THE BATMAN ザ・バットマンのレビュー・感想・評価
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トンチキなところも多かったが、それもこの作品の愛嬌かも知れない。
斜に構えたような見方になってしまって申し訳ないのだが、結構これはトンチキな映画ではないか。過去のどのバットマン映画よりもブルース・ウェインの内面に迫ったり、ダークナイトの異名にふさわしくほぼ全編が夜のシーンであったり、マッスルカーになったバットモービルの異様さだったり、コンセプト的には非常に興味深い。ただ、3時間の冗長さや、セリーナ周りのプロットの弱さ、なんかバットスーツでじゃぶじゃぶと人助けを始めた絵面の間抜けさ、キスシーンの唐突さなど、どうにも上手くいってないと感じる局面が多く、さりとて思い出してみるとそれもこの映画の愛嬌だった気がしてきた。皮肉で言ってるんじゃないんですと言い訳するが、要するにバットマン映画ってハードルが上がりまくってしまっていると思うのですよね。自分の中でも上げてしまっていたハードルを、自覚的に下げみたら、思っていたより楽しい映画だった気がしてきた。ブルースのキャラもかわいいし。ただ、多くの人がすでに言っていますが、3時間のうち半分はトイレを我慢していたので、年齢的にはもはや死活問題であり、休憩を入れて欲しいです。心から。
暗黒のゴッサムを漂う、虚ろな瞳。
その眼差しには痛切な傷みがある。シリーズを通じてこれほどまでに瞳に注力した俳優も演出家もいなかったかも知れない。寡黙に心を閉ざし、傷心に苛まれながらも、生きる目的を見出そうともがく男ブルース・ウェイン。
新たなるバットマン。
その若き日を描く『THE BATMAN』最大の特徴は、従来通りの寡黙なキャラクターに重ねながら、目にクマ塗りを施してまでマスク下の瞳(眼)にフォーカスしたことにある。観客の意識下で目の演技によってブルース・ウェインの感情をつぶさに伝える。ロバート・パティンソンはシリーズ史上最高の眼力を発揮している。これだけで観る価値はありだ。
『市民ケーン』は死に際に「薔薇の蕾」とつぶやいて生き絶える。
二番目の妻のために巨大な城を作り、金に糸目をつけずに美術品や動物たちを集め、巨大な暖炉がある居間で夫妻が交わす言葉はなく持て余されている。メディア王として巨万の富を得、すべてを手に入れたかのようなこの男。服従しか許さないその態度から盟友は離れ、妻も去り、身の世話をする執事は金で雇われた男だけ。生きる目的を喪失した晩年のケーンに巣くうのは絶対的な孤独、生涯求めた「薔薇の蕾」とは…。
『THE BATMAN』を観て、ケーンの対局に若き日のウェインの姿が浮かんだ。
若くて蒼いバットマン。
精神は成熟の手前にあり、自分の使命だと決めた自警活動は思うようにはいかない。身体を鍛えることは怠らず、父から引き継いだ遺産で悪の撃退アイテムを手作業で整える。ゴッサム屈指のウェイン産業経営にはまるで興味がなく、会社のことも身の回りのことも執事アルフレッドに任せっきり。
彼は日記をつけている。
街を浄化するための活動を始めて約二年、彼が目指す理想を実現するのは困難だらけ。考えることは山ほどある。何を優先しどう対処するのがベストなのか、試行錯誤の連続だ。夜な夜な獲物を求めて街を彷徨う。こんな自分は獣と同じではないのか…。しかも、カオスと化したゴッサムシティは目の前で堕落し続けている。
ウェインの眼に語らせるために、日記によるモノローグが効果的に使われている。自分だけの秘密=日記を開示することで、無様な自分に対する嘆きをゴッサムの混沌に重ねて描く。ここにマット・リーブス監督の本気度を感じた。
成長の過程にある未熟なウェインに起用されたパティンソン。
全編モノクロームの『ライトハウス』で、裸になって恍惚に酔うという飛び道具を与えられたれウィリアム・デフォーとは異なり、凡であるが故に理不尽な要求を前に狂気を露わにする無骨な男。呪われた過去を抱える陰影の深い演技は決して楽なことではない。多分にエキセントリックなキャラクターに物怖じせずに挑んだその役柄は、ウェインへの布石となったのかもしれない。
