河童の女

なんの目的で作った作品なのだろうか。だいたいどこなんだ。多分、京都辺りなのだろが。
演技も素人臭いし、
話し方もめちゃくちゃだし、
設定も出鱈目だし、
これが日本の演劇のメインストリームと思うと情けなくなる。

『関西人が東京弁喋るな。』と思うけど
『富士山ナンバー」って山梨県辺りのようだが、電車が走ってるって事は富士急の大月辺りなのか。ストーリーの行方よりもここがどこかだけが気になる。

伊豆ヶ岳がある場所だ。ガキの頃、大宮の友人とこの辺りの山は全山歩いた。
もう、40年も前になるんだ。川は高麗川で駅は正丸峠か、横瀬だったかなぁ。思い出の場所を汚さないでもらいたいものだ。ムーミンパークもあるし。

もう一度、学習すべきだ。

なんと、この映画ダメ人間の品評会、出てくる人間はみな自分のことしか頭にない、どうしてこんなひどい映画を世に出そうと思いついたのか不思議です。
たぶん、お笑い芸の類、ドジや知恵遅れの与太郎を見下して笑いを取る手法、自分はまだましと安心するような、ダメ人間を慰める趣旨の映画なのかしら・・。それが興業的な大衆迎合策だとすれば大衆は阿呆が大半と言っているような確信犯。
いい年をした親父の駆け落ち騒動から始まって、最後は息子が夫殺し女と駆け落ちという落ち、共感できない登場人物に、終始、騒々しくて馬鹿々々しい素人演出は私には拷問でした。
ファンタジーめいた題に釣られて観ようと選んだ私の自己責任ではありますが、低俗な悪ふざけ映画は勘弁してほしい。

詰めが甘い。
風呂敷を広げて畳む物語運びが巧くない。
「ゆれる」の西川美和の巧さを改めて知る。
非支持。

見て良かった。
最初は退屈だったんだけど、半ばから流れに乗れ、役者さんの演技も真摯でリアルで物語に引き込まれました。そして幾つもの話の筋が怒涛に流れ込む結末は！
伏線回収できてないというレビューもありましたが、これは確信犯でしょう。丁寧に人の弱さを積み上げた上でのこのラストは、好き嫌いはあるでしょうが、私は大満足です。若き頃みたフェリーニの感触を思い出しました。
帰り道、胸が温かいです。乞う次回作！