劇場公開日 2019年6月14日

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「絢爛豪華な画面の裏側は虚ろ」ウィーアーリトルゾンビーズ 因果さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0絢爛豪華な画面の裏側は虚ろ

2022年3月12日
iPhoneアプリから投稿

さまざまな映画技法を次から次へと繰り出すエネルギッシュさに一瞬気圧されそうになるものの、それらが文脈的必然性を持たないコケオドシであることがわかってしまうと途端に冷めてしまう。あと矢崎仁司『三月のライオン』でも思ったことだが、こういう冷笑的な作風の映画で赤ん坊の泣き声を問題解消のメタファーに用いるやり方はかなり強引だし安直だと思う。ジャンプスケアで観客を無理やりビビらせる粗悪なホラー映画と大差がない。

もはやオリジナルというものが成立しない現代にあっては、使い古された主題をどう切り出し、どう編集するのかが創作における最重要項目だと思う。しかし本作は「己の無感情に苦悩する若者」という使い古しもいいところな主題をさも新規で奇特なもののように捉えている節があった。そんなことをいくら饒舌に語られたところで「だから何?」という素朴な疑問符しか浮かんでこない。

因果