「好きだけど残念でした。」劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト) XYZンさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0好きだけど残念でした。

2023年10月28日
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単純

 原作とアニメめちゃ好きなファンです。楽しみに劇場行きました。ただ結論から感想を言いますと、正直残念でした。
残念なポイントは4点ありました。
 1点目は皆さんも指摘してらっしゃいますが、声優さんです。心を込めて当てていただいているのはわかるのですが、作品に求めるクオリティ( 期待感?) に対して覇気が足りないかなと自分は感じてしまった点と、セリフのスピードが遅すぎる点が残念でした。はっきり聞き取りやすいものの、タイパの時代に少し気だるさのようなものを感じました。前作で何十年ぶりだったのでリバビリ期間を経れば!と観る側は期待していたと思います。もちろん往年のキャラの声がまた聴けたことは大変嬉しく感じました。
 2点目は作画です。正直言って自分だけかもしれませんが、地上波のアニメと同等もしくはかなり劣るレベルに見えました。比べるのは良くないかもしれませんが、某バスケアニメの映画化のように原作に負けず劣らずのクオリティを実現してる作品を尻目に、シティハンターはこれでいいのかな?って思います。前作ヒットしてるけどお金なかったのかな?と思ってしまいました。シティハンターは原作の画力が神レベルなのはご存知だと思いますし、それが大きな魅力だと感じます。設定を令和にするなら作画技術も最新のツール等を駆使して令和にしてほしいです。
 3点目は演出です。ギャグ要素多めでしたが、見ててとてもお寒かったです。ハンマーで過激に制裁→うわー!って、そうじゃないと思います。シティハンターのギャグはハンマーを振り回すだけが魅力なのではなくて、ハンマーを通じて起こる掛け合いにクスッとなってしまうところなんです!
細かい部分は忘れましたが、90年代最後のハンマーの味は?と香に聞かれて、苦汁( 90)の味がしますと答えるとか、寒い中にも仕掛けがちゃんとあって、このノリツッコミが絶妙なテンポで展開されるから良かったと感じます。要はちゃんと練られてて面白く構成してたんです。ちゃんと楽しい夫婦漫才だったんです。本作で印象に残っている掛け合いはメインサブキャラ含め残念ながら一つも印象に残りませんでした。ただ騒がしくむしろそのノリに恥ずかしさを覚えてしまいました。これ出しておけばファンは喜ぶだろう、でなんとなく構成されているように思ってしまいました。
 4点目は他作品のキャラは別にいらないと思いました。世界観が壊れる。そういうのは金曜ロードショーでお願いします。映画くらいシティハンターの世界に没頭させてほしいです。
 ただ、終盤の敵キャラの心理描写は心動かされた部分もありましたので、次回の期待も含め星2つとさせていただきました。
 期待してしまったがゆえに残念でした。昭和とか令和とかじゃない、もっと根っこの部分だと思います。多少矛盾があろうが面白いものは面白いと思います。
 続編は見たいです!が、今回のような感じで続くなら、個人的にはもうやってほしくないなあと思ってしまいます。

XYZン