劇場公開日 2021年11月12日

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「路地に張り出した枝は象徴?」梅切らぬバカ talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0路地に張り出した枝は象徴?

2023年5月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

地域が障害のある人を受け入れるためには、その地域の側でも、彼ら・彼女たちを理解して、生活上で受けるかも知れない不便・不都合を、温かな眼差しで受容することが必要ということを、本作は訴えかけているように思われました。評論子には。
本作で、山田家の前の小路に伸びた(通行人の邪魔にもなっている)梅の枝は、たぶん、そのこと(不便・不都合)を象徴していたのだろうと思われたので。

もとより、評論子は本作の障害(自閉症)について充分な知識・経験があるわけではなく、その限りでのコメント(印象)ということで、理解をお願いしたいと思います。

(追記)
蛇足ですが、今の法律では、他人の木の枝が張ってきて迷惑でも、所有者に切らせることができるだけで、勝手に切ることができません(その木の根が張ってきて迷惑なときは切ることができる)。

民法233条(竹木の枝の切除及び根の切取り) 隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。〔2〕隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。

ものの本によると、枝と根とで取扱いが異なるのは「根と比較して枝の方が高価な場合が多い、ということのほかに、枝ならば竹木所有者が隣地に立ち入らないで切除できるが根は立ち入らなければ切り取ることができない」(有斐閣「新版注釈民法」2007年)からだそうです。なお、本当に枝が迷惑なときは、裁判所に言って決定をもらえば、自分で切ることも出来るようです。(前同書)
ちなみに、張って来た他人の木の枝から自分の土地に落ちた果実は拾って食べてもOKという説が有力のようですが、違う見解もあります。レビュアー各位は、恐れ入りますが、その点は自己責任にてお願いします。
(張って来た他人の竹の根から自分の土地に出たタケノコを切って食べても良いかは、たぶん食べても良いのだとは思いますが、確答はいたしかねますので、どうしても食べたい向きは、各自で弁護士等に法律相談をお願いします。)

talkie