ウェインが心を許す数少ない人物のひとりが、キャットウーマンとなってバイクで疾走するセリーナだ。女優として洗練されたクラヴィッツのスマートな姿には好感を持った。アルフレッドのアンディ・サーキスは監督の盟友として役割を果たす。そしてバットマンの対局に位置する“合せ鏡”となるリドラーにポール・ダノ、ここは多言無用だろう。
ギミックへの配慮も行き届く。
若きウェインはデイパックを背負いバイクを駆る。バットスーツは防弾で身を守るだけではなく、クラップルガンを装備し、屋上から降下するウィングスーツにも変わる。チューンナップされバットモービルもこれ見よがしには登場させない。ラストではバイクがさりげなくアップデートされている。ストイックなこの姿勢が、新たなるバットマン像と重なっている。
少しは手加減しろ
当時、映画館で観ました🎬
ロバート・パティソン演じるバットマンが、ポール・ダノ演じるリドラーと対決するストーリーですね。
リドラーは色々仕掛けをしていて、それに翻弄されていくバットマン。
アンディ・サーキス演じるアルフレッドまでもが狙われ、バットマンは怒りますが…。
最終的には、リドラーの企みを阻止することに成功し、率先して人々を助けるダークヒーローになりましたね🦇
セリーナを演じたゾーイ・クラヴィッツとも多少ロマンスはありますが、ラスト近くで一旦別々の道へ。
彼女は華奢過ぎる気もしますが、キャットウーマン的な雰囲気はありましたね。
そして、特殊メイクをしたコリン・ファレル演じるペンギン。
結構目立っていたと思います。
予告編で車ごと横転させられるシーンでの、ペンギン視点で迫ってくるバットマンは怖いですね。
ジェフリー・ライト演じるゴードンも、わざと殴らせてバットマンを逃がすシーンは良かったと思います。
全体的にダークな作風ですが、バットマンはどうしてもそうなりがちなので。
上映時間が3時間近いので、後半は少し間延びしますが、完成度は高いと思いますね😀
続編もあるようなので、期待です🙂
リドラーの魅力が薄め
前のダークナイトシリーズを見てしまうと、敵役のリドラーの魅力が薄い。やはりスピンオフまで作られるジョーカーの魅力が強すぎるのか。あまりにリドラーが簡単に捕まってしまうため、最後にどんでん返しを期待したが、それも無く、正直微妙だった。
キャストや監督の無名性が逆に可能性の提示に成功している。
これはすばらしかった。
位置づけとしては「バットマン」というよりはポランスキーの「チャイナタウン」やリドリー・スコットの「ブレードランナー」に近いと思う。
ストーリーは、若きブルース・ウェインを扱っている。冒頭で「2年間の生活で、おれはすっかり夜型人間になった」というモノローグがあるので、「イヤースリー」ということになる。
市長が暗殺され、犯人からバットマン宛の手紙が残されていた。
その後も、ゴッサム・シティの政治にかかわる重要人物が次々と殺されていく。
犯人がリドラーであることは早い時期にわかる。リドラーを追ううちに、ブルース・ウェインは、この事件が自らの両親や、ゴッサム・シティがうまれたころの出来事に根があることがわかっていく。
といったもの。
映像は基本的に暗い。ハードボイルドタッチではあるのだが「ブレードランナー」の暗さとはまた違っていて、ゴッサム・シティの街明かりなどは美しい。
これは、物語においてゴッサム・シティの成り立ちが重要なキーワードになってくるから、印象的に撮影する必要があったのだろう。
撮影にはかなりこだわっている。時にやりすぎな感じがするショットもいくつかあったが、おおむね成功している。
なによりも驚いたのは、通常、バットマンの映画ではバットマンやジョーカーといったキャラクターが映画の中では世界に普通に存在しているのだが、本作ではバットマンが「奇妙なコスプレをしたフリーク」扱いになっているというところで、映像を観ていても、「なんでこんな格好で出歩いてしまっているのか」という違和感を覚えさせる。これは今までのバットマン映画にはなかったオリジナリティといっていいだろう。
