劇場公開日 2021年2月26日

「抗うレジェンド達の姿。」GET OVER JAM Project THE MOVIE Tonkiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0抗うレジェンド達の姿。

2021年2月28日
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泣ける

興奮

奥井雅美さんのファン、それだけで観に行きました。レコーディング、ライブシーンも歌詞カード要らずの滑舌クイーン(勝手にそう呼んでる)ぶりは圧巻です。

しかしながらアニソン歌手の現状はかなり厳しい。

バンドリ、ラブライブ以降、主演声優さんが主題歌を担当することが主流になりつつある今。アニソン歌手自体の存在が危うい。やなぎなぎさん、亜咲花さん、Aimerさん位が生き残っている。他にも新鋭バンドを採用するパターンもある。つまりJAM PRO メンバーがソロで仕事をもらえる機会は厳しく、JAM PRO という集合体だから活動出来ている。それは彼等自身が一番わかっている。

コロナの影響が無く、アニバーサリーツアーが成功していたら、このプロジェクトは解散していたのではないか?と思う。本当にコロナが様々なものを引っくり返してしまっているのだ。

このドキュメンタリームービーはアニバーサリーツアーの代わりでは決してなく、ケジメなハズ。ファンと向き合うまで、直接感謝を伝えるまで、JAM PRO は続くと確信している。それがいつになるかわからなくとも、彼等は年齢に抗い、コロナに抗い、その時を楽しみにしているのだ。

プレイヤーにはピークがある。それはミュージシャンにしても、スポーツ選手にしても同じ。

ヴォーカルというパートは年齢の影響を受けやすい。楽器の演奏とは違い、生身の身体だけで勝負を強いられる。自分もプレイヤーのハシクレ、それ位はわかる。

年齢的に、現状キープだけでも難しい中、彼等は努力し、成長し続けようとする。このドキュメンタリームービーにはそんな場面と、彼等の想いが詰められた作品だ。

21世紀のトップベースボールプレイヤー、イチローさんは50歳現役を目標にしていたが、それは叶わなかった。あの、イチローさんでさえ。

JAM PRO のメンバーはそういう意味ではイチローさんを越えている。

そんな事を思いながら鑑賞していたら涙が止まらなかった。

※評価はマニア向、特別鑑賞料金を考慮したものです。

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Tonki