「久美子の戸惑いと成長が心地よい」特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト よしさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0久美子の戸惑いと成長が心地よい

2023年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アンサンブルコンテスト出場に揺れる北宇治高校吹奏楽部を描く物語。

京都アニメーション製作、「響け!ユーフォニアム」シリーズの最新映画ですね。
アンサンブルコンテストが表のテーマとなっていますが、物語は主人公久美子の成長譚。
部長となった自分の立場に迷い、戸惑いながら、それでも一歩ずつ進む久美子を丁寧に描いています。

映画という扱いですが、久美子3年生編へのイントロダクションになるような作品でもありますね。
その分、物語としては起伏が乏しく、盛り上がりに欠けると感じられた方もいるのかもしれません。
しかし、久美子の成長譚としてみると、とてもしっかりとした出来栄えだったと思います。

作画は「神」レベル。表情等の感情表現や何気ない仕草等もとても丁寧で拘っているのがわかります。そして、演奏シーン。これだけしっかりと動かすのに、どれだけ労力をかけているのでしょうか。

ラストが部員紹介のようになったのは、亡くなられた池田晶子さんへの敬意でしょうか。殆ど出番のない、声も当てられていないキャラもしっかりとデザインされたと聞いています。彼等を映像で紹介することが、この映画のもう一つのテーマだったのかもしれませんね。

私的評価は5にしました。

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よし