劇場公開日 2021年8月20日

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ドライブ・マイ・カーのレビュー・感想・評価

全581件中、121~140件目を表示

4.5静寂の存在感

2022年4月17日
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鑑賞方法:映画館

常に鳴り響くSAAB900のエンジン音や本読みの声が、みさきの故郷である北海道の寒村の雪景色やユナの手話演技によって途切れた時、補聴器をつけた時みたいな強調された静けさが訪れ、強力な緊張感と集中力が呼び覚まされました。映画館で観たい映画です。

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SUZ

4.0岡田将生は好感度低めの役がなぜか多い。

2022年4月16日
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鑑賞方法:映画館

心に傷を負った人々の「再生」の物語と言えばそれまでである。決して分かりやすい内容ではないので、想像力を働かせないと何が起こっているのか見落としてしまう可能性大である。しかし緻密に脚本が作られているのは分かるし、静かで独特な雰囲気に思わず引き込まれてしまうのは作品の力である。演劇の準備が進んでいく過程で様々な思いが交錯しながら、すべて「再生」のエンディングへと繋がっていくのは見ごたえがあった。主人公の悠介は、舞台ではいつも人間の内面深く入り込んでいるのに、実生活では妻の内面に踏み込むのが怖くて取り返しのつかない後悔を抱えてしまう。彼の「再生」に大きく関わってくるのが、役者の高槻であり、ドライバーのみさきだ。二人とのやり取りが面白いが、その大半が車の中というのもこの作品を象徴している。この車は妻との想いが詰まった場所であり、いやでも彼女の事を意識してしまう。二人との関係を通じて次第に悠介の心境に変化が生じていく。「車の中」と「舞台稽古」のシーンが二つの大きな柱になっているが、このあたりが海外で評価されたポイントになっているのかもしれない。日本人にはあまりなじみがないが、ベケットやチェーホフは欧米ではスタンダードであり共感しやすいのだろう。演劇は悠介の存在意義そのものであり、最後は演劇によって実人生の癒しも得る事ができたように思われる。
見る人によってそれぞれ感じる所はある作品であるが、全員がスタンディングオベーションで賞賛するのも違和感がある。各自どれだけ心が動いたかということで、評価は様々な作品だと思う。

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ガバチョ

3.5難はあってもいいが、邦画らしさというアイデンティティは大切にして欲しい

2022年4月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

世界を席巻した作品、原作の村上春樹小説、との相性は悪いので覚悟して鑑賞した。曖昧で分かり難いシーンが少なからずある、捉え難い、感情移入し難い作品ではあるが、喪失と再生という普遍的テーマは明確であり、メインキャストである西島秀俊と三浦透子の抑制の効いた演技と二人の会話劇のクオリティーが非常に高い作品である。

本作の主人公は、舞台俳優兼演出家の家福俊介(西島秀俊)。彼は妻の音(霧島れいか)がある秘密を残して突然死し、妻への喪失感を抱えながら生きていた。2年後、彼は、演劇祭の演出を依頼され愛車で広島に向かう。そこで、彼は寡黙で影のある愛車の専属ドライバーとして雇われた渡利みさき(三浦透子)と出会い、彼女と時間を共有し会話を重ねる中で、今まで避けてきたあることに気付いていく・・・。

主人公は妻の秘密を知っても妻への優しさを変えない。妻を問い詰めない。何故なのか。みさき、演劇祭の舞台劇のキャスト・高槻(岡田将生)との会話を通して、主人公の優しさの奥にある本心が喪失感という呪縛から解放され明らかになる。そして、主人公は喪失感から抜け出し再生するためには何が必要かに気付く。みさきも喪失感を抱えて生きていたが、主人公との会話のなかで再生への切っ掛けを見出していく。この部分は、会話劇中心であり、邦画らしい繊細さ、緻密さを感じる。

