梅切らぬバカのレビュー・感想・評価
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最上級のバッドエンド
序盤は「障害者の高齢化」という社会問題を風刺した作品かと期待したが、ただ市民の障害者に対するスティグマを誇張したものにすぎなかった。これではむしろ映画の観客に対して、差別的な感情を煽ってしまう恐れもある。
タイトルも「子離れ出来ない親」の隠喩であれば面白いのだが、どうもそうではなく「個性を尊重しよう」みたいな単純なものであったようだ。
結局社会参加に失敗し、高齢の親元へ帰ってゆく主人公。障害者との触れ合いを通じて、精神的な成長を遂げる隣人の事など何の救いにもならない。主人公が歩む、この先の人生を想像すると、感動を誘うような演出とは裏腹に暗い気持ちにしかなれなかった。
現実社会をとらえながら、理想を問いかけるストーリー
テレビ番組のレビューで見たいと思いながら、近くで公開されなかったからVOD公開を知ってから観ました。
自分の家族や周囲には際立った、”障害”を持ったといわれる人はいませんが、家族全員が”癖”、”性格”、”こだわり”などなどの言葉で片付けられるものを持っていると思います。それはおそらく全ての人と言っていいのかもと思うくらいです。
そういうのが現実社会であるから、いまよく言われる多様性を認め合える社会を作ろうということでしょう。
加賀まりこさんの演技も、ご自身の経験が出ていたと思うし、塚地さんも演技派のお笑い芸人俳優としてはピカイチでした。脇を固める人も
偏見
と思い込みで彩られた作品。と言う印象◎
僕は小学校で養護学級の友人がいた。
その中には知恵遅れ、自閉症。と呼ばれる友達もいた。
そんな友達といる中で、ここに描かれるような人は居なかったし
普通に下校もしてお喋りもしてたもんなぁ。
安心安全って😮💨
所謂、ノーマルって思ってるノーマルじゃない人が定めた偏見と思いこみを
目一杯表現してくれている。と言う点では貴重な映画かな🎞
支え合い(寛容)
実際には深刻な題材を暗くなり過ぎず、前向きに描いて
とても考えさせられるし良かったです。
加賀まりこ(母親・山田珠子=占い師=80歳)
塚地武雅(ドランクドラゴン=自閉症の息子=山田忠男=49歳)
おふたりが本当に素敵でした。
珠子は自閉症で知的障がいのある忠男との生活を
明るく前向きにとらえて暮らしています。
加賀まりこはまるで地のようです。
サバサバしてて毒舌でいて愛らしい。
彼女は障がい者に限らず、
「人は家族や友人に頼らず、迷惑をかけずに生きてる人はいない」
そう言います。
“誰にも迷惑なんかかけてるもんか“
そう思っている人は少なからず驕り高ぶっているのでしょう。
今食事している1組の箸、茶碗、お皿1つにしても、
他人の手で作られてるのですから、
人の世話にならないことは、なにひとつとしてないのです。
塚地さんの演技がすごく自然です。
朝の分刻みの日課は微笑ましいけれど、それを乱すと、
心のバランスが崩す自閉症の特性を演じて見事でした。
道路にはみ出した梅の枝。
お隣の里村さんと山田家だけの私道なのかしら?
沢山の人が通るなら危険ですね。
引っ越し屋さんも、みんな通ってましたものね。
通報されないのは珠子さんの日々の努力の賜物でしょうか?
忠男がパニックを起こすから、切れないのです。
(忠雄の父親が植えて、珠子は、お父さんが見守ってる・・・
そう教えて来たのです)
梅切る馬鹿、切らぬ馬鹿
よくみると珠子は必要以上に、ペコペコと頭を下げます。
(近隣に迷惑をかける忠男、
(謝り続けて来た人生が見えて来ます)
梅切る馬鹿、切らぬ馬鹿
はみ出した梅の枝は早く言えば迷惑です。
それは社会的にルールを乱しがちな人や物事への
メタファー(比喩)
でも忠男は珠子にとっては宝物だし、
はみ出した梅の枝にも実はなるし花も咲く
絞れば薬にもなる。
(立ち退き騒動が解決したかは不明ですが・・・)
みんななんとか折り合いをつけて豊かな心で暮らして行こう
監督のメッセージをそう受け取りました。
ほのぼの系
49歳の自閉症の息子とその母親の周辺で起こるほのぼのした話。
障害を持ったという話は暗い内容かドキュメンタリーみたいになりがちだが、そうではなくチュウさんが取り持つ縁となっていろんな物語がちょっとずつ動き、大きく変化するわけではないにしても、お隣さんとの関係が改善したり、友達ができたり、ホッとさせてもらえる作品。
もう一歩進めて欲しかった
成長した自閉症の息子と母親が2人で暮らしていた。息子は自立を目指してグループホームに入ることになった。
2人が寄り添って生きている姿は優しい気持ちにしてくれる。母親が自立を望みながらも寂しさに挫けそうになったり、グループホームで慣れない集団生活にストレスで爪噛みを始めてしまう息子。事件があってどう成長するのか、どんな一歩があるのかと思ったが、残念ながらそれはなく、元に戻って終わってしまった。
たしかに隣の家との関係はいい感じになり、幸せな雰囲気で終わるのだけれど、この親子のもう少し進んだ一歩が見たかったなと思う。
知的障害がないと?
