わたし達はおとなのレビュー・感想・評価
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いい映画だった。秀作だ。
このところ、洋画ばかり観ていて邦画も観たいと思っていた。が、特別鑑賞したい映画もなく待っていた。初代ウルトラマンをリアルで見ていた私だが、「シン・ウルトラマン」を鑑賞しようとは感じなかった。
昨日の朝日新聞夕刊の映画評に、青春映画画として傑作だと書かれていた。早速、観てみたら、その通りだ。今の若者達の日常生活が良く描かれていて、好感が持てた。また、設定も上手くて感心した。私は主人公達の親世代に当たるが、親元を離れ一人暮らしをしている大学生の生態が良く分かる。
主演の女優がいい。また、自分勝手な恋人も憎たらしく感じ、つまり演技が上手ってことだ。上手いタイミングで音楽が挿入される。
ただ、現在と過去が頻繁に入れ替わる。現在なのか過去なのか判らなくなる。
女性の母が急死した際、全く動揺を見せなかった。そうゆう親子関係なのか、そうゆう性格なのかわからなかった。たぶん、後者だろう。
アフターピルがあることを知った。性行為後に服用すると避妊できると聞いた記憶がある。このことかと思った。中出ししたい気持ちは分かるが、親世代としてはコンドームを使えよと叫びたい。マナーだと思って欲しい。
タイトルは皮肉としてつけたのだろう。気持ちは大人だが、実態は子供だと親世代の私は感じる。特に男の方に。皆さんに鑑賞を勧めたい。
【”身体は大人でも、心は未成熟な二人の男女の心模様・・。”全く共感出来ない男女の、日々の恋愛模様の徒然を時系列を行き来しながら描いた作品。藤原季節と、木竜麻生の演技に魅了された作品でもある。】
ー 藤原季節演じるナオヤと木竜麻生演じるユミの、我儘で、自分勝手で、けれどもそれはその時に好きになった相手を想っての行為であって・・。
と、思いつつも、二人やその友人達の行為や会話内容に全く共感出来ないまま、しかも少し苛苛しつつ、客電が上がるまで、観賞してしまった作品。
それは、何はおいても、藤原季節さんの盤石の演技と木竜麻生さんの、不器用ながらも、今を懸命に生きようとするユミを演じる姿に惹かれたからである。-
・性行為をする際に、避妊具を使わず、けれど子供が出来たら、イロイロと言い訳をしながら、父親になる事を回避しようとする、ナオヤ。
ー ”ダッタラ、ツケロ!。”
ついでに、この男は、前の彼女にも堕胎させている事が劇中分かる。
もう、この時点で全く共感できない。
その割に、演劇脚本を書いているだけあって、会話の論点を絶妙にずらすテクニックを持つ男である。-
・ユミも惚れやすい性格故か、ナオヤに惹かれつつ、焦らされて・・。
ナオヤが喜ぶだろうと思ってやることが、逆に彼の苛立ちを煽り立てる。
自立しているのだか、いないのだか・・。
ー で、ナオヤに振られると、寂しくて友だちに電話・・。-
・物語は、時系列を敢えて無視して、過去、現在のナオヤ、ユミの関係性の変遷を主に、彼らの友人達の姿も描いていく。
ー ユミの友人達の会話、行動も、”子供か!”と思える程、幼稚であるが、私も大学の頃はあんなもんだったのだろうなあ・・、と懐古主義的な気持ちで、彼らの軽い言動を観ている時分がいる。-
<と、イロイロと書いて来たが、それでもこの作品には不思議な魅力がある。
例えば、
・短いカットを多用して、現在、過去を行き来しながら、ナオヤとユミの出会いから、別れを描いている点。
・ナオヤとユミの会話劇の、面白さ。
- グリーンピース問題の会話など、どーでも良い事を、あそこまで真面目に語らせるかい?ー
・何よりも、藤原季節さんの盤石の演技と木竜麻生さんの、不器用ながらも今を懸命に生きようとする姿に惹かれたからである。->
■蛇足
・鑑賞中、お2人ほどが劇場を途中退席された事は、敢えて記載する次第である。
因みに、観客は5人であった・・。ご参考まで。
わたし達はいくつになっても愚かなおとな
木竜麻生× 藤原季節。
幸せの頂上に昇り詰めようとする二人。
終焉に向かって転げ落ちて行く二人。
二つの時間がクロスするブルーバレンタイン・スタイル。
身勝手で余りにも愚かな二人。
必然の悲劇。
しかしそれさえ一つの通過点。
自分のように中学の時から1ミリも成長していない「愚かなおとな」には十分刺さる作品だった。
恋が永遠に続けばいいのにといつも思う。
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それにしても木竜麻生さん💕「菊とギロチン」「鈴木家の嘘」に続きしっかりと刻まれた。
覗き見
89本目。
画面比率で過去と現在を現してるのか、ちょっと戸惑った所もあったけど最終的に、あーこれはこうなるなと。
いつもなら、その時点で冷めてしまうんだけど、覗き見してる感じと、人の不幸は蜜の味な感じで、ジワジワとハマっていってしまう。
最後にタイトル出すのは、揶揄なのかなあと。
木竜麻生って女優さんが気になって調べたら、えー、新発田出身かよ!
出身高校も推測だとマジなのかと妙に親近感。
カトケン以来の大物だ。
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