本作は、広島の演劇祭での手話を含めた多言語舞台劇で、多様化する世界を作品に反映しようとしている。試みは面白いが、多国籍映画のようで邦画らしさが希薄になっている感は否めない。世界的評価云々の前に、邦画らしさというアイデンティティを大切にして欲しい。韓国映画らしいパラサイトが好例だろう。

ラストシーン。みさきの清々しい表情が印象的であり、希望という言葉が相応しい幕切れだった。

本作は、生易しい作品ではないが、喪失と再生という人間にとって避けては生きられない普遍的テーマに真摯に向き合った作品である。

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みかずき

4.5これなら、なるほど世界で評価されるんだ

2022年4月16日
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見事としか言えない。構成だったと思う。
大事件があるわけでも、世界が大変になるわけでも無いのに、画面から目が離せない。
普段、マーベルやスターウォーズの大作をいい映画だと思っていた僕の眼を覚まさせてもらった。
西島秀俊さんの、やるせない思いからスタートするこの映画は、一人の人間の、再生の物語でもあった。
車のボルボはまるで、家福のようでもあり
物語を動かすキーワードとなっていた。
村上春樹の物語という事も、世界で理解してもらうのに
必要な要素だったと思う。
劇中劇であるチェーホフも、岡田将生も
見事な要素だと思う。
ぜひ、楽しんでもらいたい映画です。

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マーボー

1.0退屈

2022年4月16日
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入賞したとの事で見たが、非常に退屈な映画だった。退屈すぎて飽きてしまった。最後もよくわからなく、残念な気持ちになりました。

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nina0083

5.0残り続けます

2022年4月16日
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派手さはないが映画が進むごとにとても癒やされていくのを感じました。脚本も好きでした。人間の幸せや悲しみをシンプルにかつ深く表現していた。幸せな人を見るとこちらも幸せを感じ、悲しみを感じている時、こちらも本当に悲しかった。ありきたりだけど演技の強さに胸打たれたのは本当に久々でした。自分の心に向き合う事の大切さをごくごく自然に伝えています。心が整えられる、そのような時間でした。

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eky

5.0私は面白かった…としか言えない作品

2022年4月15日
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まぁ、何かしらの映画祭の受賞作品ってこんな感じでしょう。
世界中の映画監督が崇める黒澤作品も正直よくわからないし。
だからこの作品に対して低評価をつける人の気持ちもわかる。

でも、私にはとても面白かった。

とても丁寧に作り込まれていて、さまざまな伏線とその回収が心地いい。
家福夫婦の会話も、セックスシーンが多いことも、悠介の口調も。
全てにおいて『寝ても覚めても』より洗練せれていて時間を忘れる。
けど、詰め込み感はあり爽快感には欠ける。
2度3度見返すとしっくりくるはず、多分。

演出や脚本などゲージュツ的な世界
自分の才能を引き出すのにセックスを用いる手段
愛する子と妻を喪失する心情

内容は見た目平凡な日常に見えてかなり非日常で、『普通』に人生を送ってきた人には理解しづらい作品なのではないだろうか。

ただ単に悠介の体験と自信の人生と比較した見方をすると、出来の悪いファンタジーにしか見えないかもしれない。でも普段『普通』に傷ついていたり、疑問を持ったりしているような人なら、作品の中に何かを見出して楽しめると思う。

重複するけど私にはとても面白かった。

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jojo助

4.0文学×映画

2022年4月13日
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村上春樹作品は言うまでもなく文学だ。多様な解釈が可能で、そこに自分の人生と地続きな普遍性がある、と言うのが文学の一側面だと思う。

仕事上数年ごとに同じ作品を読み直すことが多いが、読むたびに解釈の幅が広がり、その時点での自分の人生に大きく左右されると言う実感がある。太宰の『富嶽百景』は初めそれほどの感動はなかったが、仕事を始め、結婚し、子供が産まれ、親に死なれたいま読み直すと、初読の時とは全く違った世界がそこに広がっているように見える。

