劇場公開日 2021年4月9日

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「【砂嵐の様にテキサスの開拓地にやって来た女。そして、彼女に惹かれ、同じ憧憬を抱き、新しい地を求める若者の姿を描いた作品。幾つかの名作へのオマージュを感じさせる作品でもある。】」ドリームランド NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【砂嵐の様にテキサスの開拓地にやって来た女。そして、彼女に惹かれ、同じ憧憬を抱き、新しい地を求める若者の姿を描いた作品。幾つかの名作へのオマージュを感じさせる作品でもある。】

2021年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

- アリソン(マーゴット・ロビー)も、ユージン(フィン・コール)も、先の見えない焦燥感に駆られていたのではないか? それ故に、見知らぬ海のあるメキシコに行く事に憧憬を抱いていたのではないか?-

■感想
・銀行強盗の最中に、人を殺めてしまったアリソンは愛していた相方の男が死に、自らも足に弾丸を受け、ユージン家の所有する納屋に隠れていたが、ユージンに見つかる。
 だが、ユージンはアリソンの”自由を求める・・”と言う言葉に惹かれ、傷の手当てをする。
ー 最初は、アリソンはユージンに愛情は感じていなかった事は、明らかである。銀行強盗で人を殺めた事は警察のせいだと嘘を付くし、その後二人でメキシコに向かう途中でも、分かる。ー

 ◆だが、ある出来事がきっかけで、共に新天地メキシコを目指す道中、ユージンの姿を見て、彼に惹かれて行くアリソン。
 それは、彼女がユージンの中に自分と同じ、”現状から脱却したい・・、自由を強く求める気持ち”を見出したからであろう。
 その気持ちの変遷と、アリソンがユージンを受け入れる様を、モーテルでの二人が身体を交わすシーンで、、巧みなカメラワークで映している。

<見ていて、直ぐに分かるが、今作は「俺たちに明日はない」へのオマージュである。更に、ジョン・フォード監督の「怒りの葡萄」のシーンも想起させる作品である。>

NOBU