決戦は日曜日

劇場公開日:

決戦は日曜日

解説

窪田正孝と宮沢りえが初共演し、ことなかれ主義の議員秘書と熱意が空回りしてばかりの新人候補者による選挙活動の行方をシニカルに描いた社会派コメディ。とある地方都市。地域に強い地盤を持つ衆議院議員・川島昌平の事務所で私設秘書として働く谷村勉は、川島のサポートに徹する仕事に満足していた。ところが、衆議院解散のタイミングで川島が病に倒れてしまう。次の選挙で川島の地盤を引き継いで出馬することになったのは、川島の娘・有美だった。世間知らずで自由奔放だが熱意だけはある有美に振り回されながらも、彼女を当選に導くべく奔走する谷村だったが……。監督・脚本は「東京ウィンドオーケストラ」「ピンカートンに会いにいく」の坂下雄一郎。

2022年製作/105分/G/日本
配給:クロックワークス
劇場公開日:2022年1月7日

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映画レビュー

3.5宮沢りえだから成立した難役 坂下雄一郎監督は着実に進化

2022年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

「神奈川芸術大学映像学科研究室」(2013)が業界内で評判を呼んだ新鋭・坂下雄一郎監督が、5年の準備期間を要し、満を持して製作した意欲作。政治業界とは言わないだろうが、政治の世界について深く取材しており、だからこそ滑稽なほど可笑しなシーンが幾つも登場する。
事なかれ主義の議員秘書と空回りしてばかりの新人候補という設定も秀逸。窪田正孝と宮沢りえというキャスティングが、役を成立させているということも言及しておかねばならない。
父親の地盤を引き継いで出馬することになった有美に扮した宮沢は、さすがしか言いようがないほどに役へ寄り添い、何も知らない新人候補と同化することに成功している。
それに振り回される窪田の顔芸も安定感たっぷり。多分に盛り込まれている選挙あるあるを軽快に笑い飛ばしながらの鑑賞法が正解ではないだろうか。

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大塚史貴

3.5負けるように戦う政界コメディ

2024年3月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

選挙に臨む政治の世界を風刺を交えて描いたコメディで面白かったです。何か新しい事をしようと試みても、すでに出来上がっている力に押し流されて何も変わらないと言う事なのでしょうか。政治の事など何も分からない代議士の娘を宮沢りえさん上手に演じてましたね。前半と後半のキャラの変化も良かったと思います。秘書役の窪田正孝くんも相手次第で巧みに変わる秘書の悲哀を表現していて面白かったです。地方議員らも含めて党の思惑や後援会の意向など面倒な事がたくさん。少しぐらい自分の意にそぐわなくてもそれに乗っかって動いていた方が余程楽なんでしょうね。変えようとしても変わらない世界。でも変えようとしなければ絶対に変わらない世界。やっぱり政治の世界は分からないや。秘書の同僚役の内田慈さんの存在がアクセントになっていておかしかったです

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たつのこ

3.0☆☆☆★ 原作読了済み。 最近はSNSを始め、テレビ等での政治に関...

2024年3月21日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★

原作読了済み。

最近はSNSを始め、テレビ等での政治に関する情報番組を(コロナ禍と言うのもあるかも知れない)それなりには見ている方だとは思う。
映画でも最近に観た『香川1区』等、考えさせられる作品も多い。
そんな折に読んだ原作がこれ。
読みながら「なんだか薄っぺらいなあ〜!」と思わずにはいられなかった。
何しろ、世間知らずのお嬢様が世襲政治家として選挙に立ち、ワガママし放題で勝手な振る舞いをする…ってお話。
結末はドタバタした挙句に最後に通知書が届く…って内容でした。

映画本編の冒頭場面は、いつかニュース等で当時盛んに報道され、その後に炎上した某大臣(だったっけ?)をパロったかの様な描写から。
この描写は映画オリジナルだった。
ほぼ原作通りには進んで行くのだけれど。ところどころで、この冒頭の場面の様に映画オリジナルの描写がちょこちょこっと挿入されていた。

例えば、選挙事務所内での小さな部屋で交わされる会話でありお金にまつわるやり取り。
有美が抗議に来た団体に向かってコンビニで買った商品を渡す場面等。
小さな部屋での描写は原作には無いし、抗議者には事務所へ入れてコーヒーをご馳走し、その際には500円を徴収する(選挙資金規制法に引っかかるので)

映画だと、世襲政治を利用して割と順調に選挙を戦って行く様に見えるが。この辺りは原作だと有美のワガママ振りに周りが振り回されて混乱する様子が映画よりもかなり強い。
赤いブレザーを常に着ているので《赤い闘士》と呼ばれ。選挙カーを赤に塗り♬サンタが町にやってくる♬を鳴り響かせるのだが…それらの要素を一切捨てたのは何故だったのだろう?
何か問題が有ったのだろうか。

選挙中に知った父親の真実。

ここからの展開は大体原作通りではありましたが。映画の方が、より【右翼系愛国者】に何故だか気に入られてしまう様子が色濃く出ていたと思う。
でも原作には無かった、北の将軍様の御乱心をストーリーに組み込んで、更なる【愛国心】や【国難】を強調するのは。観ていて「嗚呼!成る程!」…と思いつつも、これは(安倍政権時代から続く【長期的な右翼化傾向】に対する)アンチテーゼなのか?それとも単なる右寄りが正しい…と言っているのか?が、全然分からなくなって来た。

観終わって考え込んでしまったのは。この作品を一体どの辺りの年齢層であり、どの様な人を対象として製作しているの?が段々と分からなくなって来てしまったから。

事務所内でのやり取りであり雰囲気がとても良い。窪田・内田・小市・音尾のアンサンブルはとても素晴らしかった。
映画本編の内容は今ひとつと言った感じではあったものの、癖のある脇役達の演技を楽しみながら観るのも一興かと思う。

窪田演じる秘書役の谷村。
宮沢りえ演じる有美。
原作が常に《谷村が有美に、、、》《谷村と有美は、、、》と書かれていて。その都度に読みながら【谷村有美】を思い出してしまい。一体全体、原作者はどんだけ【谷村有美】が好きなんだよ!…と。

2022年1月10日 MOV IX亀有/スクリーン3

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松井の天井直撃ホームラン

3.5うさんくさい政治の世界

2024年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

窪田正孝扮する衆議院議員秘書谷村勉は、代議士が倒れて引退し宮沢りえ扮する娘の有美が立つ事になったので支える事にした。

うさんくさい政治の世界。泣き真似したり乱暴したりしてちょっと足りない候補でも持ち上げなければならないもんね。いくら先の修業のためとはいえ滅私奉公型で文句も言えず我慢するばかり。秘書は代議士が落選したら 無職になるからね。笑っちゃうコメディだったね。

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重
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