劇場公開日 2020年11月6日

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「押井守監督×本広克行監督により、あの伝説的なアニメーション映画がこんな形で生まれ変わるとは。」ビューティフルドリーマー 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0押井守監督×本広克行監督により、あの伝説的なアニメーション映画がこんな形で生まれ変わるとは。

2020年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

押井守監督といえば「攻殻機動隊」というイメージが強いのかもしれませんが、世の中に知られるようになったのは、本作の原案である「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」でしょう。
それが今回、制作費を抑えながらどこまで良い映画を作れるのか、という「Cinema Lab」といった枠組みの中で、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督が実写映画として作ったのが本作です。
ただ、完全なる実写化とかではなく、あくまで本作のために押井守監督に「夢みる人」という原案を書き下ろしてもらっています。そして、その脚本(原案)をベースに(登場人物の)「大学の映画研究会の部員たち」が実写映画として作っていく、という物語です。
作風としては、本広克行監督の「サマータイムタイムマシン・ブルース」あたりに近いのかもしれません。

「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」は名作と言われ続けていて私自身も見たはずなのですが、だいぶ前のようで内容はぼんやりとしています。
ただ、そもそも「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」は夢の中のような不思議な世界を描いている作品だったので、本作を見ながらいろいろと思い出しました。
また、私は本広克行監督の「サマータイムタイムマシン・ブルース」や「曲がれ!スプーン」のようなユルい作風が好きなので、本作の世界観は良かったです。
そういう背景があったので本作にはかなり入り込むことができました。
公開館数は少ないのですが、気になったら見てみてください。俳優も無駄に豪華だったりするので決して損はないかと思います。

細野真宏