本作はそう言った文学的要素の強い作品だ。おそらく5年後、10年後見返したらまた違った見え方ができるのだろう。見た人と語らいたい、違う解釈を知りたいと思わせるのもまさに文学だ。

初見では「音=テキスト」なのかなと感じた。「そのテキストを口にすると、自分自身が引き摺り出される。」家福は自分自身が引き摺り出されることを恐怖と捉えている。しかしみさきは、引き摺り出された家福の感情、家福が目を背けた音の闇をも含めて矛盾はないと肯定する。家福が音に自己存在を委ねられていれば、取り返しのつかないことにはならなかったのではないか。他のレビューでも多くあるように、再生と肯定が美しく紡ぎ出されていくラストは圧巻だった。

そしてこれは他者性の物語でもある。究極、他者は自己には計り知れない闇がある。それでも他者とつながらなければ自己はない。ありのまま他者を受け入れることで、ありのままの自己を認められるのではないだろうか。

こんなにも優しく包み込まれるような3時間を経験できたことは至福である。

セックスが描かれるためにどうしても生徒と語らえないという部分でマイナス1させていただきました。

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のむさん

4.0優しさと嘘

2022年4月13日
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家福音(霧島れいか)がカセットテープに吹き込んだ演劇シナリオを夫の悠介(西島秀俊)が繰り返し聴くシーンがとても印象的でした。愛車・古いサーブ900の中で、日常的に妻の声を聴く夫は、実に幸福な夫婦関係で満たされている、と思わせておいて、ある日を境にひっくり返る展開にドキッとしました。「長い映画だから、途中で眠くなるかな」なんて友人と話していましたが、杞憂でしたね(笑)。美しい妻への普遍的な愛が崩れていく、いや、そうはならないのか…。この微妙な物語の繊細な心模様を表現する西島秀俊さんの演技が素晴らしかったです。家庭や妻を大切に思う優しさが嘘になってしまうところは、どこか「人魚の眠る家」(18)で西島さんが演じた夫ともかぶりました。

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赤ヒゲ

4.5心地よいアート作品

2022年4月12日
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車 運転 道路 演劇 芝居 役者 台詞 脚本 多国籍 多言語 手話 セックス 男 女 死 無音 感情 孤独 事件 広島 都会 田舎 雪 海 船

これらが心地よく折り重なる美しいアート

映画ってこういうもんだった、と久しぶりに思い出させてくれました。

美術館でのんびりしてきた気分です。

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きみまろ

4.0妻の秘密? 妻を責めない夫の秘密?

2022年4月12日
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3時間の会話劇…それをちゃんと観させるんだから、凄い。
正直、主演が西島秀俊でなかったらもたなかったと思う。彼の演じない演技が暑苦しくないから3時間いけたのだ。
作中で西島秀俊演じる家福が指示する、感情を殺して台詞を棒読みさせる演出術は、この映画全編を通しての濱口監督の演出手法そのものだったのかもしれない。
小津安二郎にも通じるものか。