これはおそらく意図的にやっていて(意図的にそういうことができるのが驚異的なのだが)、最後のほうでその演出が活きてくる。
また、音楽もおもしろかった。
本編中では、「アヴェ・マリア」と、ニルヴァーナの「サムシング・イン・ザ・ウェイ」、そして「バットマンのテーマ曲」の3曲がバリエーションを変えて流れる。他の曲は流れていないと思う(クラブのシーンではズンズンいうリズムトラックは流れていたが)。そして、「サムシング・イン・ザ・ウェイ」と「バットマンのテーマ曲」はメロディが同じだった。使っている音符が違うだけだと思う。これはあえて同化させているのだと思う。
ネットでカンニングしたら「サムシング・イン・ザ・ウェイ」は「生命の線引き」に関する歌だという。
本作はまさにそういう映画だった。リドラーがブルース・ウェインに向かって「お前は両親を殺されたから『孤児』だと?孤児っていうのはどういうものか知っているのか」みたいなことを言うシーンがある。
人は生まれながらにして裕福だったり貧しかったりする。そして、その違いは一生を左右してしまう。もし、貧困層が夢や希望を叶えるチャンスがあったとして、その機会が奪われたら、もう二度とそんなチャンスはめぐってこないかもしれない。
「人は生まれながらにして線引きされてしまっている。それはもうどうにもならないことなのだろうか」という問いがある。だから、ふたつの曲を同化させたのだろう。
「アヴェ・マリア」はおそらくシューベルト版を使っているのだと思う。実はこの曲は宗教曲ではなく、タイトルも「アヴェ・マリア」ではなく「エレンの歌 第3番」というもの。エレンという娘が洞窟に追っ手から逃れるために洞窟に隠れ、聖母マリアに助けを求める、という内容。本作の内容を考えるとリドラーのために用意された曲のような気もする。
シナリオの作りが非常に緻密でうまい。
ブルース・ウェインは自らの過去に立ち向かうことで、トラウマを解消せねばならない。そして、そのためには必然的にリドラーを見つけねばならない。もしくは逆に、リドラーを見つけるためには、自らのトラウマに立ち向かわねばならない。
よくできた文芸作品のような映画に仕上がっていた。
製作費は284億円。興行収入は1,095億円。ちなみにバットマン映画で一番評価が高い「ダークナイト」は製作費260億円で、興行収入が1,429億円。やはりレジェンド級の作品とは売り上げが違う。ただし、クオリティという意味では本作のほうに軍配を上げるファンも多いのではないかと思う。
ロバート・パティソンやポール・ダノといった最近メジャーになってきた俳優たちが作り上げた新しい世界は、この先を期待させるのには十分な出来栄えだった。
違う、そうじゃないw
ダークナイトトリロジー→ジョーカーと期待値が上がりすぎてしまったバットマン。
最早ダーク路線を突き進むしかないのだが、それの完全失敗作(笑)
その原因は「感情移入」だ。
今回、兎に角敵役をひねりまわしすぎており、難解なストーリーになっている。
要するに、半分ミステリーになってしまっているのだ。社会風刺はバットマンシリーズに欠かせないテーマだが、「社会風刺とミステリーは別次元」である。
ジョーカーですら内容自体は分かりやすかったと思う。重要なのは「そこに至る過程」なのだ。それをミステリーを織り交ぜて難解にしてしまいいまいち「盛り上がらない」。
そしてもう一つの失敗原因(笑)「兎に角盛り上がらない」。
盛り上がるところがとにかく乏しい。3時間もやって盛り上がるのは最後の10分だ。この内容なら長くても90分が限界だろう。
如何せんバットマンが弱すぎる。ただのコスプレ野郎(笑)で間違いない。ジャスティス・リーグでネタにされてはいたが、流石に一般人には負けない。が、今回のバットマン、そこらのチンピラに苦戦するレベルなのだ。軟弱すぎるだろ。。。
敵も敵でチンピラメインで軟弱者がボスだ。いやぁ、そりゃ盛り上がらん。町の喧嘩をずっと眺めてるムービーだ。どういう感情で見ればいいのかって話だ。
最後の失敗原因。「いやダークヒーロー関係ねぇ」。
