あの夏のルカ

劇場公開日:

解説

「リメンバー・ミー」「ソウルフル・ワールド」のディズニー&ピクサーによる長編アニメーション。北イタリアの美しい港町ポルトロッソを舞台に、海に暮らす「シー・モンスター」と呼ばれる種族の少年ルカが、あこがれの人間の世界に足を踏み入れる、ひと夏の冒険を描いたファンタジーアドベンチャー。

北イタリアの港町ポルトロッソの住民たちは、海に住む未知の存在「シー・モンスター」を恐れていた。しかし、実はシー・モンスターたちもまた、地上に暮らす得体の知れない存在である人間たちを恐れている。それぞれの世界は海面で隔てられ、お互いを恐れ、決して交わることはなかった。しかし、地上への好奇心が抑えられないシー・モンスターの少年ルカは、ある夏、親友アルベルトとともに禁断の地である人間の世界へ冒険に出る。

監督はピクサーの短編「月と少年」を手がけ、長編はこれが初監督となるイタリア出身のエンリコ・カサローザ。Disney+で2021年6月18日から配信。2022年・第94回アカデミー長編アニメーション賞ノミネート。2024年、コロナ禍で劇場公開が見送られた他のピクサー作品とともに劇場公開が実現。

2021年製作/96分/G/アメリカ
原題:Luca
配給:ディズニー
劇場公開日:2024年3月29日

その他の公開日:2021年6月18日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第94回 アカデミー賞(2022年)

ノミネート

長編アニメーション賞  

第79回 ゴールデングローブ賞(2022年)

ノミネート

最優秀長編アニメーション映画賞  
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映画レビュー

4.0美しい海と港町

2021年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

本作のエンリコ・カサローザ監督は日本アニメからの影響を公言しているが、たしかに宮崎駿のアクション描写を思わせるシーンがたくさんある。舞台の港町のポルトロッソという名前は、『紅の豚』の主人公から来ているらしいし、町並みも宮崎駿の描く欧州の街の雰囲気がある。快活で負けん気の強いヒロインは、今やディズニーやピクサーでも珍しくないが、やはり宮崎アニメの影響もあるだろう。
物語は、陸に上がれば人間になれるシーモンスターの少年の、外の世界への憧れを描くものだ。狭い世界から広い世界を知るための道具として、イタリアを代表するスクーター、ヴェスパが登場する。そんな少年の憧れる広い世界には差別や偏見も存在し、いかに少年たちはそれを乗り越え、相互理解を作れるかに挑んでいく。
メタモルフォーゼのカタルシスが存分に詰まった作品で、それは人は望めば何にでもなれるのだという子どもたちにおくるメッセージにそのままなっている。

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杉本穂高

4.0北イタリアの夏は、どこか懐かしい日本の漁村の風景

2021年6月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

楽しい

舞台は北イタリアの地中海沿い。海に突き出た絶壁と絶壁の間に、カラフルな家々が建ち並ぶ村がある。インスピレーションの基になっているのは、世界遺産の5つの村、チンクエ・テッレ。アニメーターたちは実際にイタリアン・リヴィエラを訪れて作画の参考にしたという。だから、『リメンバー・ミー』や『ラーヤと龍の伝説』と同じく、観る側の視覚は一気にイタリア・シフト。時代は1950年代(村の片隅に『ローマの休日』のイタリア語のポスターが貼ってあったりする)だから、さらにムードは古き良きイタリアというか、見ようによっては懐かしい日本の漁村へと連れて行ってくれる。つくづく背景は大事だと思うのだ。描かれるのは、海の怪獣、シーモンスターの少年ルカと同じくアルベルトが、その正体を隠したまま陸に上がり、人間たちと交流する話。海の世界の住人と人間たちは、それぞれ相手のことをよく知らないのに、ひたすら恐れあっているという、今の世界にも通じる無知と不寛容。それに、誰にも話せない秘密を共有し合うルカとアルベルトの間に芽生える友情。その2つが両輪になって怒涛のラストへと雪崩れ込む。溢れるビジュアルの洪水はやっぱり劇場でと思うけれど、居ながらにして1950年代のイタリアへ飛ぶことができるのだから、ま、いいか。

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共感した! 6件)
清藤秀人

3.0キャラクターも物語も類型的で、心に響くものがあまりない

2024年4月11日
Androidアプリから投稿

モチーフとなっている「人魚姫」のように、人魚の少年と人間の少女の「恋」が描かれるのかと思っていたら、人魚の少年同士の「友情物語」の要素が強く、それはそれで楽しめた。
ただ、いくら子供向けとは言え、狭くて閉鎖的な社会から広くて自由な世界へと旅立つ若者の話と、相手を知らずに反発し合っている種族の和解の話が、いずれも類型的過ぎて、あまり面白みを感じることはできなかった。
特に、子供を危険から守ろうとするあまり、無闇矢鱈に人間への接近を禁止する母親の過保護ぶりは、明らかに逆効果だし、人間と人魚が、どうしてそこまで相手を恐れ、嫌い合っているのかについても、その理由がよく分からなかった。
何よりも違和感を覚えたのは、海から出ただけで人魚から人間になったり、水に濡れただけで人間から人魚に戻ってしまう「変身」の簡単さで、これなら、2つの種族は、とっくの昔に交流し合い、共存することができたのではないかと思ってしまう。
そこには、人には隠している自分の本性の「カミングアウト」という、今日的なテーマも感じ取ることができるのだが、人魚であることが、あまりにもあっさりと人間に受け入れられる結末には、すっかり肩透かしを食ってしまった。
クライマックスのトライアスロンにしても、1人で参加しても、3人で参加しても条件は同じというルールは理解できないし、「泳ぎ」という能力を封印したルカが、初心者であるはずの自転車による山登りで力を発揮するという展開にも説得力が感じられない。
せめて、「両親から逃げるために馬鹿力が出た」みたいな描写があれば、少しは納得もできたのだろうが、いずれにしても、「人魚」という設定と「トライアスロン」という設定が噛み合っているようには思えなかった。
CGアニメの表現技法にも、取り立てて見るべきものはなく、気軽に楽しめる反面、心に響くものはあまりなかった。

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tomato

4.0友情の物語

2024年4月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

幸せ

萌える

劇場36作目
【吹替】

子供の頃のピュアな夏の思い出を思い出すような映画だった。お兄さんのギャグが秀逸だった

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あきと
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