村上春樹の短編を3本ミックスして脚色されているらしいが、そのうち2本「ドライブ・マイ・カー」と「シェエラザード」は以前読んでいて、微かに覚えている。
主軸となっているのは「ドライブ・マイ・カー」なのだろうが、これが大幅に改変されている。
舞台演出家兼俳優の家福(西島秀俊)と、その妻の間男だった俳優高槻(岡田将生)の関係性がミステリアスで、大抵の男は高槻を好きにはなれないだろうし、家福のように接することはできないと思うだろう。
この家福と高槻の関係、ひいては家福の亡くなった妻音(霧島れいか)との関係が小説とは少し違うし、専属運転手ミサキ(三浦透子)の過去については衝撃的なほど改編されていて、テーマ自体も小説とは違ってきていると感じた。
「妻はある秘密を残したまま突然この世を去った…」という宣伝コメントをよく耳にしたが、妻の秘密はあの日「話しがある」と言った彼女と話せなかったがために家福にとって謎のままなだけで、妻の死を克服しきれないでいる家福がその秘密を追究していた訳ではないと思う。
音と高槻の情事を目撃してしまうのだから(小説では直接目撃しなかったような…)、妻の浮気は秘密ではない。他にも男がいただろうと家福は疑っていて、それでも夫婦の営みには満足を得ている。家福はなぜ妻に浮気のことを追究しなかったのか、彼自身も妻に対して秘密を持っていた。
この映画の脚色の上手いところは、ミサキの過去を変え、それを確かめに行く二人旅のエピソードを加えたことと、チェーホフの織り込み方だと思う。
「ワーニャ叔父さん」の終幕に「しょうがないのだ、死ぬその日まで生き続けなければ」的な台詞があったと記憶するが、正にそういう結論を家福はミサキのお陰で導き出せたのだろうと思う。

西島秀俊は『〜ストロベリーナイト』で、慕い続けていた上司の竹内結子をヤクザの大沢たかおに寝盗られてしまう。二人が車中で関係を結ぶのを離れた場所から見つめる場面があった。
本作と同じではないが、西島の色気というのは、こういう場面でこそ滲み出るのではないだろうか。
『クリーピー〜』では、今度は妻役の竹内結子が隣家の奇人に精神を操られて行方不明となる。
『散り椿』では、幼い頃から想いを寄せていた麻生久美子が剣のライバル岡田准一に嫁ぎ、その夫婦は藩を追われていた。
『人魚の眠る家』では、妻篠原涼子が幼い娘が植物人間状態となったことで常軌を逸していき、コントロールできなくなる。
『〜奥様は、取り扱い注意』では、妻の綾瀬はるかが…あ、これはいいか。
とにかく、想う相手とは結ばれず、結ばれた妻とは確執が生じる。が、どの場合も西島に直接的な原因はない…という役が似合う。

本作で岡田将生の評価が上がっている。
爽やかなイケメンなのに、イヤな役やダメな役もこなして、本作だけでなく最近の岡田将生はいいバイプレーヤーになったと感じさせる。

特筆しておきたいのは、霧島れいかの色っぽさだ。
これが、イチバン。

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kazz

4.5「正しく傷付くべきだった」

2022年4月10日
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「今日帰ったら話があるの」
そう言っていた彼女は心筋梗塞で亡くなっていた。

現代はSNSやマッチングアプリで容易に出会える時代だ。
一方で、容易に関係を切れる時代。
私ごとだが、過去何度も異性にフラれ続けている。ラインもブロックされる。
ハッキリいってコレ毎回心がグチャグチャになる。何が間違っていたんだろう。何が正しかったんだろう。そもそも私が考えすぎてるだけかもしれない。相手は何も考えてないのかもしれない。
面と向かって拒否をされる以前に突然にシャッターが閉じられてしまう。だから心の痛みが残り続ける。

私たちはちゃんと傷付くことができない。

劇中の重要なシーンで西島秀俊は「正しく傷つくべきだった」と言う。
私はこのセリフにとても感動した。
そっか。そうなんだ。
他者との関係の中で私は、
ちゃんと傷付きたかったんだと思った。

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ねこのシャケ缶

3.5物語は美しいけど、、

2022年4月10日
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村上春樹好きな人は良いのかもしれないけど、そうでも無い人にはバックグラウンド無しに深い共感を得ることは難しいんだと思う。

序盤から村上春樹らしいセックスやマスターベーションの描写が多く、少しうんざりしてしまったが、後半のSAABに乗る三浦透子さんのシーンや、演劇を通して人と人の感情が繋がって自分を見つけるようなある意味ロードムービー的な展開自体は美しかった。