ゴッサムシティがあまりにも腐っており、相対的にそれを献身的に解決するバットマンは「単なる正義のヒーロー」である。目的が復讐であっても、やってることがそうではどうしようもないのだ。しかも相手は絶対に殺さないし、弱いから街もあんまり破壊しない。
鋼鉄の男よりも100倍良いやつである(笑)
その他。「コスチュームが地味にダサい」
うーん、マジでコスプレ野郎です。カッコ良くするか、現実的にするかどちらかを貫いてください。半端に両方取り入れて、とてつもなく半端な衣装になってる。昔の布や皮のスーツのバットマンの方がまだ愛せます。今回の衣装は最後まで愛せなかった。
まぁ早い話、無理やりダークヒーロー路線を3時間も撮らせた結果こうなった訳である。
完全に迷走してるバットマンだ。如何せん、監督のマット・リーヴス。ダーク路線なんて撮れる監督じゃない。案の定得意のミステリーになっちゃったわけだ。依頼する人を間違えてる。せめてジョーカーのトッド・フィリップス監督にやらせるべきだった。
恐らくダーク路線とはちょっと違う作品になると思うが、社会風刺と言う点においてはノーラン以上だろう。というより、他の監督にノーランを求めるのは酷だ。あれは彼にしかできないので、ノーラン抜きにダーク路線を貫くのは材料が無いのに野菜炒めを作るようなものである。要するに路線を変えるべきだったのだ。
最後に、マジで2作るんですか。。。。。。。
暴力が芸術となる瞬間
2022年3月3日 新潟県長岡市 Tジョイ長岡にて
特別試写会に当選し、一足先に鑑賞させて頂きました。
私は原作であるバットマンの造詣は深くはありませんが、幼少期にティム・バートン監督作品、ジョエル・シュマッカー監督作品を観てきました。
そして多くの方同様にノーラン監督のダークナイト三部作に衝撃を受けた世代です。
その後にもレゴバットマンやジョーカー、ジャスティス・リーグ(スナイダーカット版も)等、関連作品を観てきました。
映像作品特化の為、今作のメインヴィランである「リドラー」について全く知識が無い状態で観賞。
本当に圧巻の一言です。
私は芸術性を感じる映画に思えました。
バットマンはMARVEL、DCのアメコミヒーローに於いて最も現代へのメッセージ性を主張出来る稀有な存在。
日本人で云う所のゴジラに近い立ち位置なのかも知れない。
今作もまた単なる社会風刺の枠を超え、人間の本性を問う重いテーマを持っています。
私的に良かった点と悪かった点を。
【良かった点】
○ロバート・パティンソンの演技
トワイライトシリーズや直近だとTENETでの熱演が、記憶に新しいロバート・パティンソン。
今作はバットマンとして活躍を始めて二年目のブルース・ウェインを演じる。
まだ未熟さ故に暴走しがちな危険なブルースを見事に表現していたと思います。
○マイケル・ジアッチーノによる音楽
劇中を彩る音楽は、場面と見事にマッチしており、いずれも精神を不安にさせる。
より緊張感が増し、観客の感情を揺さぶる素晴らしい音楽でした。
○SEの美しさ
BGMだけではなく、SEも素晴らしかった。
ヒーロー、ヴィランが着用するマスク。
今作でもリドラーが独特なマスクで会話をするが、声がくぐもる。
しかしその声が、また美しさを醸し出している。
バットモービルの爆音だったり、バットマンのスーツの衣擦れだったり、戦闘時における打撃音等々、静的な作品である本作にとってこれらのSEは、作品の品質を高めるのに一役買っている。
特にリドラーが被害者の顔を覆う際のテープの引き出し音が堪らない。
これだけでリドラーの異常性を感じる事が出来る。
○アクション
兎に角、地味である。
が、一つ一つの所作に説得力がある力強いアクションだった。
閉鎖空間や足場が不安な場所等、空間を把握した戦闘に感服。
暗い一方通行の通路にてサブマシンガンを弾きつつ、敵を殴るシーンは美しい。
そしてバットマンの異常性を強調する暴力性を重視した殴打は凄い...
一発一発の拳に恐怖を感じます。
○暴力を芸術性に昇華している
私は暴力は嫌いです。
好きな人の方が少ないと思いますが...
