途中で変態教師にならないでくれ!」と拝んだ甲斐もあり?最後までいい先生で安心した。

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またぞう