劇場公開日 2023年2月10日

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「愛に正解ってないな」エゴイスト ニンフィア好きさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0愛に正解ってないな

2024年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

幸せ

「恋愛の相手は異性で当たり前」という考えが通じなくなりつつある今の時代、こうした映画に触れておくのって大事なことだと思うんです。性別なんて関係なく、誰かを好きでいるってすごく素敵です。主演の鈴木亮平と宮沢氷魚、そして周りの俳優陣たちも全員が見事に愛しさや儚さ、切なさ、いろんな愛の形を表現していました。愛の形、幸せの形に正解なんてないんだよって教えてくれています。

今年3月の日本アカデミー賞でも紹介されていましたが、独特なカメラワークが印象的です。単なる撮影ではなく、カメラが被写体を固定することなく動き、ドキュメンタリーを思わせるような演出でした。一風変わった演出ですが、普通の映画とはまた違った味があります。個人的な感覚としては、言葉にするのが少々難しいですが「映画の中のキャラクター」というよりかは「映画ではなく本当に存在している現実世界の人」というような感じです。これによって、主人公たちが紡いでいく愛の物語がよりリアルに映っていました。表情だけでなく見えにくい心の中まで繊細に描かれていて、切ないけどどこか温かさも感じました。たとえ分断されてしまっても、遠く離れてしまっても、2人は繋がり続けることができるという、愛の強さも巧みに表現されていて、悲しくても最後は笑顔になれるのが愛なのかなと思います。

BL作品って、情があるというか、奥深い感じがして僕は好きです。「窮鼠はチーズの夢を見る」もそうですが、切なくも心温まる雰囲気があって素敵だと思います。

ニンフィア好き