劇場公開日 2019年4月26日

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「ロック調とは違った調べのディザスター」THE QUAKE ザ・クエイク odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ロック調とは違った調べのディザスター

2019年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

派手な宣伝もなく単映館で細々と上映されているこの種の映画が気になる人はレビューがどうであれ観るのでしょう。引き留めません。
公開初日からネタバレ書くのも野暮ですから漠然とした印象で悪しからず。
前作からの引きずりと北欧の風土から来るものでしょうか、例えるなら冒頭からグリーグの組曲『ペール・ギュント』の「オーゼの死」を思わせる重々しく暗い旋律の曲が想起されます。
「カルフォルニアダウン」のような予算もCGもないですが十分恐怖は描けています、これは監督が20年余り撮影監督で磨いてきた実力のなせる業だと思えます。加えて主役はドウェイン・ジョンソン程のタフガイではないのである種頼りないほどのリアリティがあります。ディザスタームービーをパニックエンターテインメントではなく現実として描いて見せようとする製作陣の姿勢、これはこれでありでしょう。ただノルウェーの地震リスクはサンアンドレアス断層ほど知名度がないので予測に至る展開がいまいちピンと来ませんでした。あとで調べてみたらノルウェーでは氷河期に地中に押し込められた沈殿物が粘土状の地質を作り出しており、氷河が溶け出したことでこの粘土状の地質が浮上している。これによりノルウェーは毎年国土が 1cm 程度上昇している。このような国土の浮上も地震の要因の一つと考えられているとのことでした。

odeonza