劇場公開日 2020年10月17日

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「この映画に関わったすべての人に感謝」アイヌモシリ 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0この映画に関わったすべての人に感謝

2020年11月21日
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鑑賞方法:映画館

今のアイヌの人たちを真正面からリアルに描いた作品。ドキュメンタリーのような臨場感を持ちつつ、劇映画としてしっかりと成立している。
アイヌの人たちをテーマに作品化するには、相当難しい面もあったと思うが、アイヌの人たち自身が出演して、これだけの作品が生まれたことに素直に感動する。
イオマンテの復活について議論するシーン、主人公の父親の法要で般若心経を唱えるシーン、イオマンテの儀式での祈りの言葉がカタカナ書きされているところなど、地元のアイヌの人たちと一緒にリアルなシーンを作り上げたことがよく分かる。
とにかく主人公のカントの目力が凄い。酔っ払って「イランカラプテ」を歌うデボさんの姿も微笑ましい。「おらおらで」に続き、三浦透子もいい味。
この映画に関わったすべての人に感謝したい。多くの人に観てほしい。世界に通用する作品だと思う。

山の手ロック