現実では嫌悪する暴力も映画の中では、
芸術と錯覚する程、美しいと思う瞬間がある。
本作のバットマンの暴力が、正にそれだと思う。
○ノイズの美しさ
イタリアの未来派宣言をしたルイジ・ルッソロは、機械や電気の不協和音とも取れるノイズに芸術性を見出した。
そして現代、ノイズの多彩さに心惹かれる者は多い。
この作品でもノイズが作品の美しさ、不気味さに大いに貢献している。
バットマンの映像モニターや、リドラーのSNSに投稿した動画等、ノイズ混じりの映像が印象的だ。
映像は美しければ良いと云う訳ではない。
こうした映像の荒さを表現する事も作品には不可欠なのだと再認識させてくれる。
○リドラーのキャラクター性
バットマンのヴィランと云えば相手の心理を揺さぶる知能犯が多いですが、ポール・ダノ演じるリドラーもなかなか曲者で好きになりました。
犯行時は素人のように相手を殺害し、SNSでは情緒不安定な言動でその異常性を見事に表現していたと思います。
余談ですが、コリン・ファレル演じるペンギンが両手両足に手錠をされてペンギン歩きするシーンにクスリ。
○バットマンとしての意義
クライマックスにて発煙筒の光で人々を導くバットマンの姿に泣きそうになりました。
傍から見たら独善的な犯罪者とも見て取れるバットマン。
しかしダークナイト同様にこれからゴッサムを導いていく存在を示唆するあのシーンは、ベタながらも好きです。
○リドラーの独房の隣に居たのは...
あの特徴的な笑い声は...
続編があれば彼がヴィランとして立ち塞がるのか?
リドラーは、彼の謎々に「友達」と答えましたが、私はトランプゲームを連想していたので「ジョーカー」だと思いました。
【悪い点】
○偉大な過去作品の二番煎じ
人によっては、ダークナイトやジョーカーの二番煎じとも見て取れる作風になっているように思えます。
ダークナイト程、ブルースの葛藤が描かれている訳でもなく、
ジョーカー程、貧困の焦燥感や怒りを描いている訳でもない。
過去作品の良い所取りをしたが、全てが中途半端になってしまった印象です。
○リドラーの謎解きと動機が弱い
今作はバットマンを探偵とし、リドラーの謎を解いていくミステリー仕立ての作品になっています。
が、観客に解かせるつもりのない謎ばかりで観客が考える前に解決して行きます。
よってミステリーとしては、余り成立していない。
そしてリドラーの動機。
リドラーの正体を謎解きの過程で描いていますが、それだけではリドラーに感情移入出来ません。
ホアキン・フェニックスのジョーカーが如何に凄かった改めて理解した。
○構成に難あり
物語の方向性は充分に理解出来ますが、劇中に於いてバットマンやゴードンの行動に変化がなく、似たような行動を繰り返す場面がチラホラ。
監督も観客に見せたい映像を優先し、無理矢理、整合性を取ったような構成が見受けられました。
【総評】
私個人としては好きな作品です。
しかしダークナイトやジョーカーの存在感が強すぎる為、偉大な過去作品に似せ過ぎた点が、低評価を下す人を増やすと思います。
雰囲気だけで中身が伴っていないと云う意見も出るかもしれません。
しかしこのロバート・パティンソン版をこの一作で終わらすのは勿体ない。
部分的に芸術性が高い場面もあるので是非とも続編を。
色々と低評価、高評価と二分する作品ですが、
バットマンにしか描けないテーマがある。
この作品は良くも悪くもそれを示した。
繰り返しになりますが、私はこの作品が好きです。
しかし嫌いな人の気持ちも理解出来ます。
しかしいつだって人間の本性を描くバットマンが好きだ。
善人だろうと悪人だろうと人間。
誰しもが高潔な精神を持ち、誰しもが不正を働く。
ゴッサムは世界の縮図であり、
バットマンは人間の精神の在り方なのだ。
それでも、闘う
主人公のブルースウェインが自身の過去に迫りながら、バットマンとして悪と闘う姿を描いた作品。
「バットマンビギンズ」「ダークナイト」とは、また違った作品だなと感じました。
主人公が抱えている過去の経験でトラウマになっている部分が強く描かれているなと思いました。
敵から送られる謎に迫っていく内に自分のせいで周りを傷つけてしまう。
周りがどんどん離れていってもそれと向き合い続ける。
そんな姿がとてもかっこいいと感じました。