ただ、チェーホフだなんだと劇作家を並べられても知識が無いのであまり理解できなかったところは村上春樹や演劇の経験値不足だったかもしれないな〜。

そんなのが3時間も続くのでどうだろうとは思ったけど飽きずには見れた。
滝口監督はハッピーアワーからしてこういう作り方が上手いんだろうね。凄い。脚本の力をとんでもなく感じた。そんなに長い小説じゃないのにね、、

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ちゃーるすとん

3.0やっぱり、私には良さがイマイチ分かりませんでした。

2022年4月10日
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アカデミー賞の前から宣伝でも気になってたんですが、上映館があまりなくて、見逃してまってましたが、アカデミー賞後上映館が増えたので観てきました。
いや〜3時間は長い!
普段は、上映時間を長くしてでも、内容を濃くしてもらいたいと思う映画は多いのですが、今回はそこまで長くしなくてもという、無駄な場面や尺が長い箇所が多々あったように感じる。
淡々と物語は進んでいってましたが、最終的に何が言いたかったのか、よくわからなかった!
奥さんの気持ちを理解するべきだと言うなら、あそこまで遠回しに物語を組まなくても良かったような気がします。
ま〜私の理解不足かもしれませんが、分かる人には分かるんでしょうね。
なぜか、プレミアスクリーンでの上映だったので、長時間でも座り心地は、良かったのですが眠気との戦いでした。

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ツヨポン

1.0見る側が努力して意味らしきものを無理やり見出して自分を納得させる、そんな映画です。

2022年4月9日
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この映画は、観た後に分かる・分からないをあーだこーだ言って楽しむものだと思います。アカデミー賞を受賞したのもあって、分かるって言えばかっこいい的な。

比喩的な表現だったり、伝えたいテーマみたいなものは、ある程度国語力がある大人であれば、さして理解は難しいものではない。というか、途中で西島さん演じる主人公だったりが説明してもいるので、、、。それを理解した上でも、映画としては非常に退屈な作品でした。

見る側が努力して意味らしきものを無理やり見出して自分を納得させる、そんな映画です。

また、唐突にぶち込んでぐる韓国のシーンだったりが脈略がなくてキモかったです。一時期のフジテレビの韓国推しを彷彿とさせます。

まぁーなんか観終わって疲れましたね。俳優さんの演技はとても良かった(非常に難しい役柄にも関わらず)ですが、脚本が悪い。

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Ryohei

4.5と思いきや。

2022年4月9日
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知的

幸せ

村上春樹ワールドな冒頭。男女の〜大人の〜精神の〜で、昔は大好きで読んでたがあえてそこから離れたくて原作読めておらずで鑑賞。最近の流行りに逆行し珍しく3時間と長い映画なのにまったく飽きず、集中し心がずっと動いていく。たくさんのメッセージがそこかしこに散りばめられている。懐かしさとなんとも言えない雰囲気の間(ま)が生まれるタバコの演出。車の良さ。事実のみ全てを語らないからこそ生まれるリアルと広がり。昭和生まれでない人はどう感じるのかな。

当然俳優陣の演技も観応えあり。

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sasayaco

5.0物語は緻密にゆっくり進む、だから長い、長いが大作ではない

2022年4月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

普段はエンタメ性の高い作品ばかり観ている私だが、割と好きな俳優西島秀俊出演映画がアカデミー賞受賞したという理由だけで観ることにした。村上春樹もチェーホフも全く知らない。映画を観るようになってからまだ10年にもならない私だ。

だから「ワーニャ伯父さん」は予備知識として読むことにした。帝政ロシア末期、中流の下くらいの家柄に生まれたワーニャは性格こじらせ独身中年(壮年?)男、愚痴っぽくてネガティブで太宰治小説に出てくる生まれてごめんなさいみたいな面倒くさいオッサン。他の登場人物もみんな口悪い性格悪い自分勝手な人間ばかり。なんかロシア人嫌いになっちゃうわ〜。そんな中でワーニャの姪御ソーニャだけは性格が優しくて私は救われた。ソーニャは実の父に捨てられても健気さを失わない。最後まで嘆くことしか知らないめんどくせぇワーニャ伯父さんを含蓄深く信心深い言葉で優しく励まして物語はゆる〜い絶望のまま終わる。

