劇場公開日 2021年12月3日

「パトリツィアとマラドーナ、"とっくに女神だ" --- 大人の女性に憧れて = 周りの大人たちに囲まれて、壊れそうな少年の夢と未来への確かな一歩」The Hand of God とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0パトリツィアとマラドーナ、"とっくに女神だ" --- 大人の女性に憧れて = 周りの大人たちに囲まれて、壊れそうな少年の夢と未来への確かな一歩

2021年12月18日
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あの日の自分へ?パオロ・ソレンティーノ監督 × カミングオブエイジもの = 80sを舞台に、監督らしい不思議な味付けや切り口・見方/観点を遺憾なく堪能できる青春映画。作家主義的ですらある手触り、感覚を想起させる。ある意味で創作の過程、産みの苦しみ。つまり盟友・名コンビ、またやあの一度見たら忘れられない顔の役者トニ・セルヴィッロが出ているけれど、今回は主人公ではなく主人公の父親役。共産主義だ。俳優になりたい兄にイタズラ好きな母。思わずハンドしちゃうくらいエキサイティング?サッカーの神マラドーナのように神の手を感じる?…かはともかく魅了される。
家族を襲う突然の悲劇から不確かな未来に導かれて。突如余儀なくされる大人の階段、時として自由奔放すぎる女性性を感じる。男の欲望を映し出す鏡として映画が発展してきた側面はきっと否定できないだろう。人によっては不純な動機に映るかもしれないけど、例えば役者や監督を目指す者の夢が美女と付き合いたいからだとか。あの近隣みんなで盛り上がるサッカー観戦めっちゃ楽しそう。スッキリしたら泣けること、最近ずっと溜め込んでいたものから解き放たれる。家族が破綻した人生はいい加減うんざり、誰もが映画を撮りたがるが勇気がいる。あの始まりや前半からまさかこんな感じ入る最後ラストが待っているなんて思いもしなかった…。この後『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』を見るかも。

"できることを自分なりにしただけ"マラドーナ
「イタズラはやめて」泣けない
「私は使命を果たした。未来に目を向けさせる」
俺は女に弱い、孤児はいつも怒ってる
「度胸がなきゃ美女と寝られない」親の最期に会えなかった!「ローマに行くな」

とぽとぽ