劇場公開日 2022年7月29日

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「カウマッテ!カウマッテ!オーラ♪♪」アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台 MARさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0カウマッテ!カウマッテ!オーラ♪♪

2022年9月2日
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笑える

悲しい

幸せ

囚人達の文化活動の一環で演出を任された売れない俳優の男が、彼らの舞台を曲がりなりにも成功させ、なんと大劇場のオデオン座からオファーがくるまでになるが…!といった物語。

まず、中盤までのテンポが恐ろしく良すぎるw
それでいて話は単純だから見失うことはないんだけど、問題起きては一瞬で解決(⁉)し…の繰り返しで、もうちょっと浸らせて欲しい所。

頑張る囚人の姿や背景が良いだけに尚更。

さて、問題はちょくちょく起きるものの、思いの外真面目な囚人達。もっと暴れまくるかと思いきや、その素直さは可愛らしくすら見えてしまうほど。

ある意味思ってた展開と違うが、見易いし普通に面白い。…ってかボイコは普通の清掃員かと思ってたら、あんたも囚人だったのねw

そして想定外の流れになりつつ、演劇が成功するとともに自信を付けていく囚人達の姿にこちらも嬉しくなる。

でも、気を良くしたからとは言えそれは…笑えるけどダメでしょ〜(笑)
…って思ったらガチでアウトで笑った。
(映画的にも、隠さなくて良いのだろうか?)

ここの所長の頑張りには感謝ですね。

さてさて、そんなこんなで最終公演!
ラスト20分、感動であなたは席を立てない。
…とのことだが果たして。

…こう来ましたか!

実際の話を知らなかったので、これは予想外!
と、同時に自分が望んだ結末とは違ったかな。

まぁでも確かに、一番の晴れ舞台だろ〜とも思ったけど、次があったこれまでと違って、これがホントの最後、即ち最後の…とは思うのかな。

とは言え、これで図らずもエチエンヌのね…感動はしっかりさせてくれましたね。

中々に新感覚の作品でした。

これまで沢山映画を観てきて、解釈によってはハッピーにもバッドにも…って作品はいくらでもあったけど、

何と言うか本作は相反するハッピーエンドとバッドエンドが共存しているというか、嬉しさと残念さと共に劇場を後にするような、初めての感覚を味あわせてくれたという意味でも良作だった。

MAR