劇場公開日 2022年4月15日

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「コント、こんなゴダールは嫌だ!」気狂いピエロ ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0コント、こんなゴダールは嫌だ!

2019年3月16日
iPhoneアプリから投稿

早稲田松竹で「勝手にしやがれ」と併映で。
そこそこ混んでて、ロビーに並んで開場を待ちました。中高年、男性が多め。
こんな大ネタにも関わらず、これまで奇跡的に通らずに来たので初見です…。
オリジナルのネガ紛失後、かなり苦労して復元、新訳の字幕を付けた2016年版ということでした。

ジャンプカットに翻弄されることを覚悟していたけど、今作ではそこまでではなかったし、基本のストーリーラインははボニー&クライドみたいな逃避行(そしてファムファタール)ものだったので、どうにか最後まで振り落とされずに済んだ。
時代がだいぶ違うけど、デビット・リンチなんかと比べたらぜんぜん「正気」に見える。

ただ途中、同じ舞台に異なる時系列の出来事が同時進行するくだりは、きっと映画の歴史に残る名場面だろうけど、やはり今見ても新鮮でとても楽しかった。
ただ、詩のような掛け合いや哲学的なナレーションの字幕をずーっと読んでいるとどうにも睡魔が…。
こればっかりはフランス語を習得でもしないと…という限界を感じた。情報量が多くて退屈じゃないのに脳が追いつかなくて眠くなるやつ。

ところどころ入るベルモントとカリーナのミュージカルみたいな動的シーンや、ドリフかよ、と思うようなアクションシーンのおかげで、かろうじて落ちずに済んだ。二人とも身体が動く動く。
米兵? に向かってベトナム戦争を茶化す(今ならポリコレ的にアウトな表現で)場面とか、これ笑うとこだよね? と思ったけど、場内誰も笑ってなかった…。
オチに至っては完全なギャグとしか思えず、さすがに声が出ました。

歳とって気楽な態勢&ダメ元で観たせいか、そこそこ楽しめた。もし若い頃に真顔で観てたらキツかっただろうなーとも。
無駄に会話シーンが長いせいか、どことなくタランティーノ味を感じる。
タランティーノ同様、きっとシネフィルの人ほど新鮮に感じ、楽しめるんじゃないかと思う。
私は映画偏差値も低いしアート志向でもないので1回では正直、そこまで良さがわからなかったけど、死ぬ前にスクリーンで観られて満足です。

ipxqi