誰かに助けてもらう事と誰かを助ける事。
敵がなろうとしていたものは、ただの自己顕示欲を象徴していた。
ただ、最後のセリフが印象的に残ってます。
「少なければ、少ないほど、価値があるものは〜?」
「友達」
この敵もどこかでそういったものに憧れ続けても手に入らないもどかしさを抱えていたのかもしれないと感じた。
ミステリー風バットマン…
リドラーの残す謎を解きながら真相究明していくバットマン。ダークな世界観はノーラン作品を思わせるが音楽やバットモービル、その他の演出も今一歩グレードが下がる。キャットウーマンとの展開も中途半端。リドラーの姿がポール・ダノと分かってから、彼の持つ不気味さを更に期待したが尻すぼみ。悩み続けるブルース・ウェインを見させられ続けた前振りが長かっただけにスッキリしなかった。アルフレッドがアンディ・サーキスというのもしっくりこなかったが、ペンギンをコリン・ファレルが演じているのは全く分からないメイクだった。
う~ん
今までのバットマンが良すぎて違和感
そして、犯罪者のキャラも、サイコだと思ったら銃を使ったり
いやいや、それは無いでしょ
サイコならサイコのままで通さないと
感情移入も出来ず・・・
女のこは可愛かった
バットマンが戦うべき事件じゃない気がする
正直ダークナイトシリーズの方が全然面白かったかな。
今回のバットマンはちょっと弱すぎるし金持ちアイテムが無さすぎる。
バットマンといえば武器は金なんだから金に物を言わせて
とんでもない武器で戦うのが良かったんだと思うんだよね。
バットマンがあまりにも人間ぽすぎて正直ヒーローとしてはちょっと
魅力に欠けちゃったかな。
まあ、スーパーマンとバトルするほど強いのもどうかと思うんだけど、
雑魚相手にちょっと苦戦しすぎた感があったのががっかり。
今回は謎解きを軸にドラマが進んでいうんだけど、あんな地味な謎解きは
バットマンでやる必要はないんじゃないかと。普通の刑事物で十分な内容だった。
バットマンだからこそできる悪党退治という物をみせるべきだったと思う。
あれがファルコーネを殺すためのゲームだとしたら手間がかかりすぎ。
まあ、リドラーが注目を浴びるためだったのだろうけどさ。
クライマックスも実に間が抜けたものだったし。
なんか緊迫感がないんだよね。どう考えてもバットマンじゃなくても警察が簡単に鎮圧
できそうな相手だったし、バットマンが相手にするような大物でもないし。
水がスタジアムに入ってきてこのままでは全員が溺れてしまう!何とかしないと!
とかそういう時間との戦いがあったりしないと、せっかく大掛かりな仕掛けをしておきながら
何とも緊迫感がないなと思っちゃいました。
ただ暗く重いだけではない、戦いの果てに見出す自分の姿
非常に長い上映時間だが、それを感じさせない面白さ。
復讐しか考えられない主人公が自身の鏡とも言えるようなヴィラン達と感情剥き出しで泥臭くぶつかり合う様はストーリー面でもアクション面でも惹きつけられる。またリドラーが演出するちょっとしたミステリー要素が良いスパイスにもなっている。
そして戦いの果てにブルースが見出すバットマンとしてのあるべき姿は熱く、そして希望を感じられる。あの宿敵の登場が匂わされたが、果てして彼は意志を貫くことができるのか気になるところ。
マットリーヴス監督は猿の惑星の頃から思ってたけど、とにかく男らしく熱い映画を撮ってくれる。最近は「コラテラル」以来こういう熱苦しい映画に出会ってないから嬉しい。今後に期待。
Gotham City
Dolby Cinema前夜祭上映をみた後にIMAXシアターで鑑賞しました!
Dolby Cinemaでは黒の表現力が素晴らしいので、夜や暗闇のシーンが多い本作で本領を発揮していました。
IMAXの方がスクリーンが大きいので迫力がありました。
そして低音が響くBGMがとても良かったです。
・バットマン初登場シーン
・カーチェイスでペンギンに迫るシーン
ゴッサムシティに犯罪者がはびこる一方で、街を良くしようとする市長や警察・善良な市民もいる事が丁寧に描かれていました。
そのなかでバットマンは、コスプレ野郎として扱われたり、市民にとって怖い存在ですが、最終的にリドラーの犯罪から市民を助けるのがヒーローとして良かったです。
ロバート・パティンソンがとてもハマり役でした!