知的障害と自閉症がセットのように思われると困ります。自閉症やADHDなど抱えていても知的障害がない人もいます。複合的に鬱やPTSDなど発症していても普通に声を掛けられれば傍から見れば問題なく話せてるように見えますし障害がないように見えます。結構誰と話しても言いたい事が何だったかわからなくなりチャンと伝わったか不安になります。知的障害は確かに大変だと思いますが知的障害なく誰にも気付いて貰えない人もまた大変です。健常者として扱われ「上から目線」「偉そう」「生意気」「一匹狼」など言われ本人が考えた事もないような気持ちのギャップに悩まされますから。なかなか目線が合わないのが「無視してる」て判断されるみたいですし。仕事は出来てもコミュニケーションが取れずに仲間外れそして嫌がらせに発展します、この映画を観るとお隣さんと和解してもご近所さんは偏見を持ったまま。これでは現実に苦しい状況に変わりはない、それに巻沿いをくう事はありがちです。映画でポニーを檻から出した事を忠さん一人のせいにして自分が勝手にした事なのに責められるのが怖くなってその場から逃げ出した事を泣いて反省しているけど現実は計画的な事も多く全部人になすりつけたり嫌がらせをする大義名分を作るため情報操作する人もいてます、ていうかそっちの方が多い。障害がある=怖い、気持ち悪いは唯の偏見。人を殺傷したり未成年に悪戯・虐待、老人虐待などは障害があるかどうかではなく性格です。それでも今は偏見をもって更に本人に投げつけるのが普通みたいなんで現実無くなる事のない問題ではないかと思います。
50歳の知的障がいの息子と暮らす母親。 いわゆる8050問題を正面...
50歳の知的障がいの息子と暮らす母親。
いわゆる8050問題を正面から扱った作品ではないが、どうしても気になってしまう。
一度は別居した息子が戻ってきてハッピーエンド的な感じになっているが、将来はどうなるのかな。
役者は名優、タイトル好き
桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿ということわざ、改めて素敵なことわざだと思いました。
物には物の道理があるようで。
実際、その人の立場にならないと分からないことというのは沢山あるなと思わされました。
ストーリー的に異質なものはないストーリーでも、このタイトルがあることで変わった見方をできるようなそんな映画でした。
地域で暮らすということ
障がいがあっても、その人自身や家族が住みたいと思うところで住み続けていける社会であってほしいと願います。
映画としては、その先を観てみたいと思いました。
ちょっと中途半端な感じがしたかな。
50歳になる自閉症の息子とその母親。隣人、地域、年齢、抱える問題達...
50歳になる自閉症の息子とその母親。隣人、地域、年齢、抱える問題達を穏やかにチョットコミカルに表す。
一見、難しい問題提起の様でいて本質は親子愛、地域愛。
時間が77分と短いだけに、もうチョット色んな展開があっても良かったのかなと。
ただ中身は面白くも考えさせられる映画でした。
とても面白かったですよ♪
ほっこり
自閉症の息子を抱えて、年老いた母と二人。
社会の偏見と無理解の中でほっこりと、ユーモラスに生きていく親子の物語。
加賀まり子の雰囲気が良い。他の映画やドラマの加賀まり子はプライド高く、気が強く。嫌みな女性のイメージがしていたが。(あくまで主観ですが)
中年の自閉症の息子を抱えて、日々格闘しながら周囲や地域社会に理解を得るため、頑張っている母親役の加賀まり子は、凛としていながら謙虚で素敵だ。
今までの印象がガラリと変わり、温かみのある懐の広い女性に見える。
自閉症役の塚地さんも、いつもながら自然体で良く研究された演技であった。
この親子が地域の人々に偏見と、差別にさらされながらもやがて理解と協力を得ていくという内容で。普通に良い映画でした。
二人の演技が素敵だったのと、障害者とその家族を持つ方々に対する。謝った見方が胸に、刺さりました。
忠さんが愛おしい
どこのお母さんも息子って大好きなんだよなぁと思いながら観ました。
子どもの気持ちのまま大人の体になったら、まわりは戸惑ってしまうのもわかるし、映画の中でも地域の人たちがけっこう冷たくて大変なこともいっぱいあるだろうなということも想像がつきます。でも塚地さんが演じる忠さんはなんだか可愛くて、お母さんが抱きしめたくなるのもわかります。忠さんと、お母さんと、となりの小学生の男の子と、その家族とのいろいろな場面に心が動いて涙ぽろぽろでした。
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