劇場公開日 2020年9月4日

「平手友梨奈という人物」僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46 ゴモラのしっぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5平手友梨奈という人物

2021年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

平手友梨奈という人どんなだったのか。
どんな人なのか。
笑顔が可愛い1人の少女から、なぜ笑顔が消えていってしまったのか。
そんな映画だと思います。

様々なメンバーのインタビューはあるものの、
平手さんのコメントは無いので解釈は視聴者に委ねられる形ではあります。
それが良いんでしょう。

平手さんはとても感受性の強い子なんだなと感じました。
憑依型というか自分の中に入ってきた役に取り込まれてしまうというか、
表現力といえば凄く良いように見えますが、
このやり方は田宮二郎さんのように時として命を落とす可能性すらある危うい方法論だと思ってます。
実際、映画の中でも入り込みすぎて怪我するシーンがありましたし。
そういう感受性のまだ経験も少ない14、15の子が突然人々の注目の的になり、
様々な視点や声に曝されることは心を壊す危険があることは、
容易に想像が付くなと。

そんな中で自分自身と平手友梨奈像の乖離、自分の思いとメンバーの思いの乖離、
そんな感じのものが見え隠れします。
ただ平手友梨奈さんは我儘とかそういうものでなく、
とても優しい子なんだなと思う場面もあり、
映画を観る前と観た後では凄く印象が変わりました。

これからの平手友梨奈さん、櫻坂46を見ていきたいと、
そう思える作品でした。

ゴモラのしっぽ