宿敵のリドラーは犯罪現場になぞなぞを残す覆面の薄気味悪い存在として、街を恐怖で支配しているのが敵として良かったです。
ダークナイトシリーズも大好きですが、今作はまた違った雰囲気でとても印象に残りました。
(ゴッサムシティが主役の様な視点が良かったです)
ダークナイト3部作と比較してしまう私
自分の中で、クリストファー・ノーラン監督の
「ダークナイト」3部作が神作品として崇めているので
えー、またバットマンですか?別にいいです~と
スルーしていたのですが・・・見ちゃいました。
なんと、2度寝ちゃいました
3時間長いって思うぐらい場面が暗く、テンポも同じ感じで
たまに挿入されるアクションシーンで目が覚めました。
最終的には面白いかも(2度寝たのに・・・)
陰鬱したゴッサムシティの雰囲気や
ブルースの暗い影をもった感じとかちょっと過去のバットマンと違うかも
新鮮味あったけど・・・ガジェットはちょっとスケールダウンかな。
両親に隠された秘密、悪事が暴かれる展開で
ちょっぴり期待したけど結局、そういうことねと予想の範疇。
そのあたりも心象描写もよりダークな深淵にと落ちていく
感じがあるといい意味で裏切られた感じがあったので少し残念。
まだ、1作目なので分からないけど
「ダークナイト」3部作のほうが好みかな~
暴力で解決しようとした、復讐心では解決出来ない
人々を希望の光に導く存在が必要だと
ホワイトナイトになっていく決意する発煙筒のシーンは象徴的でした。
ダークナイトの場合、検事の悪をバットマンが背負い
精神病んでいく展開になり、新しいヒーロー像で最高のラストだったけど
今回は、真逆のヒーロー像を描きそうなので
次回作への期待値があがってます。
リドリーと刑務所で友達トークで仲良く話をしていた
人物ってジョーカーだよね?
鑑賞後、調べたよ。(やっぱり)
2作目登場するのかな。
良作
正直にいって脚本は完璧とは言えないと思った
(人が殺されてから色々わかっていくだけで、なにも解決できてないじゃないか!と思ってしまった、、、。最後も謎は解いたけど大洪水は防げてないし。)
それでもまだ未熟なバットマンの内面を描く試みはすごく良かったし、ゴッサムシティの鬱屈した雰囲気がバットマン俳優の虚な表情も相まってとても印象深かった。
ロバートパティンソンの黒髪と物憂げな表情はとても良かったので、また続編が楽しみ
暗い、、、
ソーラブ&サンダーを映画観で観たテンションでザ・バッドマンをGEOでレンタルしてきた。
それがまずかったのか、めっちゃ陽気映画からのめちゃ暗映画😅これはちょっと眠くなっちゃいましたよ。
そんで、ペンギンもリドラーも強敵だけど普通の人なのね。。。
ペンギンに至ってはただのマフィアwコリンファレル特殊メイクによって誰か全然わからんし🤣
(ペンギン爆弾🐧とか昔のやつみたいに突飛なことしてほしかったなぁ)
ジョーカーに引き続き、普通の人が他が外れちゃったパターンね。
アメコミアクションというより、サスペンスに近い感じ。
面白かったけど、バッドマンじゃなくてもいけそう。
後、まぁ長い!!
そこでキスすんな
違和感だらけ
・なんで3時間?
・キスシーンいらん
・展開がワンパターンで繰り返し
・コナンくんの方が優秀
・画面が暗い
・シュールな笑い狙ってる?
・パパの呪縛強すぎ
・復讐の愚かさに気がつくの遅すぎ
・結果、スーパーボランティアになるんかー!
・マスクは外さんのかー!
…
なんか、子供っぽかったな
面白さの後に、なーんか違うなぁ感がくる
上映時間は長いが、だれる事なく楽しめた。特にシリアスなシーンはスクリーンに釘付けになるような感覚だった。
しかし、劇場出た後にモヤモヤした感情があった。何でかなぁーと晩飯たべながら振り返ってて思った。
「あのキスシーン何やったんや?」
「キャットウーマンって何かよう分からん女やったなぁ」
「最後バットマンが水の中バシャバシャとゆっくり歩いてるのダサかったなぁー」
と、これらの何だかなぁーと思う点がいくつかあったが故に☆3.5になった。
せめてキャットウーマンの設定をしっかり表現してほしかった。
ヤング◯◯モノとしてはかなり珠玉✨新しいブルース像
詳しくは後ほど書き足しますが、バットマンをルーキーとして描いたところにこれから先の新しい展開への期待が高まりました。
若いギャルヒーローばかり集めようとしているMCUは、これ観てもうちょっと真面目に考えて欲しい。
ヴィランたちやキャットウーマンもこれまでのようなクレイジーなキャラクターではなく、最も魅力的に感じました。
その逆に物語の中心となるリドラーの狂気が浮き彫りになるような演出が生きていたと思います。
「復讐」から解放され、ゴッサムを護る真の闇の騎士となるブルースの成長がとても心地よいラストでした。
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