ホント、太宰作品の読後感のような、やるせなさ、不条理感、厭世観ばかりが後味の、幸せすぎてたまには他人の不幸でも味わおうかなという余裕のある人にしかオススメできない、しかしながらその文学性はとても高いであろう作品だった。私は多分チェーホフはもう読まない。ドフトエフスキーは読むかも。

そして満を持して観ましたドライブ・マイ・カー。

当然の事ながら「ワーニャ伯父さん」の印象に引きずられながら観てしまう。だからチェーホフ作品のセリフが出る度に反応してしまう。映画の本ストーリーと劇ストーリーをシンクロさせてしまう。解釈を試みてしまう。

映画は初っ端から謎を残したまま物語展開するので、観客はモヤモヤを抱えながら見守ることになる。とにかく終始観るものをモヤモヤさせ続ける映画だ。モヤモヤ映画だ。私はそれに加えてチェーホフ劇場のあらすじを辿りながら色々考えながら観てるので忙しく、ゆっくり進んでいる物語なのだが時間はどんどん進んでいく。

途中何度か「えっ?」と驚かされる展開もあり、観ていて本当に忙しかった。しかし、物語がエンディングに向かって回収を始めていく段階くらいからラストまでは物語の面白さが断然勝ってしまい、チェーホフのことなど忘れてしまっていた。

「新解釈・三國志」と「大怪獣のあとしまつ」では大半爆睡していた嫁は居眠らずしっかり最後まで観て、珍しく感想まで述べた。

そう、要するに面白かったのである。ワーニャ伯父さんは別に読まなくても良かったのかな。そりゃ読んでる方がバックボーン的なものを理解する助けにはなるだろうが、村上春樹シロートの私には情報量が多すぎて本ストーリーを純粋に追う邪魔になってしまった。

つまり、これから観る方に申し上げるとすれば、ただ素直にストーリーを追えば、登場人物とシンクロできる作り方になっている映画だと思います。キリスト教的価値観なども、特に知らなくても映画のメッセージは伝わると思います。難しい独特な文学的表現など全くなかったですよ。なるほどアカデミー賞を撮る作品とはこういう建付けになってるんだなあ、とも思いました。チェーホフは読まないけど村上春樹作品は読もうかなと思ってます。

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アーリー

4.5素直にいい作品だと思った

2022年4月9日
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鑑賞方法:映画館

ノミネート作品って、前評判が大きく成りすぎて
実際すごく期待して見に行くと、
思ったほどでもないなぁって、なってしまいがちだけど、
素直にいい作品だと思った!

迷っているなら、是非見てもらえると嬉しい

淡々とした進み具合が、好きだな
フラットな感じ
泣けるように仕向けたシーンは、無いんだけど
結構すすり泣く声が、劇場に響いていました

なんか、見ていて感情が高ぶっちゃうんだよね
自然と…

家に帰って、どんな内容だった?
どんなところがよかったの?
って、聞かれたけど言葉は伝えられないし
見た人しかわからない感じの作品だと思う

内容に引き込まれ、3時間あっという間でしたよ
原作読みたくなりました

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かえるパン

0.5スノビズムっていうのかな。 こういった映画は、昔からいっぱいあった...

2022年4月8日
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スノビズムっていうのかな。
こういった映画は、昔からいっぱいあったと思う。
色々な映画が、あって良いですし
その数だけ、色々な意見があって良いですが
自分には、ムリ。
長すぎる。

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トマシュ

2.5本当に映画音痴ですみません

2022年4月6日
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途中で見るの放棄してしまいました。。

映画見て感想言い合えないくらい理解不能で。。

俳優さん方の演技はとても良かったです。

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hamster