劇場公開日 2022年6月17日

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「現実離れにもほどがある」PLAN 75 くろすけさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0現実離れにもほどがある

2024年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

まず第一、老人議員が多い日本の国会でこんな制度を可決することは絶対にありえない!
また、仮にこんな制度があったら日本は滅ぶ。なぜなら、この国の農業従事者の70%は65歳以上であり、サラリーマンと違って厚生年金はもらえない。彼らがもし「国民年金だけじゃ生活できないし、農作業続けるのもしんどいから死なせてもらおう」となったら、日本の農業は立ちいかなくなり、食が脅かされる。農業のほかにも社会の役に立っている老人は多くいる。老人が負担だと思う人たちは、そういう存在を知らないだけだ。
今、老人が増えすぎると何が一番問題なのか、何が現役世代の負担になっているのか、冷静に分析すべきだ。日本では、老人が倒れても簡単には死なせてくれない。ほっておけば息をひきとるような老人を、手術、胃ろうや経管栄養、酸素吸入、痰の吸引などありとあらゆる手段で無理矢理命をひきとめようとする。そんな老人がこの国の病院、施設、家庭にあふれている。それがどれだけ負担になっていることか。亡くなる間際の老人の命を無理に引き止めさえしなければ、社会保険料や税金など財政を無駄に圧迫しなくてすむし、家族も介護から解放されるのだ。
この映画の主人公ミチさんのように、働く意欲もあってボウリングもできる元気な老人に、死を奨励することは明らかに間違っていて、現実的ではない。しかし、死ぬときに安心して亡くなることができる社会を実現できないものだろうか。この私も、年をとって倒れたら無理に救命措置などせず、静かに逝かせてほしい。助かってもその後に寝たきりになって介護が必要になったらと想像するだけでぞっとする。

くろすけ
Baffyさんのコメント
2024年3月24日

>まず第一、老人議員が多い日本の国会でこんな制度を可決することは絶対にありえない!

確かにないとは思いますが、国会議員は間違いなく自分は特権階級の「特別な」高齢者だと思っているので、仮にそのような法律ができても、対象にならないような仕組みにすると思います。

「高齢者は集団自決するべき」といった学者がいて、今でも毎日のようにTV番組でコメントしているが、一部の人には共感を得られているのではないでしょうか。

Baffy